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不運の連鎖。その先に…
事前の予想から急遽、シンエンペラー1着固定の3連単に変更して3連単30万馬券を獲り逃した弥生賞。
悲劇はこれだけでは終わりませんでした…と締めたのですが、原稿を書いているうちに思い出しました。そもそも、その前にも悲劇の予兆があったのです。
弥生賞の前に行われた小倉10R。
私が手持ちの競馬新聞に◎を入れていたのは12番のメイショウフンケイでした。11番人気、単勝34.2倍という人気薄でしたが、直近で唯一芝を使っていた3走前が悪くない内容で、フルゲートで大混戦の小倉芝1200m戦なら通用しても不思議ではないと考えていたのです。勝負はこの馬を軸にした3連単2頭軸マルチ。
事前に勝負レースと考えていたうちの一つだったので、藤田オーナーとの対談が始まる前から「取材が終わった後、このレースだけはリアルタイムで観たい」と伝えていました。無事に、取材が終わり、用意していただいた席でレースを見守ります。
ゲートが開くとメイショウフンケイがハナを奪うと、直線でも後続を離して抜け出します。
問題は相手。2着争いは横一線で雪崩れ込みました。
スローモーションをみると、2着は人気薄の7ワンダーカタリナ。総流しなのであとは軸馬が3着に入っているか。
3番手は外から追い込んだ13タツダイヤモンド…は買っていない…。
あろうことか11番人気の◎が勝ち、16番人気の2着馬も買い目に入っているのに、2列目の選択を誤って払い戻しはゼロ円。ちなみに3連単12→7→13は1,723,530円。膝から崩れ落ちました。
しかも追い討ちをかけるように(?)、同行していた競馬仲間が「昌さんの◎だったので単勝を押さえていたのですが、500円のつもりが5000円買っていました」。
先の弥生賞といい、なぜ、周りの人間ばかりが儲かるのでしょうか。おかしいでしょ?(笑)
そして迎えた小倉最終レース。
弥生賞に全力投球で、本来は買うつもりではなかったのですが、熱くなっての逆転チャレンジです。
9番人気のポワンキュルミナンに白羽の矢を立てたものの…ハナ差の4着。これまた人気薄が勝っていたため、ポワンキュルミナンが差し届いていたら特大の配当になっていました。
心を削られるような不的中の連続で、灰と化して中山競馬場をあとにしました。。。
この日を境に、本当に馬券が不調に陥ってしまい、秋になっても抜け出せていません。
先日も、いつもと同じ買い方をしたつもりが、1パターンだけ抜けていて大万馬券を獲り逃しました。
PATなので購入金額をみたら気付きそうなものですが、その日に限って、数レース分まとめて打ち込んでいたこと、隣にいる人間と話しながら投票していたことで、買い目が足りていないことを見落としていたのです。
まさに「競馬あるある」ですが、そうして書い忘れた目に限って当たるという。
そんな日々が続いた結果、前回のコラムの冒頭で記したセリフ
いや本当に、最近おかしいんだよ
に繋がっていくわけです。
ただ、悲嘆にばかり暮れていても仕方ありません。
ポジティブ思考で、最近はこう思うようにしています。
「これだけ不運が続くということは、近いうちに大きな幸運が舞い降りるはず」
やまもとまさ
プロ通算219勝、3度の最多勝、沢村賞、史上最年長でのノーヒットノーラン、50歳での登板など、記録にも記憶にも残る活躍を果たした球界のレジェンド。現在は野球解説者・スポーツコメンテーターとして活動している。ラジコン、クワガタ飼育等、多趣味としても知られる。競馬への造詣も深く、一口馬主としてアルアイン、シャフリヤールに出資する相馬眼の持ち主。
X(ツイッター) @yamamoto34masa