早い時期の世代限定戦は「差し経験」「同距離&短縮ローテ」「前走加速ラップ」を評価
馬券ファンは目の前の全てのレースに賭けたいものであるという前提のもと、「全レース購入して回収率100%超えを達成する」ために開発された予想理論『レース質マトリックス』。
その考案者である立川優馬さんが、レース質(=どのようなレースになるか)をもとに、回収率を底上げする方法を伝授してくれます。
●今回のポイント
・2歳新馬や未勝利戦は先行有利なので、2歳世代限定戦は「差し有利」に傾く
・「差し有利」の2歳世代限定戦では「差し経験」「同距離&短縮ローテ」が有利
・1600m以上の2歳世代限定戦では、「前走加速ラップ」である馬を評価
先週は対象となる中京ダート1400mが2レースしかなく、未勝利のほうは先行馬が少ないメンバーだったので前で決まりましたが、1勝クラスでは4角14番手の馬が1着、13番手の馬が3着と深い位置からの追い込みが届きました。今週末は1400mが多いのでぜひ忘れずにねらってみてください。台風の影響で重~不良馬場だと少し難しくなりますが、高速決着前提で内枠差しをねらうのがよさそうですね。
さて、今週は世代限定戦がいくつかあるので、レース質マトリックスにおける基本的なねらい方について確認していきましょう。
●「2歳新馬・未勝利は先行有利」が生み出す差し有利のメカニズム
世代限定戦は、距離を問わず「差し経験」がある馬が有利です。これは、2歳新馬戦や未勝利戦が先行有利であることが要因となっています。
拙著では何度か触れていますが、2歳新馬戦や未勝利戦はスローペースになることが多く、発馬で出遅れる馬などもいて、単純にテンに位置を取ることが大きなアドバンテージになります。
特に、短距離ではラチ沿いをロスなく通せる優位性が高いうえに、若駒らしく操縦性(加減速性能)が低く、脚を溜めての差しという芸当ができないため、どうしても逃げ馬が残しやすくなっています。
つまり、2歳新馬戦や未勝利戦では、恵まれた先行馬が多く勝ち上がるということ。
その結果、2歳限定戦は前走先行馬が多くなりペースが上がりやすいうえに、能力面で恵まれて勝ち上がった先行馬が凡走することで「差し有利」に傾くわけです。
加えて、2歳新馬戦や未勝利戦を差して勝ち上がった馬はそれだけで不利を覆して勝ち上がっているわけで、先行馬に対して能力上位であることが多いという点も見逃せません。
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