元日国立の幸せ
元日国立。
サッカーファンならピンとくるはずのこのフレーズ。そう、サッカー天皇杯の決勝です。
2021年1月1日、我らの川崎フロンターレは初めて元日国立で決勝を戦うことができました。
実は天皇杯決勝に進出するのは、2017年の元日に続き2回目ですが、このときは旧国立競技場を取り壊し、東京オリンピックに向けて新国立競技場を建設しているときでしたので、会場は大阪の吹田スタジアム(現パナソニックスタジアム吹田)でした。
当時無冠だったフロンターレ。鹿島アントラーズに延長戦の末敗退し、またしてもタイトルを逃してしまうという苦い思い出があります。
今回は、そのリベンジもありますが、何といっても中村憲剛選手の現役ラストマッチ。是が非でも優勝して送り出したい思いは皆強かったと思います。
2020シーズンのJ1リーグを圧倒的な強さで制したフロンターレ。チームの目標である複数タイトル奪取も達成したいところです。
さて、フロンターレをこよなく愛する者として、私は結婚してから昨年まで19年に渡り12月になると妻に言うことがありました。年末年始は妻の実家に帰省するのが恒例でしたが、「フロンターレが天皇杯で決勝に進んだら、俺は元日、国立に応援に行かせてもらう。」
ただ、中々実現しませんでした。初めの頃は「分かった。」と言っていた妻も結局年末になる頃にはフロンターレは敗退していて、あの話はなくなったというやりとりが続いていたので、10年も経てば毎年恒例のやりとりとなり、もはやオオカミ少年扱いとなりました。
あぁ、はいはい、また言っているのね。夢を見るのはどうぞご自由に的な...
いつだったか、決勝進出を信じて願掛けに早々とチケットを買ったこともありました。誰かに譲るということもなく単なる紙屑になりました。
また、ある年は、今回はイケるだろうということで、チケットを早々と買ったら準々決勝で敗退し、決勝に進出したチームのサポーターに買ってもらったこともありました。
そんな個人的などうでもよいような歴史があり、もう元日国立は長年の夢でしたが、ようやく今回叶ったことによってオオカミ少年を卒業できました。
チケットはコロナ禍による人数制限があり、入手が難しいと思われましたが、運良く先行抽選発売で当選することができ、念願の元日国立の現地観戦が叶いました。
そして、試合ですが、相手のガンバ大阪に対して終始フロンターレが押し込む展開。ただ、中々シュートが決まらず前半はスコアレスで折り返します。
そうした中、後半10分にスーパールーキー三笘薫のゴールでついに均衡が破れます。この時点でまだまだゴールが取れる予感がしましたので、追加点を早く取ってもらって、リザーブに入っていたケンゴのピッチでの最後の勇姿を見たいと誰もがそう願ったと思います。
しかし、押し込んではいるものの中々追加点が奪えず、残り10分位からガンバの猛反撃を受けることに。それでも最後にケンゴが出てくるのではないかと思いましたが、結局出番がないままタイムアップ。フロンターレは念願の天皇杯優勝を果たしました。
本当に嬉しい気持ちの一方でケンゴを出して欲しかった気持ちもありちょっとだけ複雑でしたが、最後守りきるという鬼木監督の勝負に徹した采配を支持したいと思います。何としても勝ってケンゴを送り出すということは達成できたのですから。
まだまだコロナ禍は続きそうですが、そうした中、2020年はフロンターレに勇気と元気を貰いました。
ずっと思い描いていた元日国立でフロンターレが優勝する光景。想像していたものとはちょっと違ったけど、本当に嬉しい2021年のスタートとなりました。
ありがとう、川崎フロンターレ!
そして、天皇杯のタイトルと共に引退するケンゴに改めて感謝したいです。
18年間お疲れさま、本当にありがとう!!
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