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“レジェンド”の思い出

先週は出資馬のサラコスティが未勝利を圧勝。一方、札幌記念に出走したシャフリヤールは5着止まりでした。シャフリヤールは勝負どころで反応が今ひとつだったものの、最後は脚を使って格好はつけてくれましたね。この後は昨年同様にBCターフを目指すと聞いています。ディープインパクトの後継種牡馬として、もう一つ海外のタイトルを取ってくれれば大いに箔がつくことでしょう。もちろん無事が第一ですが、何とか頑張って欲しいと願っています。

さて、前回のコラムの最後に書いた“1600万円トリオ”について。募集総額がいずれも1600万円だったため、私が密かにそう呼んでいた出資馬たちです。この3頭はいずれもG1レーシングの所属馬。

G1レーシングには不思議な“縁”(?)があって、“1600万円トリオ”の前の年に出資していたのがプリマレジェンドという馬でした。プリマレジェンドは父ヴィクトワールピサ、母パーソナルレジェンドという血統。兄姉にミラクルレジェンド、ローマンレジェンドをもつダートの名血です。ローマンレジェンドには、『競馬場の達人』の収録(13年みやこS)で帯馬券を取らせてもらったこともありました。

みやこSでローマンレジェンドを狙った理由の一つに「馬名にレジェンドが入っているから」がありました。私がプレゼンターを務めるレースだからレジェンドが来るでしょ、というオカルトです(笑)。そんなわけでパーソナルレジェンドの血統には親近感を抱いていたのです。

プリマレジェンドは当時として高額な牝馬で5000万円という価格設定だったためか、ダートの牝馬は稼ぎにくいという印象が強いせいなのか、その理由はわかりませんが、募集直後に満口にはならず、秋になっても「残口あり」という状態。過去のコラムにも書いた通り、この年の2月のキャンプ中に、その段階で残口のあった2歳馬への初出資を決めたのが一口デビューなので、この世代から募集開始時のドラフトに参加し始めたばかり。出資意欲の塊だった私は、この馬がずっと気になっていました。

こんな良血が手に入るのか。
地方交流重賞モードに入ったら夢があるなぁ。

今になって振り返れば、牝馬は地方交流重賞モードに入るまでが大変なのですが、出資の理由を必死に探していたのでしょうね。気付いたらホームページの出資申し込み欄をポチっていました。

実はこの年の「新語・流行語大賞」に“レジェンド”がノミネートされ、授賞式にも参加させていただく機会に恵まれました。この年はソチオリンピックで葛西紀明さんが銀メダルを獲得した年で、同年9月に私も最年長登板、最年長勝利を記録していたんですよね。この記憶ともリンクして、プリマレジェンドは忘れらない出資馬の一頭となっています。

ちなみにプリマレジェンドの競走成績はというと、思い通りに仕上がらず、デビューが年明けまでズレこんでしまった上、喉の弱い部分もあって中央では勝利を挙げることができませんでした。私に一口出資の厳しさを初めて教えてくれた存在といえるかもしれません。

さらにちなみになのですが、この年(2014年)の流行語大賞は「ダメよ~ダメダメ」でした。

ついついプリマレジェンドについて熱く語ってしまいましたが、話を“1600万円トリオ”を戻しましょう。
(次回に続く)

やまもとまさ
プロ通算219勝、3度の最多勝、沢村賞、史上最年長でのノーヒットノーラン、50歳での登板など、記録にも記憶にも残る活躍を果たした球界のレジェンド。現在は野球解説者・スポーツコメンテーターとして活動している。ラジコン、クワガタ飼育等、多趣味としても知られる。競馬への造詣も深く、一口馬主としてアルアイン、シャフリヤールに出資する相馬眼の持ち主。
X(ツイッター) @yamamoto34masa

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