QoSの基礎を学ぶ:TCP/UDPの上位層で動作するRTP/SIPの活用
TCPとUDP、それぞれの意味
QoSによる帯域の制御はトラフィックの種類に関連する:
UDPとは
UDPとは、User Data Protocolの略語で、高速通信を重視する通信プロトコルである。
UDPはコネクションレス型通信プロトコル(事前のやり取りなしで通信を開始させる)として、動画配信、音声通話、モニター監視などのリアルタイム的な分野で活用される。
TCPとは
TCPとは、Transmission Control Protocolの略語で、高い信頼性で安定した通信を重視する通信プロトコル。
TCPはコネクション型通信プロトコル(事前のやり取りを確認した上で通信を開始させる)として、ウェブサイト閲覧、ファイル転送などのデータ完全性が求められるアプリケーションで実用される。
TCP/UDPの上位層で動作するSIPとRTP
RTPとは
RTSP:Real Time Streaming Protocolの略で、メディア(音声、動画など)の再生・早送り・停止などの機能を制御する。
RTCP:Real Time Control Protocolの略語で、通信状況(遅延時間、パケット損失率、送出と受信のパケット数など)を含む管理パケットを通信参加者に提供するプロトコルである。常にRTPとセットで使用される。
SDP:Session Description Protocolの略で、セッションに必要な接続情報(接続方法、伝送方式、メディアの種類など)を記述したデータである。
SIPとは
QoSとは
QoSによるトラフィックの制御方法
通信サービスの高品質を保証するために、「帯域幅の確保」と「送信の優先順位を決める」という2種類の手法が設けられた。
1、優先制御(DiffServ / Differentiated Services)
通信トラフィックの種類次第で優先順位を決め、優先順位に従ってパケットを送り出す手法である。
2、帯域制御(IntServ / Integrated Services)
特定のアプリケーションに必要な帯域を確保しておく。他の通信に干渉されないまま、関連のデータ転送がスムーズに進行できる。
ただし、受送信の優先順位を決めるわけではないので、設定された帯域制限を超えたら遅延が発生しかねない。
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