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改修後の京都ダートは含水率が高くなるほど外枠有利に傾く不思議

馬券ファンは目の前の全てのレースに賭けたいものであるという前提のもと、「全レース購入して回収率100%超えを達成する」ために開発された予想理論『レース質マトリックス』。
 その考案者である立川優馬さんが、レース質(=どのようなレースになるか)をもとに、回収率を底上げする方法を伝授してくれます。

立川優馬の最新刊『回収率を5%ずつ底上げしていくレース質マトリックス馬券教本 実践編』は好評発売中。イラストやデータ等を交えて、回収率を底上げするための様々な技術を収録しているので、ご興味がある方はぜひ手に取ってご覧いただければ幸いです。

●今回のポイント

〇ダートは基本的に含水率が高いほど、先行有利、内枠有利に傾く
〇改修後の京都ダートは、ほかのコースと違って、含水率が高いほど外枠有利に傾く
〇含水率の高い馬場=外枠有利、含水率の低い馬場=やや内枠有利の出し入れを大切に

先週の新潟芝は元々の馬場がどうかの前に、金曜の雨の影響が強くて外枠差しが届いていましたね。推奨した2レースでも差しが届きましたが、馬場の巧拙が出てしまったのと、差し馬が人気になってしまったので妙味が薄くなってしまいました。今週末に晴れたらどうなるかでどちらか悩んでいる方が先行勢を買ってくれるなら、また妙味は出てきそう。内回りほど差し届くイメージで大丈夫です。

さて、今週は改修後に傾向が変わった京都ダートについて解説していきます。過去データを使った期待値予想の裏を突いて高配当をねらっていきましょう。

● ダートは基本的に含水率が高い馬場ほど先行有利、内枠有利に傾く

競馬をやっていると「雨が降って脚抜きのよい馬場」などという表現を耳にした経験がある方は多いと思います。日本のダートはいわゆる「砂」なので、一般的に含水率が高いダートほど競走馬が走りやすくなります。

海辺の砂浜の乾いた部分と、波打ち際の湿った部分で例えられることがありますが、湿ったダートは砂が脚に埋まったり、絡んだりしなくなる分、踏ん張りが利くようになるイメージですね。当然、踏ん張りが利くほうがスピードは出やすいので、含水率の高い湿ったダートほど、決着時計や上がり時計も速くなります。

ダートで時計が速くなると、先行馬が止まりにくくなり先行有利になることについてはみなさんもよくご存じかと思います。小倉ダート1700mの重馬場で超高速時計で逃げ馬が押し切るシーンなどをよく目にします。これは、どの馬も勢いに任せて上がりが出せる馬場で、先行馬と差し馬の上がり差が小さくなることで、先行馬があらかじめ築いているポジション差を詰められにくくなることを要因としています。

簡単に言うと、ダートで逃げ馬が上がり3F36秒程度でまとめてしまうと、差し馬は上がり3F35秒台前半や34秒台を出さないと届かないので、ダートでそれだけの脚を使える馬や使えるコースは限られてくるということです。東京ダートなどは、直線が長くて上がり差が出やすくなるため、含水率が高いほうが差し有利になるですが、その点については例外としてまた別の機会に。

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