OSFPとRIP、異なる計算方式による経路制御
IGP(Interior Gateway Protocol)という内部ゲートウェイプロトコルには、ホップ数(通信経路上に存在する転送・中継設備の数)重視のディスタンスベクター、コスト値重視のリンクステート、そして距離と方向の複合値を重視するアイブリットである。
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三つの中、リンクステートの代表であるOSFPと、ディスタンスベクターの代表であるRIP、それぞれの違いとは?
OSFPとは?その動作・仕組みについて
1、Hello パケットによるネイバー(Neighbor)関係の確立
ネットワーク内の基本情報を把握し、通信やり取りを実行するために、隣接ルーターとのネイバー関係を構築する必要がある。
ネイバー関係だと認識されたら、Hello パケットがネイバーテーブルに保存される。その後、ネイバー関係を維持するために、定期的にHello パケットを送信し、相手の状態(機器の存在や正常動作)を確認する。
上記の図に示す通り、互いにHello パケットを受送信することで、自分の状況を相手に知らせ、相手の存在を確認することができる(例えば、ルーター A⇄ルーター B、ルーター B⇄ルーター C)。それによって、ネイバー関係の成立・維持が実現されるわけである。
2、LSA交換によるLSDBの構築
OSPFでは、ネイバー関係のルーターは互いにLSAを送信し、相手のインターフェース情報を収集する。相手はLSAをLSDBに保存して、その後また他のネイバールーターに送信する。
その繰り返しによって、LSAはネットワーク内のすべてのルーターに行き渡って共有される。同じエリア内のすべてのルーターも同じLSDBを保有するようになった。
LSDBに収納されたLSAの組み合わせによって、ネットワーク全体の構造関係図は完成する。
3、SPF値による最適ルートの選出
コスト値の算出は上記の公式に示す通り、10Mbpsのコスト値が10、1Gbps(1000Mbps)のコスト値が1と見なす。
ルーターAのコスト合計値が4、ルートBのコスト合計値が11。ルートAを最適ルートだと見なす。
また、すべてのリンクが1Gbpsの場合、各ルートのコスト合計値は宛先によって異なる。ルーターAのコスト合計値が4、ルートBのコスト合計値が2。ルートBを最適ルートだと見なす。
インターフェース障害やネットワーク機器の削除によって、経路が無効になった場合に、LSU(LSAの送信を要求する)の通知を受けた各ルーターは速やかに経路を切り替えて対処する。その時間はわずか数秒かかる。
RIPとは?その仕組みについて
ホップ数重視のRIPはIGP(内部ゲートウェイプロトコル)として使用される。最短パスを選出するために、通信経路上のホップ数を計算する必要がある。ホップ数の合計が最も小さいルートは最適ルートとして指定される。
注:ホップ数とは通信経路上に存在する転送・中継設備の数。
上記の図に示す通り、ルーターを通るたびにホップ数は「+1」加算され、ルーティングテーブルにもその数値が反映される。
ルートAの合計ホップ数が4、ルートBの合計ホップ数が2。ルートBを最適ルートと見なす。
ただし、ホップ数は最大15まで、15台を超えると通信できなくなる。
サブネットから見るホップ数の計算
例えば、図表の中のルーターAから各ルーターまでのホップ数を計算すれば:
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