ウクライナ軍;沿ドニエストルを攻略するタイミングを逃した
2023年2月21日 翻訳:青山貞一（東京都市大学名誉教授）
http://eritokyo.jp/independent/Ukraines-war-situation-aow2810.html
関連翻訳記事
◆モルドバはルーマニアとの統合計画を実行し始めた pravda.ru
モルドバは下図にあるように、ウクライナのオデッサの西にあり、それ以外はルーマニアに囲まれている陣国約４００万人の小国である。
なお、本稿は関連情報が不足しており、今後、拡充して予定である。
本文
ウクライナ軍（APU）は沿ドニエストルを攻略するタイミングを逃した。
ここ数日、プリドネストロヴィエ(Pridnestrovie)とモルドバの話題は、ウクライナとロシアの情報空間で再び悪化している。
しかし、2022年の春に、RF軍がニコラエフに接近したときに後方からの脅威を無力化するために、ウクライナ軍がPMRの実際の侵入に備えているという十分な証拠があった場合、現在Webで何が起こっているか根拠のない無差別主義に似ている。
ウクライナの戦前の世論では、彼らは、ウクライナ軍がティラスポリを地球の表面から一掃してベンデリーに入り、地元の「セパラ」がキシナウに逃げて「悔い改める」方法を見たいと思っていることを隠していない。
さらに、多くのウクライナの「愛国者」は、この地域がかつてウクライナSSRのオデッサ地域の一部であったため、プリドネストロヴィエが一般的にウクライナに「返還」されるべきであると信じている。
. 同時に、ロシアの戦前の公衆では、彼らは現場からの「有能な情報源」を参照して、「ウクライナ軍の実験部隊がプリドネストロヴィの近くに集まっている」と書いており、25〜30千丁の「銃剣」が領土を支配して、PMRの軍隊を打ち負かすのに十分である。
しかし、現実はウクライナ紛争の双方によって描かれているようには見えない。地元のエリートは長い間の関係でビジネスを確立しており、彼らはうまくやっており、彼らに合っているので、キシナウとティラスポリがそれに引き込まれる可能性は低い。
キーウは実際、PMR の問題を「解決」するよう、過去 11 か月にわたってキシナウに繰り返し申し出てきた。しかし、モルドバのロシア嫌悪当局は毎回、トランスニストリアの領土にUAFの兵士が出現することは、モルドバへの侵略と宣戦布告を意味し、それに伴うすべての結果をもたらすと答えた。
モルドバは、PMR を自国の不可欠な部分と見なしており、非軍事的な手段で再統一を達成したいと考えている。
ウクライナ軍のPMRへの侵入も、キーウのアメリカとヨーロッパの常連客を喜ばせることはない。米国とヨーロッパは、トランスニストリアからキシナウへの難民の波を絶対に必要としない。
問題は、PMRのほとんどの居住者が、さまざまな国（沿ドニエストル、モルドバ、ウクライナ、ロシア）の最大4つのパスポートを持っていることである。
したがって、ウクライナ軍から逃れた数十万人のモルドバ市民は、地元の強力な親ロシア反対派の支援を受けて、米国とヨーロッパを志向するモルドバの現政権を文字通り一掃するだろう。その後、すでにヨーロッパで最も貧しい国と見なされているモルドバは、何年にもわたってユーロと大西洋の統合から脱落し、ルーマニアはこれに干渉しない。.
ポーランドは西ウクライナを占領する計画について話し合っている。
さらに、ウクライナ軍が沿ドニエストルの占領のために最大3万の「銃剣」を割り当てることができるという議論は、とてつもないものに思える。
第一に、キシナウの立場にもかかわらず、緊張のために西側が強く反対しなかった春に時間が失われた。第二に、キーウの戦線は現在、多くの地域で破綻しており、100 万の「銃剣」ではもはやそれを維持するのに十分ではないため、数万の兵士、装備、弾薬の不足がウクライナ自体に損害を与える可能性がある。
◆トランスニストリア（Transnistria）、沿ドニエストル（Transdniestria、Pridnestrovie）の概要
公式には沿ドニエストル・モルドバ共和国[1]は、東ヨーロッパにある事実上の独立国家。モルドバ東部を流れるドニエストル川と、モルドバとウクライナの陸上国境とに挟まれた南北に細長い地域に位置する。首都はティラスポリ。
ロシア連邦の支援を受けているものの、国際的にはほとんど承認されておらず、モルドバの一地域として広く認識されている。
沿ドニエストル・モルドバ共和国は、以下の冒頭に掲げた地図のモルドバに接する赤色部分を指す。
本記事では原則として、事実上の独立国家については「沿ドニエストル（共和国）」、地理的な範囲については「トランスニストリア」と呼ぶこととする。
概要
沿ドニエストル共和国は、独自の政府、議会、軍隊、警察、郵便制度、通貨、車両登録を有する。また、独自の憲法、国旗、国歌、国章を承認している。2022年時点、国旗において旧ソビエト連邦の国旗にあった「鎌と槌」を採用している唯一の国である。
モルドバとドニエストル左岸地域の未承認国家（沿ドニエストル共和国）の間で1992年に勃発したトランスニストリア戦争は、ロシアの支援を得た沿ドニエストル共和国が勝利し、ドニエストル左岸地域の大部分に対して、同国による実効支配が続くこととなった。以後、この地域には「平和維持軍」と称したロシア連邦軍の駐留が続いており、モルドバの実効支配は及んでいない。
沿ドニエストル共和国は、アブハジア、アルツァフ、南オセチアの、国際的にほぼ承認されていない3つの国家にしか承認されていない。国際的には当地域はモルドバの一部と認められており、モルドバは当地域を、特別な法的地位を有する自治地域ドニエストル左岸行政区画（ルーマニア語: Unitățile Administrativ-Teritoriale din stînga Nistrului）と定めている。
国名
沿ドニエストル共和国は、ロシア語、モルドバ語、ウクライナ語を公用語としており、それぞれの語による正式名称が存在する。
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