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トレンドの転換点

 先週の宝塚記念ではファン投票からのオッズ考察をしてみたのですが、結果は非常に興味深いものになりました。ファン投票時のシェア率については先週のコラムに目を通してもらうとして、宝塚記念の実際のオッズはこうなりました。

で、結果は皆さんご存じの通り、ブローザホーンが大外一気で突き抜けての勝利となりました。そのブローザホーンはファン投票のシェア率は3.1%。それが実際には10.6%まで上がっていました。このシェア率のアップは出走馬の中でもダントツでやはり「競馬ファンというよりも馬券ファンの予想が上手い」ということが如実に表れた結果と言えます。
 その反面2着3着の4歳勢はそれぞれ

 べラジオオペラ 17.0%→6.9%
 ソールオリエンス 10.9%→4.7%

 と、数字の上ではかなり人気を落としていたんですね。もちろん、結果論で言っていることは重々承知ですし、今回の宝塚記念がかなり特殊な条件だったいうこともありますが、やはり「トレンドの転換点」はあるということの表れではないでしょうか。これも前回のコラムで触れていたのですが、エプソムCであれほど「世代レベルがダメ」というレッテルを張られた4歳勢が食い込んできたのがやはり転換点だったように思えます。馬も生き物ですから成長もあれば衰えもある。だから数字には見えない相対的なパワーアップ、パワーダウンが起こりうる。競馬はずっとその繰り返しなんです。何かいつもと違うことが起こった時にすぐに対応できるかというのはギャンブルではかなり大事。
最近のトレンドの転換点で言うと…高知所属馬の東京ダービー4着→関東オークス3着ですか。東京ダービーの時点で「あれ、高知強くなってる?」って思えた人は関東オークスでも買えたかもしれませんよね。
 
「トレンドの転換点」をパチスロであてはめてみると真っ先に思い浮かぶのがお店の設定変更パターン。
 よくSNSでは「北斗のリセットかかってないホールはク〇店だ!」って叫ぶ人がよくいますし、気持ちも分かります。自分は北斗をあまり打ちませんが北斗にリセットがかかってなかったらホール全体的に体力がなくなっているかもと考えて立ち回りをディフェンシブにするかもしれません。
 しかし、その逆のパターン。つまり「普段は据え置きもあるのになぜか全台リセット」というケースもあるのです。この時はかなり前がかりに突っ込むように自分はしています。先日も普段は全くチバリヨ2にリセットをかけないホールが全台リセット挙動だったので、急いで昼から高設定狙いを敢行したところ見事に成功しました。みんなに「このホールはダメ」だとレッテルを張られているからこそ、昼からでも間に合ったラッキーパターンでした。
 このように設定変更パターンの変化に一番ホールの意図が出てきます。それがいいパターンもあれば悪いパターンもある。北斗の据え置き一つ取ってもそれが「いつも同じ人に取られているから変えてみた」だったり「シンプルに出さないため」だったり。変な話、単なるヒューマンエラーによるリセットし忘れだったりもします。しかし、それら全ては結局そのホールをずっと見ている人じゃないと分からないのです。
 実際にホールに入って確認するのがもちろんベストですが、ネットでデータを開いて「朝イチのボーナス当選ゲーム数」をチェックするだけで据え置きは分かるケースがあるので、打たなかった日でも見ておけば立ち回りのヒントになるかもしれません。設定変更パターンの変化には常にアンテナを張っておきたいですね

【今週の推定設定6】
土曜函館3R 16シーメジャー(角田大河J)

近走はダートを2走しているが明らかに芝の方が良さそう。1800m戦の4着2回で自身より前にいた馬は1頭を除いて全て勝ち上がり。新潟1800mの時はラチ沿いに入れてみたものの、結局馬が自分から外に行きたがる素振り。福島1800m戦でも外に出してから長くいい脚を使っていたので外の方が走りやすそう。今回大外を引けたので一変に期待。福島1800m戦の時と同じオッズ単勝14倍貰えれば設定6でしょう。

赤坂テンパイ
パチスロライター。勝負にこだわった店選び、立ち回りを披露する“ガチ系”。勝ち負けをズバッと言い切るトークが持ち味。「狭く深く」が信条で一度ハマったギャンブルはとことんやりつくす。著書に『赤テン 巻一』『勝負師の一打~赤坂テンパイの流儀~』(原案・取材協力)。
X(旧ツイッター) @genkiakasaka


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