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競馬の造船太郎ラインはあるのか

皆さんは「造船太郎」という人物をご存じでしょうか。ギャンブル畑にいる我々はギャンブルをやらない人よりも知っている割合が大きいかもしれませんね。
サッカーくじ「MEGA BIG」が58億円というキャリーオーバーと台風による試合数減少による的中率アップにより期待値が大幅プラスになることが確定したところに7000万円オーバーの軍資金をぶち込み見事2億円以上の配当を勝ち取ったのが造船太郎氏です。
自分はこの「MEGA BIG」がプラスになる局面だったという話は完全に後追いで知ったのですが、そこまでブチ込める軍資金を集める資金力とメンタルは凄まじいと感じました。全部ハズレになる可能性もあったのにそこにオールイン出来るのは期待値というものを信じていたからに違いありません。

我々競馬民はキャリーオーバーといえば「WIN5」が思い浮かぶわけですが、WIN5に造船太郎ライン…つまり、無条件にぶち込んで期待値がプラスになるラインはあるのかということを考えてみましょう。

まず初めにJRAのキャリーオーバー時の配当の計算式を。

キャリーオーバー額+(当日の売り上げ×70%)/的中票数=配当

というのが配当を求める式になりますが、期待値ということで考えると単純に

当日の売り上げ30%(WIN5の控除率)<キャリーオーバー額

であれば期待値が100%を超えてくると考えてOKです。では実際にそのような日があったのかどうかを調べてみましょう。

これまで739回WIN5が発売されているのですがキャリーオーバーが発生したのは13回。期待値が100%を超えたのはさらに少なくなって僅か4回しかありません。期待値100%超えの日時を見る限りWIN5が発売された2011年に近く、WIN5の歴史から考えると初期と言ってもいい時期。WIN5の最大払い戻し額が6億円に引き上げられた2014年6月7日以降に絞るとキャリーオーバーが5件、うち期待値100%超えはわずかに1回となっています。
あのMEGA BIGの件は大量にキャリーオーバーされていたというのが期待値プラスの大きな要因の一つであったのですが、WIN5は2連続でキャリーオーバーされたことすらないので、100%を超えることはほとんどないと捉えた方がいいでしょう。つまりWIN5に造船太郎ラインは実質ないということになります。ただ、キャリーオーバーが発生した場合は通常よりも間違いなくお得ではあるのでその日だけは参戦するというのはアリでしょう。
 …と、結局攻略できないのかよ、という方のために自分が考えている作戦をお教えしましょう。それは「WIN5の保険単勝の裏を取る」です。
 WIN5は最後の1レースまで生き残った場合、多くの人がWIN5で勝っていない馬の単勝を保険で買うという人が多いはずです。ということは4レース目までに生き残っている人が多ければ多いほど5レース目の単勝は必然的に売れやすくなるわけです。ということはいつもよりオッズがフラットになるので、自分が狙っている馬の単勝の期待値がアップするのです。ちょっと4レース目まで人気サイドに偏っているな…と感じた場合は5レース目の単勝を買い増ししてみる。これちょっと面白いと思いませんか?

【今週の推定設定6】
中京11R 6フライライクバード(ルメールJ)

福永調教師×ルメールJの初タッグ。ルメールJが乗るだけでもかなりのパワーアップだが、さらに斤量も1kg軽くなる。距離延長時の成績が2.1.2.2。大敗した適性外の3200m戦を除けば馬券外は1回と安定している。人気サイドのマキシは前走スロー恵まれ、マイネルメモリーは重馬場適性で勝ち上がってきて人気を吸ってくれているので、この馬の妙味度がアップしていると考えたい。

単勝8倍なら設定6でしょう。

赤坂テンパイ
パチスロライター。勝負にこだわった店選び、立ち回りを披露する“ガチ系”。勝ち負けをズバッと言い切るトークが持ち味。「狭く深く」が信条で一度ハマったギャンブルはとことんやりつくす。著書に『赤テン 巻一』『勝負師の一打~赤坂テンパイの流儀~』(原案・取材協力)。
X(旧ツイッター) @genkiakasaka

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