司法試験に落ちたあなたへ、(2)
【合格者のマインドについて】
後輩
司法試験合格者のゼミを受講していたり、答案添削をしてもらったりしていると、「受験生の皆が書くことを、当たり前に書く」ということを、よく言われることに気付きました。
他にも、「皆、受かりたいから、択一試験はしっかり勉強するんだよ」とか、「皆、この時期に勉強しているから…」といった具合に、『皆…だから』という表現を使うことが多いんだな、という印象を受けました。
自分としては、合格者の口からそういう言葉が頻繁に出てくるのは、不思議だな、と思います。
何故なら、弁護士という肩書きを持つことが、私にとっては、『特別なこと』であって、そのための試験に合格するためには何か特別なことをしなければいけないんじゃないか、と考えるのが自然なように私には思えるからです。
また、大学教授として評価が高い先生や、某大手司法試験予備校の大御所と呼ばれる方は、いわゆる『法律家としての心得』を声高にのたまわれています。
そういう発言を聞いていても、何か自分ならではの考え方が、法律家を志す者として重要だと感じました。
そのため、試験勉強をするにあたっては、『自分が』という感覚が、大事だと思っていたのですが、本当は、『皆がやっていることだから』という感覚が、試験においては、大事なのかな、と思い始めました。
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