安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗
2024年10月07日(月)
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/361416
正式な解散は9日、選挙日程は15日公示-27日投開票が予定されている。
首相就任から8日後の解散、26日後の衆院選は戦後最短だ。
裏金議員が出馬するのは45選挙区の見通し。
そのうち、立憲民主党、日本維新の会、共産党、国民民主党、
教育無償化を実現する会、社民党、れいわ新選組のいずれかの候補者が
競合するのは計35選挙区に上る。
政府や自民党の要職を占め、
権勢をふるっていた旧安倍派の幹部連中の選挙区も該当。
あきれるほど野党系が乱立しているのだ。
野党だけで三つ巴の様相なのが、
安倍元首相の最側近とされた萩生田光一元政調会長(東京24区)のお膝元。萩生田氏が長年癒着してきた旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)を
めぐる問題に詳しい立憲の有田芳生元参院議員のほか、
国民民主、3日にも維新に合流する教育無償化が候補を擁立している。
■どこもかしこも乱立
選挙予測に定評のある政治評論家の野上忠興氏はこう指摘する。
「野党がうまく候補者調整をすれば、裏金議員は軒並み厳しい。
とりわけ萩生田氏に関しては、
裏金、旧統一教会、創価学会を支持母体とする公明党との亀裂という
三重苦に直面している。
教団にボランティア支援を頼めないという点も加味すれば四重苦。
3年前の前回は次点に10万票超の大差をつけましたが、砂上の楼閣です。
党員資格停止中の下村博文元文科相(東京11区)、
松野博一前官房長官(千葉3区)も落選危機とみています」
萩生田氏同様、
反日カルト教団とベッタリの下村氏の選挙区にも
立憲、維新、共産の候補がズラリ。
松野氏と高木毅元国会対策委員長(福井2区)のお膝元には
立憲と共産が並ぶ。
「北陸3県は絶対的な保守地盤ではあるものの、
さすがに高木氏には冷たい目が向けられている。
若き日のパンツ泥棒疑惑に飽き足らず、
パー券収入までくすねていたわけだから」(自民党関係者)
離党勧告を食らって追い出された世耕弘成前参院幹事長は、体よく鞍替え。二階俊博元幹事長が、公設秘書を務めた三男への世襲をもくろむ
和歌山2区に無所属で出馬する。
5日に後援会メンバーを招いて「熱い思い」を伝える緊急集会を開く予定。共産も立てるものの、保守分裂にかき消されそうだ。
「地元を取り仕切る二階氏の長男は三男への禅譲が面白くない。
世耕氏に急接近するなど、不穏な動きを見せていましたが、
どうも袖にされたようです。
世耕氏が出馬強行に至ったのは二階氏側からの不出馬要請が決め手。
〈それほど厳しい情勢なら勝てる〉と踏んだ」(地元政界関係者)
下村氏と同じく党員資格停止中の西村康稔元経済産業相(兵庫9区)には
立憲と維新が挑む構図だ。
西村氏は辻立ちに精を出すなどし、現職アピールで逃げ切ろうとしている。