異例の除外ラッシュから見えるもの
現行機で最高の波の荒さを誇るであろう「島娘」で毎日10万クラスの浮き沈みを体験していると「安定」「キープ」という言葉が脳の中からなくなっていきそうですが、勝負事において「調子を維持する」ということは強者の証でもあります。競馬界でもそれは同じことが言えるでしょう。
今年は例年よりも3場開催になるタイミングが遅かった影響もあって(例年であれば1月の3週くらいから3場開催になる)3場開催が始まるまでの新馬戦(1/5~1/19)で約370頭もの除外馬が出ていました。その結果先週の未勝利戦に出走したきた馬が多数いたのですが、その結果は
着度数3-1-2-37
単勝回収率45%/複勝回収率38%
となっていました。
やはり、新馬戦に合わせて状態をMAXに持って行っているわけで、それをキープするというのは至難の業ということでしょうか。ただ、馬券内に入った馬が0ではないので、どのような馬が馬券内に入っていたか分析していきます。
まずは人気面から。
馬券内に入った馬は全て6人気以内。普通は一度レースを経験した馬の方が人気するはずですから、それを凌駕すると判断している人が多かったということでしょう。ただ、過去3年で未勝利戦×初出走馬×6人気以内の回収率は単95%/複71%となっているのでこれは単なる上ブレと捉えた方が良さそうです。
次に厩舎を見ていきましょう。未勝利戦×初出走馬×リーディング上位厩舎の話は
こちらでも書きましたが、今回のイレギュラーな状況ではどうなっているのでしょうか。
馬券内に入ったのは
1着…蛯名厩舎、吉岡厩舎、武井厩舎
2着…和田厩舎
3着…吉村厩舎、辻野厩舎
と、バラバラ。しかし、去年の成績に注目すると重賞を勝っていないのは蛯名厩舎だけで吉岡、武井厩舎はそれぞれ宝塚記念、菊花賞を勝利。和田、吉村、辻野厩舎も重賞を勝っています。近々で結果を出しているというのは大事なファクターかもしれません。
もちろん、今回分析したのは明け3歳馬で、去年の成績だけで厩舎が決められているわけもありませんから、それ以前の成績や評判で決められているわけです。そう考えると、調教師の勢いを重視している馬主の方がいてもおかしくありません。
1着…蛯名厩舎(55)、吉岡厩舎(48)、武井厩舎(44)
2着…和田厩舎(44)
3着…吉村厩舎(52)、辻野厩舎(43)
結果論ですが比較的若い調教師が頑張っているという波が来る予兆かもですね。
去年日本ダービーで最年少調教師の記録を打ち立てた安田翔伍調教師は42歳。レモンポップでチャンピオンズCを連覇した田中博康調教師は39歳。と、最近の騎手と同様に世代交代は確実にきています。馬券的には「安定」に入る前が一番美味しいですから、脂が乗り切る前の調教師をチェックしておきたいところですね。
っていうかオレの方が年上なのか…歳取ったなあ(笑)。
【今週の推定設定6】
京都9R 6ホウオウアートマン(岩田康J)
初出走の身で1勝Cに挑戦する同馬だが、ここはレース選択に定評のある矢作厩舎の選択を買ってみたい。矢作厩舎は同じ日に未勝利戦でデビューする馬(京都3R)を用意していること、似たような距離のレースが未勝利戦にあること(京都6R・芝1800)を考えるとかなり勝算があっての出走に見えるので。とはいえさすがにデビュー戦なので出走頭数×3倍位は欲しいところ。単勝25倍付けば設定6でしょう。