15.美味しいトマト=FromTomato

FromTomatoのブランディングに向けて、セミナーなどにも参加しブランディングに関する基礎知識をまずは頭に入れることから始めた。

本来の定義は置いておいて、そこで学んだ本や専門家の教えを自分なりに消化し、ブランディングとは人々が特定のキーワードにまつわるモノを連想した時にパッと頭に浮かぶようにするための戦略のことだと理解した。

例えば美味しい米=魚沼産コシヒカリ、美味しいメロン=夕張メロン、美味しいマグロ=大間のマグロ等、欲しいと思った時にパッと頭に浮かぶ銘柄、これがブランドということだろう。

私個人の想いとしては、エコなトマト=FromTomatoと連想してもらいたいのだが、普通の人がそもそもエコなトマトが欲しいと思うことなどほとんどないだろう。

大多数の消費者が野菜を買う時に気にするのは味と価格だ。トマトでもそれは変わらないはずである。

そして、例えば安い米は?と聞かれた時に単一のブランド名が出てこないように安いだけではブランド化は難しい。

ということは野菜をブランディングするためには安定した美味しさを提供することが有効だと考えた。

そこでトマトのブランドはと言うと、有名どころはは静岡のアメーラトマト、熊本の塩トマトといったところだろうか。

ここ福岡で言えば持田農園、小金丸農園のトマトは本当に美味しいし、全国各地のトマト作りの達人が作るトマトは本当に美味しいものばかりで、当然、栽培されている地域ではそれぞれブランドとして確立されている。そしてそのウリはやはり美味しさである。

一方で、それらのブランドは全国的なものではないため、私が栽培している福岡県古賀市での絶対的なブランドはまだない。

そこでまずは美味しいトマト=FromTomatoというブランドを古賀市とその近郊で確立し、そこで興味を持って頂いた方に弊社のバイオマスに関する取り組みを伝え、ファンになってもらうことを目指すことにした。

同じ価格、同じ味で並んだ時に「環境に優しい」という軸でまずは地域No.1になる作戦だ。

そのために必要な武器は4つ。

まずは何より美味しいトマト。数字の目安で言えば糖度8以上を常にキープする。

次に目を引くパッケージ。野菜のパッケージはどれも似たようなものが多いため、多少奇抜でも差別化したデザインでしっかりと覚えてもらうことが大事だ。

興味を引いて、ネットで検索してもらった時にストーリーを伝えるHP。ここでバイオマスに懸ける想いを伝える。

そして最後はコスト競争力。地域No.1になるためにはその地域の誰もが買える値段である必要があり、今までの実績から小売価格298円が上限ではないかと考えている。通販で見るような高額商品では地域の方々から支持されないだろう。

その先、九州全域、全国展開への青写真は描いているが、まずは古賀市から福岡県全域でブランドを確立することが必須だと考えている。その中で、チェーン展開を見据えた事業モデルを築きあげるつもりだ。

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