
松若風馬ジョッキーを攻略する
今週の騎手的トピックと言えば「松若風馬Jの復帰」でしょうか。最近はやめてしまう騎手が多かったですが、しっかりと謹慎を経て戻ってきた松若風馬J。G1を勝ったこともあるジョッキーですから、これからもたくさん騎乗馬が集まるでしょう。今回はその松若風馬Jのデータを紐解いてみたいと思います。
●年別回収率

黄色の2015年は初重賞(小倉記念・アズマシャトル)を勝った年で、2020年はモズスーパーフレアで高松宮記念G1を勝った年。2016年をピークに回収率としては80%前後をウロウロしていて、典型的な「重賞を勝つ前は妙味があった」タイプ。平均人気より大きく好走していることも特になく、上手いとも下手とも言えない平均的な印象。年々平均人気が少しずつ下がってきていて馬質も少し下がってきていると考えて良さそうです。
●脚質&距離


松若Jと言えばモズスーパーフレアのイメージが強いですが、やはり逃げ先行時の回収率は優秀な数値。ただし、基本的に逃げ先行時は回収率が高くなる傾向にあるので鵜呑みには出来ません。差し追い込みは数値を見ても分かるようにかなり苦手としています。マクリは42/7199R=約0.58%とほんの少し少ない位(過去3年のマクリ発生率は約0.7%)で気にする必要はなさそうです。
距離で狙えそうなのは1000mですが、新潟千直はからっきしで単0/複39。ということは小倉のダート1000mで回収率をあげているということ。その回収率は単120%/複110%とかなり高い数値と言えます。2600m超のレースは勝ったことがないので長距離レースでは割引。基本的には短距離で狙うジョッキーと言えるでしょう。
●重賞

平均単勝オッズを見ても分かるように重賞ではほとんど人気馬に乗っていないというのが現状で、実際に重賞を1人気で勝ったのは2021年のアンタレスSで後のG1馬になるテーオーケインズだけ。こちらも実力差が大きくなりがちな中長距離よりも紛れが大きそうな短距離を狙うのがいいかもしれません。
●場所

唯一単勝回収率が100%を超えているのは前述した小倉ダ1000mの影響からか小倉競馬場だけ。次いで中京が単勝93%となっているので関西のローカル寄りに出てくればと言った感じでしょうか。
以上、松若風馬Jのデータを分析してみましたが、思った以上に平均的で難しいジョッキーだな。というのが自分の感想です。狙い目としては
【人気薄の逃げ馬】
【小倉ダ1000】
といったところ。ただ、期間が空いたことにより馬券ファンからはフラットな目で見られるようになるという意味では少し妙味が出てもおかしくないかな、とは考えています。今ちょうど小倉開催期間中なのでこの条件に出てくることがあれば注目してもいいかもしれません。
【今週の推定設定6】
小倉6R 16タイニービキニ(松若J)
前走は大きく出遅れて競馬にならず。新馬戦は勝ち馬含め4頭勝ち上がりのハイレベル戦で、レースラップが残り3ハロンから11.8-11.3-11.3と加速ラップのロングスパート勝負に。スピードの持続性に長けていそうで小倉も合いそう。松若Jに乗り替わりですんなりスタートを決めれば押し切りまであっても。新馬戦と同じ単勝17倍あれば設定6でしょう。
ちなみに小倉3R、ダ1000のミッキースピナッチはメチャクチャ人気すると思うので相手に穴を拾えないなら見で。
赤坂テンパイ
パチスロライター。勝負にこだわった店選び、立ち回りを披露する“ガチ系”。勝ち負けをズバッと言い切るトークが持ち味。「狭く深く」が信条で一度ハマったギャンブルはとことんやりつくす。著書に『赤テン 巻一』『勝負師の一打~赤坂テンパイの流儀~』(原案・取材協力)。24年9月28日より『ウマい馬券』に参加。
X(旧ツイッター) @genkiakasaka