見出し画像

雨が降ったら…

 先週は京都が降雪の影響で丸ごと日にちをずらしての代替開催になるなど、天候の影響が多く出た週でした。やはり人馬無事に開催されるのが一番ですから、悪天候の時は無理しないで欲しいと常に思っています。
 しかしながら、馬券は自然との戦いでもありますから、悪天候の中でパフォーマンスを上げてくれる血統であったり、へこたれないジョッキーは把握しておいて損はありません。というわけで今回は小雨以下(雨、雪)の天候状態に絞ってデータを掘り下げてみたいと思います。

 まず雪の日ですがそもそも競馬が開催される前に中止になることが多く過去10年でもレース数が729Rしかありません。その全体の回収率は単74%/複70%となっていてあまり荒れていないことがわかります。やはり危険を避けるために無茶な仕掛けをしなくなる影響からかスローペースで人気馬がそれなりに来てしまうということなのでしょうか。

 次に小雨・雨で絞ってみたいと思います。サンプル数は43618Rでした。まずは騎手から見ていきましょう。

小雨・雨での騎手成績

最小レース機会数を50R以上にして複勝回収率で並べてみたのがこちら。騎手名を見たら結構な人が思いつくんじゃないでしょうか。

「障害ジョッキーが多い」

小雨・雨での騎手成績(障害)

 これは怪しいですね…。そもそも雨が降ると障害レース自体が荒れやすいのかもしれません。というわけでちょっと迂回して「小雨・雨」の障害レースの過去10年をまとめてみた所、単回収率64%/複回収率76%と大きく荒れていないことが分かりました。ということはあのランキング上位に入ってきた障害ジョッキーの人は純粋に雨に強いジョッキーであることがわかります。むしろレース全体では荒れていないのに、あれだけの回収率を叩きだしているというのはそこから買っておけば間違いないといってもいいレベルです。
 
 次に脚質を見ていきましょう。

 逃げが最も回収率が高くなるのは競馬の原則の一つですから特に気にすることはありませんが、ダートと障害は先行出来た時点でかなり回収率が高くなっているのがポイント。これはシンプルにダートが水分を含んで脚抜きのいい馬場になって前が止まらなくなるということの証明でしょうし、障害はダートコースを使うことも多々あるのでその影響かと思われます。

 次に種牡馬を見ていきましょう。

 芝で好走しているのはほとんどがサンデー系。長い間活躍してきた大種牡馬の血統ですから雨に強い馬が複数いてもうなずけます。これらのサンデー系種牡馬は牡馬牝馬で結構特徴が出るタイプなのでそれも意識するといいかもしれません。あとは天皇賞(秋)の土砂降りで頑張っていたサトノクラウンはイメージ通り。
 ダートで好走している種牡馬はバラエティー豊かで特徴があまり見受けられません。ただ自分的にかなり意外だったのがバゴ産駒。バゴ産駒はダートだと完消しといってもいいほど回収率が悪く過去3年で単15%/複56%(274R)という回収率なのですが、雨が降るとここまで跳ねあがるんですね…。これは世間の感覚と大きくズレていそうなところなので旨味がまだ残っていくかもしれません。あとは芝でもランクインしたカレンブラックヒルは万能タイプといってもいいでしょう。

【まとめ】
雨が降ったら…
●障害で逃げるジョッキー
●カレンブラックヒル産駒
●ダートのバゴ産駒

この3つは押さえておきたいところですね。今年の梅雨時に使えるといいですなあ。

【今週の推定設定6】
小倉5R 5ポンペルモ(橋木J)
新馬戦から常にハイレベル戦とぶつかって来た馬。前走はやや前傾ラップながらも勝ち馬ドラゴンブースト(朝日杯FSで一番強いパフォーマンス+重賞2着2回)と0.6差なら相当強いとみて良さそう。橋木Jがまだ今年未勝利ということでオッズが少しでも甘く付いてくれれば。単勝20倍なら設定6でしょう。

赤坂テンパイ
パチスロライター。勝負にこだわった店選び、立ち回りを披露する“ガチ系”。勝ち負けをズバッと言い切るトークが持ち味。「狭く深く」が信条で一度ハマったギャンブルはとことんやりつくす。著書に『赤テン 巻一』『勝負師の一打~赤坂テンパイの流儀~』(原案・取材協力)。24年9月28日より『ウマい馬券』に参加。
X(旧ツイッター) @genkiakasaka

いいなと思ったら応援しよう!