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125ccのバイクで日本一周【118日目】 和歌山県新宮市〜三重県伊勢市

本日はまず熊野三山の最後の一つ「熊野速玉大社」へ向かう。朝から生憎の曇り空だが、これまで暑かったから逆に快適ツーリングだ。

しかしアレだ、熊野川の美しさは尋常じゃないな。神秘的過ぎて生物の臭いがしない。劇場版ナウシカの腐海の底のようだ。マジで凄いぞ。

個人的には、この熊野川と高知の四万十川は非常に印象深い。存在感が半端ない。単純に「川」って凄いと思わされた。

そんな事を考えながら走る事およそ30分、熊野速玉大社に到着する。他の大社よりも駐車場が近くて助かります。

神門
本殿


他の二社もそうだったが、やはり熊野は自然との調和が素晴らしいな。自然信仰の盛んな地だけあって、その存在が太く厚い。人間の生活に都合良く存在していない。流石です。こういう場所を本当のパワースポットと言うのではなかろうか。

空気が澄んでいて自然と背筋が伸びるぜ。ああ俺、よみがえる。

梛のご神木にもご挨拶し、これにて熊野三山参拝終了。久しぶりに階段を登らずお参り出来ましたね。アリガトウゴザイマス。

さて、それでは行きます、走ります。ズルッと紀伊半島を北上し、日本国民の総氏神「伊勢神宮」へ向かいます。今更だが俺は神社と寺ばっかり行ってるな。まあ行きたいんだから仕方ないな。

モリモリで森森な山道をひたすら走っていると、徐々に天候が不安定になってくる。これは一雨来るかと思っていた矢先、雷と共に豪雨がはじまった。俺旅3大豪雨の一つ「紀伊豪雨」だ。これが本当に凄かった。

雨と言うより滝の中を走っているようで、GORE-TEXのカッパがまるで役に立たない。途中で雨宿りをしようにも、周りには何もない山道だし、雷も鳴っているから下手に高木の下に入るのも怖い。

ただただ滝行のように大量の雨水を被りながら走るしかない。視界も悪いし道も怖い。マジで勘弁してほしいぞ、洒落にならん。 

どれくらい走っただろうか。調べてみたら、およそ100㎞、時間にして3時間強。ひたすら豪雨の中を走り続け、心身共に限界が近づいて来た時、突然俺の眼前に救いの光が現れた。

「ローソン南伊勢南島店」

忘れないよ。感謝だよ。この素晴らしいコンビニはなんと建物の壁面に屋根が付いているので雨を防げ、しかも店内はカフェスペース付きという神仕様。俺もバイクもなんとか避難することが出来た。

いやいやいや、疲れたし驚いたし寒いぜ。もう全身ビショビショどころじゃない。風呂に入ったようだ。

雨って昔はあんな降りかたしなかったよな。それともコレが紀伊なのか、いやもしかして俺が何か粗相をしたもんで、熊野の太神々が怒っていらっしゃるのか? 以前来た事を忘れていたからか? いやぁ、でもここはもう三重県だし、許してくれても良いのではなかろうか。

ブツブツ言いながら、バイクを拭き、荷物を拭き、全身を拭き、総着替えをし、何とか一息着いたので店内にて食事をさせてもらう。本当に助かった。アリガトウゴザイマス。アレもコレも大量に購入させて頂きます。

天気予報を調べてみると、1時間後くらいには雨が止むらしい。そう言えば、さっきより雨脚が弱くなった気がします。丁度良いのでゆっくりと食事をさせてもらい、天候が回復するのを待ってから再出発する。

そういや、いつの間にか三重県入りしてたな。サヨウナラ和歌山、次に来る時はちゃんと記憶しておきます。そしてコンニチハ三重、お久しぶりです。

赤福、赤福、赤福、赤福、赤福、赤福、赤福。

懐かしの看板が現れると、スッカリ天候が回復する。まるで雲の隙間から後光が差しているようだ。オレ、カンゲイサレテイル。

伊勢神宮宇治橋前の駐車場に到着したのは、既に15時を過ぎていた。オレも相棒もクタクタだが、もう一踏ん張り。頑張って行きましょう。

宇治橋
皇大神宮(内宮)
五丈殿


以前訪れた時は早朝一番だったので、ほとんど人気が無くピンと張り詰めた空気が漂う、まさに厳粛な空気に包まれた神宮だったが、この日は雨上がりすぐにも関わらず結構な人出で、とても穏やかで賑やか。こんなに雰囲気が変わるもんなんだな。

なんだか微笑ましい。

お伊勢さまに心静かに感謝のご挨拶もできたので、この後はみんな大好き「おかげ横丁」で伊勢うどんでも喰おうかと思ったが、なんだか妙に疲れたし、さっきコンビニで喰ったばかりだし、駐車した相棒のバイクも気になったので今日はここまでにして宿に向かうことにした。


さて、今回のお伊勢参りを終えたことで、この旅もそろそろ終わりが近づいて来ました。長かったような、あっと言う間のような。


宿に着いて、夜飯を調達しに軽く散歩をしていたら、すぐ側に大きな虹が現れた。写真じゃ分かりづらいが結構派手なビッグサイズでしたよ。オレ、シュクフクサレテイル。



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