東急歌舞伎町タワーに行ってみる
四月十四日の金曜日に、東急歌舞伎町タワーが開業するという。仕事帰りに寄ってみる。
新宿駅構内のサイネージが盛んに宣伝を流している。イメージカラーは青で統一しているようだ。自分は、ビジネスの事は良く分からないが、新宿にあまり縁が無さそうな東急グループの不動産がこの街に出来るのは、何だか不思議な気がする。
JR新宿駅の東口を出たら、そこは歌舞伎町ではない。新宿通りを渡り、スタジオアルタと3Dネコビルの間を通り、靖国通りを渡ったら、そこはゴジラの庭、大遊戯場歌舞伎町である。ゴジラが迎えるこの風景に対しても、特に違和感を覚えることも無くなった。何事も慣れだ。
メイド服や執事服のコスプレをした若い男女が、横一列になって路上に立っている。さすがに水商売のメッカだ。ダイレクトな声掛けは一切してこない。客引き行為が条例で禁止されているためと思われる。
現在は、トーヨコ広場と呼ばれるようになったらしい、その広場では、タワー開業イベントを行う準備がされている。これから夜にかけて、何かが始まるのだろう。
周囲を見て回る。南側の路地裏から、タワーを上下するエレベーターを撮影する。青い光がビルの内部を垂直に上下する。なかなかカッコ良い。昔の人がイメージする、いわゆる未来都市のイメージ。路地裏の景観と合わさるとサイバーパンク味がある。
次いで、西武新宿駅側に回り込み、裏側からタワーの撮影を試みる。テレビ朝日の中継車が来ている。周囲では、ホストクラブの宣伝が描かれたラッピングトレーラーが何台も待機しており、金曜夜の新宿区に次々と発車していく。
エスカレーターを上り、ビル内に入る。すごい人だ。外国人も多い。フードコートは既に満席だ。飲食店も、何だかガイジンがいかにも喜びそうな和風っぽさを狙っているように思われた。
ステージ上では、演者が既に何事かのパフォーマンスを行っている。
上の階に進む。カプセルトイ、いわゆるガチャガチャと、ナムコのゲームコーナーがある。この階も大変な混雑だ。外国人が自撮り棒で自らを撮影しながら、何事かをレポートしている。インスタグラマーか、ユーチューバーか?
記念に何かガチャガチャを一個買ってやろうと思ったが、余りにも高過ぎてその気が失せる。キン消しが500円!
ゲームコーナーでは、これも懐かしいワニワニパニックを見つけた。デジタル決済専用機だ。普通にSuicaで支払い、遊ぶ。そこそこ良い成績を出したが、本日のハイスコアは更新出来なかった。
上層階に進む。シネコンがある。またしても都市型シネコンだ。先日死去が伝えられたミュージシャン、坂本龍一を追悼する企画上映が行われている。戦メリ。多数あるスクリーンでは、他にもコナン映画やインド映画を上映しているが、この四月において、世界で最も話題となっているスーパーマリオの映画は無かった。
レイトショーもやっている。明日は休みなので、今から何か見ても良かったのだが、見たい作品も特に無い。
他、若者向けの体験型アミューズメント施設などがある。
一般客が立ち入りできる、最も上の階まで登ってみる。十七階に辿り着く。高そうなダイニングバーと、展望スペースがある。展望スペースは西側、西武新宿駅側に開けており、JR新宿駅の北側、山手線と中央線が立体交差する辺りが良く見える。下り列車が、八王子方面へ進んで行く。
東京西側の夜景を見ながらエスカレーターで下っていく。開業祝いの花が飾られている。