数字は嘘をつかない
パチスロ業界は一足お先に年末商戦がスタートといった感じで大量に新台が導入されてきています。今月の目玉は萌え系のキラーコンテンツである『SLOT劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[前編]始まりの物語/[後編]永遠の物語』でしょうか。そのタイトルの長さ同様に息の長い活躍が期待されるところですが、初動はあまり芳しくありません。実際の稼働が低いのはもちろん、SNS上でネガティブな発言が連なってプレイヤーの稼働意欲がかなり低くなっているのがわかります。
その中に「新台の動画を見て察した」という意見が多く見えました。メーカーはプロモーションの一環として様々な動画を作り、インフルエンサーは視聴数を稼ぐためにいち早く実戦した動画をアップします。それらの動画によって認知度はたしかに上がるのですが、それを見てしまうと打たなくてもわかる部分が多く露見してしまいます。挙句の果てには「打たなくてもいいかな」と思う人も出てくるのです。
自分も職業柄メーカーのショールームで導入前の新台を触ることがありますが、そこで面白いと思うことはほとんどありません。自分はパチスロがギャンブルだと思っているので、金を使ってナンボ。金を使わずにそのマシンの良し悪しがわかるとは思いません。なんなら何も知らないで打つ方がいろいろ思案しながら打つことが出来るのでそちらの方が楽しいと思っているタイプ。しかし、今多くのスロッターはとにかく「損をしたくない」という意識が強いのでしょう。昔の人は新台なら「とりあえず打ってみるか」という意識が強かったように思えますが、これも時代の流れというものでしょうか。
動画ももちろん新台の中身を知るには有用なアイテムですが、その他にも新台の中身を推測できる要素はいろいろあります。その一つが「スペック表」です。ほとんどのマシンはスペック表が必ず公表されています。
では有名なところで6号機「アイムジャグラー」のスペック表を見てみましょう。
注目したいのは設定5と6の数字。ほとんどボーナス確率に差はないのですが、機械割が2%違う。これは「コイン持ちに差がある」ということを暗に示しているのです。
では次に6号機「スーパーリノSP」を見てみましょう。
まず注目したいのは設定3の数値。機械割が100%となっているのでここを基準に考えます。1000円(50枚)あたり38G回せると仮定すると、ちょうど1万円使って初当りを1回取れ、500枚返ってくる計算になります。では設定6はどうでしょうか。初当りが1/223にアップして500枚取れた場合、機械割は…106%で収まるわけがありません。概算でも160%くらいになりそうです。ということは…初当り1回あたりの出玉が極端に少ないという予測がつきます。このスペック表だけで「設定6はモロバレ」ということが分かってしまうのです。数字は嘘をつきません。
競馬のスペック表と言えば「血統」になるのでしょうが、傾向までは予測出来てもパチスロにように数字で表されているわけではありませんから、走ってみないとわかりません。それが魅力であり危うさでもあります。
では新馬戦で今年猛威を振るっているスワーヴリチャード産駒の回収率を見てみましょう。
単勝回収率200%超えととてつもない結果を残しています。しかも、これだけ強い強いと騒がれているのに月単位での勢いが落ちてこないのがすごい。これだけ結果を残しているということは回収率が芳しくない種牡馬がいそうなもので2歳戦全体の戦績をチェックしてみましょう。
着度数でソートしているのですが、回収率が悪い種牡馬の傾向として「G1で産駒が勝っている」ことが挙げられそうです。やはり未知数な新馬戦ほど強い馬のイメージに引っ張られるのでしょう。その辺はパチスロと似ているかもしれません。GIクラスの台の後継機はつい過剰人気になってしまうのです。
余談ですが、回収率+20レース以上でソートした時にスワーヴリチャード産駒を超える種牡馬が1頭だけいます。それはダノンバラード。産駒が出走してきた時はチェックしてみるといいかもしれません。
【今週の推定設定6】
土曜福島5R 4リアルビギニング
今年の2歳戦で回収率プラスのリアルスティール産駒。トップジョッキーは福島におらず、相手はドイルJ鞍上の同じリアルスティール産駒だろうが、こちらは佐々木J鞍上で斤量も有利。はっきりいって佐々木Jのチートと言っても過言ではないくらい技術が高いのでここから狙う。
単勝8倍付けば設定6でしょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?