知識を縦と横に活用して、机上の空論から脱する
馬券ファンは目の前の全てのレースに賭けたいものであるという前提のもと、「全レース購入して回収率100%超えを達成する」ために開発された予想理論『レース質マトリックス』。
その考案者である立川優馬さんが、レース質(=どのようなレースになるか)をもとに、回収率を底上げする方法を伝授してくれます。
立川優馬さんの最新刊『「今週勝つ!」を叶える馬券カレンダー』が2025年1月10日に発売となります。馬券ファンの「今週勝ちたい!」を毎週叶え、いつの間にか馬券が上手くなる参考書。ぜひ、ご一読ください。ただいま、予約受付中です。
●今回のポイント
先週は牡馬の芝中距離戦線における世代レベルの判断の目安について解説しました。2歳冬~3歳春に差し馬が台頭した5歳世代はやはり強く、ドウデュースが上がり3F32.5の鬼脚を繰り出して大外から差し切り。内を突いて伸びてきた4歳世代と比べても、一枚も二枚も抜けたパフォーマンスでしたね。
さて、今週は牝馬戦線の世代レベルについて見ていく予定でしたが、来週がエリザベス女王杯なので、そのときに改めて。今回は、競馬において知識を有効に活用する方法について考えていきたいと思います。
● 知っているだけでは役に立たない知識を横と縦に活用する
「〇〇をベタ買いすると回収率120%」「このコースでは〇〇を買えば複勝率60%」のような知識は、それ単体を覚えているだけでは役に立ちません。もちろん、プログラムなどを使って複利運用などして機械的に買い続けるようにすればうまくいく場合もありますが、それは競馬をしているとは言えないでしょう。
まず、「〇〇をベタ買い」するのは現実的に不可能に近いと考えています。競馬をする人間が、例えば、東京ダート1400mのエーピーインディ系の単勝だけを買い続けるなんてことができるでしょうか。1頭も見逃してはいけません。単勝400倍のような馬も、単勝1.5倍のような馬も同じように買わないといけません。そして、ほかの馬券を買うことは禁止です。あなたには可能でしょうか。それで競馬を楽しめるでしょうか。
こうした机上の空論や画餅に陥るのは、その知識を知ったことだけで満足してしまい、それを有効に活用できていないためです。
先ほどの例で言えば、東京ダート1400mのエーピーインディ系をベタ買いするとプラスになることは分かっていても、1レースに該当馬が6頭いたらどの馬を買ってよいか分からない。6頭BOXすればよいということではない。そんなときに、知識をどのように活用していくか。
一つには、知識の横の活用が考えられます。例えば、「含水率の低い東京ダート1400mは外枠先行有利」という知識と関連を図り、該当馬の中から外枠先行馬をピックアップするような手法です。これはみなさんがよくやっていることですね。
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