見積もりとは何か
工数見積もりの限界
初期コンセプト(≒要求定義フェーズ)での見積もりは、実際にかかる工数に対して4倍〜0.25倍のブレが存在する。(不確実性コーン)
1ヶ月と見積もったものが4ヶ月かかるかもしれないし、1週間で終わるかもしれないということ。
意味のある見積もりか?
この段階で精度を高めることはできない。
一度決めたリリース期日厳守なのであれば開発としてはバッファを積むしかない。
しかし、そうしたいわけではないはず。
正確さを求めるなら設計フェーズでの見積もりを出す必要がある。
リスクの存在
全てを予測、計画することは不可能である。
プロダクトは作って動かしてみて初めてわかることもある。
作っていく過程でわかることがある。
要求が不足していたり、考慮漏れがあったり、パフォーマンスが思ったように出なかったりする。
リリース予測の立て方
見積もったストーリーポイント(相対見積もり)に対してベロシティ(過去実績)を使って予測する
ただし、わかるのは似たような機能開発の場合のみ
プラモデルの車を組み立てるのと、実際に車を組み立てるのでは違う
何のために見積もるのか?
コスト感を知り、優先順序付けに用いたい
ロードマップを引きたい
リリース日に合わせてプレスリリースなどのアクションを取りたい
ロードマップ
ロードマップとは何か?
リリース期日か?
リリース期日で引きたいなら、全ての案件に対して設計まで終わらせる必要がある。
でなければ何の意味もなさないロードマップが出来上がるだけである。
ロードマップで本当に欲しいのは何か?
本当に成し遂げたいことはリリースではなく、その先のアウトカムなり売上のはず。
機能はそれらを実現するためのHOWに過ぎない。
HOWを固定してはいけない。
機能をリリースしたがアウトカム、売上は得られなかったとしてそれで良いのか?
HOWを固定するということはHOWが実現されればそれでOKということである。