バイナリーオプションをEAで攻略する

バイナリーオプションとは?

バイナリーオプションとは、FXの価格を基に一定の時間後にその価格が上がるか下がるかを当てる、いわゆる丁半博打のオプションのようなものです。
バイナリーオプションの種類は様々あり、最短で15秒後の結果を当てるものから長いもので1日後のものもあります。
また、的中した際の倍率もブローカーで様々です。(基本的にはプレイヤー側が不利なオッズになります)




バイナリーオプションで儲けることはできるのか?

今回は海外バイナリーオプションで最も人気があるハイローオーストラリアに絞って考えてみます。

USD/JPY
判定時間15秒 提供オッズ2.05
判定時間30秒 提供オッズ2.00
判定時間1分 提供オッズ1.95
判定時間3分 提供オッズ1.9
判定時間5分 提供オッズ1.87
判定時間15分 提供オッズ1.85
判定時間1時間 提供オッズ1.9
判定時間23時間 提供オッズ1.95

2025年1月現在のオッズは上記となっております。
他の通貨だと、ドル円と比較すると若干オッズが悪いものもあります。

ハイローオーストラリアだと価格が同値の場合は負け扱いになり、判定時間が短いと同値の確率が上がるので判定時間が短いほどオッズの倍率は高くなる傾向にあると思われます。


オッズから必要勝率を算出します。

USD/JPY
判定時間15秒 提供オッズ2.05 →必要勝率48.78%
判定時間30秒 提供オッズ2.00 →必要勝率50%
判定時間1分 提供オッズ1.95 →必要勝率51.28%
判定時間3分 提供オッズ1.9 →必要勝率52.63%
判定時間5分 提供オッズ1.87 →必要勝率53.47%
判定時間15分 提供オッズ1.85 →必要勝率54.05%
判定時間1時間 提供オッズ1.9 →必要勝率52.63%
判定時間23時間 提供オッズ1.95 →必要勝率51.28%


MT4では15秒、30秒、3分足は使用できないので今回は1分、5分、15分、1時間足で手法の勝率を検証したいと思います。
23時間はもはや普通のFXで良い気がしますので排除します。


EA作成開始

今回は売買するEAではなく、条件に適合したものをカウントするEAを作ります。
ある条件の時の次の足が陽線または陰線になる確率が高そうなパターンを見つけ、そのパターンの発生回数と成功率をカウントしていきます。


このように、ある条件を満たした回数とカウントしていき、EA稼働終了時にその数値を表示させます。



検証①「3連陽線(陰線)で逆張り」

まずは私がEAのロジックや裁量トレードでよく使う3連続した陽線(陰線)で逆張りした時に、どのくらいの勝率があるのかを調べてみます。


10分ほどで完成しました。
自動売買と違い、ただカウントするだけのEAなので比較的簡単にできました。
3連陰線で逆張りするということは、直近4つのローソク足のパターンが[陰線、陰線、陰線、陽線]になれば成功ということですから過去4つのローソク足の価格だけとればOKです。

相場の過去データの中から、
[陰線、陰線、陰線、陽線] (L成功)
[陰線、陰線、陰線、陰線] (L失敗)
[陽線、陽線、陽線、陰線] (S成功)
[陽線、陽線、陽線、陰線] (S失敗)
[陰線、陰線、陰線、同値] (L引き分け=失敗)
[陽線、陽線、陽線、同値] (S引き分け=失敗)

の6つのパターンをカウントし、その数値をEAを取り除いた時に表示させます。

手法①の検証

ドル円1分足 2020~2025

問題なくカウントできました。
この数値をスプレッドシートにまとめていきます。


一応エッジはあるのですが、短期足だとやはり同値がかなり多くなりますね。ATRや時間帯を絞ってモメンタムが大きい時間帯のみで検証すれば数値が良くなる可能性もありますが、そもそも3連陰線逆張り自体に大きなエッジがありそうもないので検証はやめておきます。

他通貨のデータもまとめていきます。

3連続陰線(陽線)カウンターエントリー


取り扱っている6通貨でバックテストを行いましたが、大きく優位性をもつ通貨はありませんでした。
短期足になればなるほど同値で終わるケースが多いです。
ハイローオーストラリアでは引き分け=負け扱いなのでどうしても勝率が下がってしまいます。
クロス円はそもそも円安の流れもあるので、純粋な優位性かどうかも怪しいですね。
手法自体には確かにエッジはあるのですが、ハイローオーストラリアのオッズを優に超えるようなものは見つかりませんでした。



検証②「ボリンジャーバンド±3で逆張り」


逆張りといえばボリンジャーバンドです。
次はボリンジャーバンドを使用して検証していきます。
ボリンジャーバンド3σを実線で抜けた次の足で逆張りエントリーします。


BB3σ実線抜けカウンターエントリー

※引き分け→失敗にまとめました。

直近5年の期間でかなりのエッジがありました。
15分、60分はサンプルが少し少ないので不安ですが、1分5分のクロス円は間違いなくエッジがあると言えますね。
1時間足以降になるとボリンジャーの反発が弱いこともデータから分かります。
長期足になればなるほど、ファンダメンタル分析 > テクニカル分析 になるという証拠かも知れません。


BBカウンター手法のout率


クロス円1分足はかなり良い勝率だったのですが、ドル円以外の提供オッズが低いため大きな儲けにはなりませんでした。
とはいえ短期足はエントリー機会も増えるので、何度も繰り返すことで理論上は少しずつ資産が増えていくはずです。


検証③「移動平均線逆張り」


次は王道の移動平均線で検証します。
移動平均線は相場参加者がチャートの次に見ているインジケーターなので意識されているのは間違いありません。
移動平均線に実践で抜けた時にカウンタートレードを行い、反発を狙う手法で検証したいと思います。



20SMA実線抜けカウンターエントリー


引き分けを無視すると勝率はほとんど50%を超えているので間違いなく20SMAは意識されていますが、あまりにも回数が多いのでフィルタリングする必要があります。
時間帯を限定したり、過去20本で一度も接触していない時など、一定の条件を加えることで大きく成績は向上すると思います。
(有効なフィルタリングが見つかれば記事を更新したいと思います。)




まとめ

バイナリーオプションは理論上は勝てるということが分かりました。
検証で使い物にならなかった手法も、フィルタリングすれば十分な勝率が出る可能性があります。
ただし、バイナリーオプションの短期足を扱っている業者のほとんどが
国外の会社なので、出金トラブルや不正操作も否定できません。
国外の業者を利用してバイナリーオプションをする際には、なるべく信頼できる会社を選ぶなど、十分に注意してください。


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