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後半1Fと後半2Fの速さだけでも脚の速さと実力の高さを確認できる!
皆様、はじめまして!
今週からコラムを担当させていただきます、まぐ、と申します。
ウマい馬券では「余力ラップ」という予想理論を主な武器として予想しています。
まず、本コラムのタイトルにある「永遠の初心者」について説明します。
主に、競馬歴が長くて、競走馬や騎手、調教師の名前や能力、競馬場のコースの特徴、血統の知識、展開の重要性、競馬の格言、ドラマ性……、などについて人並み以上に知っている。にもかかわらず、馬券の成績はからっきしで、毎年のようにマイナス収支を計上する、もしくは、収支を付けておらず、「トントンくらいかな」「多分勝っている」などと口にするような人々のことを指しています。
簡単にいえば、競馬の知識はあるけれども馬券で勝つための知識・情報のアップデートを怠っている人の総称で、私の造語です。
永遠の初心者は競馬について造詣が深いだけに、ちょっとしたヒントがあれば、「化ける」と考えています。かくいう私も、プロとして活動する少し前までは「永遠の初心者」でした。「余力ラップ」という予想理論を発見してから予想力が一気に向上したのです。
本コラムでは、回収率100%以上を達成するために必要な競馬の知識・データをお伝えしていきます。「永遠の初心者」の方がそこから脱すること、そして既に回収率100%を達成している方にとっても回収率底上げの一助になることを目標に執筆するので、よろしくお願いいたします。
さて、今回は初回ということで、私の予想理論「余力ラップ」について簡単に説明させていただきます。そのロジックを知ることで、ラップの見方の理解も深まるかと思います。
余力ラップは、ラップタイムからその馬の余力を読み取り、過小評価されている強い馬を狙う手法です。前半のラップをほぼ無視して、後半ラップのみを重視する理論といえば分かりやすいでしょうか。
2〜3歳戦において、設定した基準ラップをクリアしている馬を狙うのが基本戦略になります。基準ラップをクリアした馬に、①レース映像チェック、②今走条件での枠順および脚質の有利不利チェックを行うことで、精度の高い狙い馬を抽出することが可能となっています。「余力のある馬しか出せない優秀なラップ」だとお考えください。
以下が基準ラップ表になります。
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後半のラップだけで実力を読み取れるのはどうしてでしょうか?
競馬では後半3Fから加速し始めるレースが多いのですが、馬が全力疾走できる距離は300mから400m程度だと言われています。
後半3F:加速&全力疾走している区間
後半2F:ほぼ全て全力疾走している区間
後半1F:残りの余力で走っている区間
後半2Fで最速ラップを刻み、後半1Fで多少、減速するというのが一般的なレースのラップになります。
このラップは馬の脚を余らせないための非常に効率的な走り方だと言えます。
ところが道中で力を温存できた馬は追い出しを待つことで、最後まで止まらないラップを刻むという現象が発生します。
強い馬が後半2Fを過ぎてからようやく追い始めるという場面はよく目にするかと思います。そういう馬は全力疾走するタイミングが遅いため、残り200mからもバテず、終いに速いラップを刻めるという訳です。
そのため、後半1Fが速いということは強い馬が勝ったことの証明になります。
後半のラップだけでレースレベルを測ったり、強い馬を探したりできるロジックがお分かりいただけたでしょうか。後半1Fだけでも有効ですが、馬が全力疾走できるのが300mから400mのため、後半2Fのラップで見ることも有効になります。
2024年ホープフルSで2着に好走したジョバンニの新馬戦のレースラップは以下の通り。
ラップ:13.2-11.5-12.9-12.8-12.5-12.3-12.1-11.6-11.2
ペース:13.2-24.7-37.6-50.4-62.9-75.2-87.3-98.9-110.1
実際のレース映像も見てみてください。
ジョバンニは残り500m付近から外をマクってきた馬と共に、馬なりで進出。残り300m付近でようやく追い出しているのが確認できるでしょう。他馬の手はもっと早くに動いています。力があるからこそ追い出しを待って、残り300mだけを全力で走ることができているのです。
余力がなければ追い出しをもっと早める必要があり、後半1Fで11.2秒という速いラップを刻むことはできなかったと考えることができます。
皆様も今後、後半ラップから実力馬を探してみては如何でしょうか?
最後に今週末に行われる3歳重賞について、余力ラップの観点から注目馬を挙げておきます。
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