フリーランスのメリットは「安い給料で働けること」だと思う
フルスタックマーケティング株式会社の代表取締役CEO・清水優志です。
僕は新卒3年目でフリーランスになり、2019年12月〜2023年6月までの約3年半の間、フリーランスのWebマーケターとして仕事をしてきました。
この約6年の間に、会社員 → フリーランス → CEO という3つのキャリアを経験したので、法人化という節目にあたってフリーランス時代を振り返りながらnoteを書いています。
フリーランスは給料(報酬)を自分で決められる
フリーランスのメリットとして、「給料(報酬)を自分で決められること」がよく挙げられます。
会社員の給料は固定給+変動給(成果給)です。ほぼ例外はなく、給料を自分で決めることはできません。
しかし、フリーランスは「何に対して報酬をもらうか」「どのようにもらうか」「いくらもらうか」など、すべてが自分の裁量です。
したがって、これらを決めなければならない責任を負うと同時に、給料に関する「自由」を手に入れることができます。
以下のnoteでも書いたように、「値付け」にはいくつかのロジックがあります。
自分の業務内容やクライアントとの関係値に応じて、適切なロジックを選び最適な値付けをすることが、フリーランスの必須スキルです。
フリーランスのメリットの1つは「安い給料で働けること」
この「給料を自由に決められる」メリットは、多くの場合は「会社員時代よりも高い金額を稼げる」という話に着地します。
しかし僕は逆に「給料を安くできること」がメリットだと感じています。
そもそも「給料を自由に決められる」というのは、「自分の価値を自分で決められる」ということです。
あなたの時間や経験には価値がありますが、それにどんな値段をつけるか?それをクライアントにどう伝えるか?は人によって自由だということです。
つまり、自分の価値を低く見積もったうえで、実務経験のない業務を受注することもできるのです。
言い換えると、自分の「時間」を売って「欲しい経験」を買うことができる、ということです。
「時間」は資産化しない「フロー資源」
「自分の価値を低く見積もるなんて嫌だ」「実務経験のない業務を受注するなんておかしい」と思われるかもしれません。
しかし、そう言っている間にもあなたが投資できる「時間」は過ぎていきます。
そして、「時間」というものは経過すると消滅してしまう、資産化しない、極めて有限的な「フロー資源」なのです。
フロー資源は放っておくと、どんどん資源としての価値が消滅していくため、適切に投資する必要があります。
それが「時間」を売って「欲しい経験」を買う、ということの本質です。
もちろん、スキルを身に着けられず価値を低く見積もり続けたり、やりきる自身もないことを引き受けるのはだめです。
自分の価値を低く見積もったうえで、実務経験のない業務を受注するのであれば、しっかりとやりきったうえでスキルに変換する必要があります。
「経験」は資産化する「ストック資源」
「時間」と対比すると、「経験」というのは一度作り出すと消滅せず残り続ける、資産化する、無限の可能性を秘めた「ストック資源」です。
一度「ストック資源」化した経験は、その後の活用の仕方で多くのお金を生み出してくれます。
元リクルートで教育改革に携わられている藤原和博氏は、このように「時間」を成熟した「経験」に変換するためには【1万時間】ほどかかると提唱しています。
1日8時間働くとして1250日、つまり3年半ほどかかる計算になります。
かつては藤原氏のおっしゃるとおりだったと思いますが、今はインターネットの誕生で情報流通革命が起きたことで、学習コストが下がり、学習効率は飛躍的に上昇しています。
本気で頑張れば、3年ほどで成熟した「経験」を磨くことも難しくない時代ではないかと感じます。
このように、フロー資産である「時間」をストック資産である「経験」に変換していく、という活動を自分の裁量で続けられることこそ、フリーランスのメリットだと思います。
「生成AIでいいや」が増えていく
従来、フリーランスというのは極めて専門性の高い人材の代名詞でした。
アナウンサー、フォトグラファー、デザイナー、エンジニア、ライターなど、その仕事に人生を捧げるような人が、なかば必要に迫られてフリーランスになることがほとんどだったのではないでしょうか。
しかし、生成AIの登場によって、フリーランスに求められるものは劇的に変化しつつあります。
機会音声でスムーズな読み上げができる、写真がテキストから生成できる、ノーコードでWebサイトが作れる、プロンプトエンジニアリングが一般化しつつある、テキストライティングはChatGPTがやってくれる。
まだ生まれて間もない、赤ちゃんのような生成AIですら、既にそれなりに実用的なレベルにまで成長しています。
数年後にはどうなっていると思いますか?おそらく「生成AIでいいや」というシーンが想像以上に増えていくはずです。
生成AI時代の生存戦略は「経験」の分散
「いや、人間にしかできないことがある」と反論したくもなります。
しかし、実はプロのこだわりの8割は、プロ以外の人には伝わりません。そして、フリーランスに発注する人のほとんどは、あなたの職域のプロではないのです。
つまり、「人間にしかできないことがある」のは間違いないのですが、ビジネスシーンで「人間に頼んだほうがよい」と思われる機会がどんどん減っていく、と考えたほうがよいでしょう。
そんな時代のフリーランスの生存戦略は、中途半端な専業化をするのではなく、生成AIのような便利なテクノロジーを活用しながら「経験」を分散させていくことです。
そして、生成AIにできること・できないことを見極めたうえで、それを部分的に活用したり、ディレクションしたり、できないことを補うような働き方をすることです。
まとめ
フリーランスのメリットの1つは「給料を安くできること」です。
フロー資源である「時間」を資産化するような「経験」に投資することで、スキルの幅を広げていきましょう。
もしあなたがフリーランスになることを検討していたり、現在フリーランスで値付けについて悩んでいる場合、このnoteが役に立ったら嬉しいです。
僕は今はフルスタックマーケティング株式会社の代表取締役CEOをやっています。ぜひ自己紹介noteも読んでみてください。