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幸せについて本気出して考えてみた

書籍「地球家族」を読んで
先日、「地球家族」という本を読んだ。30か国、その国でいうところの「一般家庭」。それぞれの家にお邪魔して「家の中のものを全部外に出して写真を撮らせてくれ」という興味深い企画だ。経済的に裕福な家もあれば、貧しいと感じる家もあったし、戦争中の家も。日本人がいかに恵まれているか、モノに溢れているか、それでも満たされていないんだナァと、さまざま思うところがあった。

ブータン
マリ
日本

座禅体験
「僕らは満たされない何かを、モノで満たそうとしているだけでは?」「モノでは幸せになれない」分かっちゃいるんだけどナァ…悩みに悩み、考えに考え、禅問答の日々。
ということで、ご縁あり「座禅体験」に行ってきた。そこで聞いた話だ。
「無欲になる為に食欲を絶った。そして死の境地まで辿りつくが、死んでは元も子もないので食欲を捨てて食事を再開した。しかし元気になるにつれて欲が再び湧き出てきた。何回食欲を絶っても、同じことだった」とのこと。人間は欲の塊なのだそう。(「断食することなくその境地を知ることが出来て良かった」と安心したのでした)
つまりは、「欲の質」なのだと思う。欲は、持てばいい(というか無欲な人生なんて楽しくないさ)。欲の質を上げるために必要なことは、「満たされない何か」が何かを、ひたすら考えることだと自己解釈。つまり「幸せについて本気出して考えてみた」ということなのである。

私の幸せ①「草まみれの畑に野菜が実っていた時」
私の幸せ②「大漁を祝して友人と釣りパーティをした時」

これは、家づくりに通ずる。日本という世界的に恵まれた裕福な国で、私たちは生活する家があるにも関わらず、今よりも幸せになるために家を建てたいと欲を出している。でも、「モノでは幸せになれない」のである。でも、「家を建てたい」のである。幸せと欲は似て非なるもの。

せっかくなら善縁を
また禅問答の日々になるかと思われた。しかし、和尚の次なる説法が僕に道しるべを示してくれた。
「世界は全て縁起で成り立っている。過去から現在、現在から未来に至るまで、全ては縁起。せっかくなら善縁にしましょう」
過去に「太陽光パネルはゴミになるから要らない」と施主に言われたことがあった。とてもシンプルな理由で、腑に落ちたのを覚えている。このやり取りは、まさしく「善縁」だ。未来の子どもたちに負債(ゴミ)を残さない、善き縁起になっている。私たちも、先代の縁がつながって今を生きている。
それが善縁か悪縁かは自分が決めたらいいし、善縁と思えばいい。そしてその善縁を未来につなげるために、自分がどんな選択をしていくか。この思考こそ「欲の質」を上げることになるのではないだろうか。

私の家スケッチ「地球に森を還す」これも善縁。

結局のところ禅問答かもしれない。しかし、思考こそが人間に与えられた特権であり、「人間の愉しみ方」ではないかと考えた。
私は相変わらず相手に尋ねます。「どうして家を建てるのか」
答えは同じ。「今よりも幸せになりたいから」
しかし、これからはこの言葉を添えることにした。
「幸せについて僕と本気出して考えてみませんか」

Be happy seeker!!
欲望だらけで良いのだ。「欲の質」を上げるために思考し続ける事が、幸せにつながるのだ。住宅設計士は「幸せ探求人」にならないといけないのかもしれない。そう感じたのであった。

自邸のyoutube動画を下記URLからご視聴いただけます。
暮らしについて、家づくりについて、案内しています。
https://www.youtube.com/watch?v=a1Wgnl_w7Jw


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