【ひとひらの写真から 3枚目】名鉄のローカル線には特急列車の色を纏った電車が走る
仕事にかまけて、しばらく投稿をサボっていました。
今日は名鉄電車の話をします。
前々回にお話しした遠州鉄道の廃車回送を撮った後は、愛知県の蒲郡に向かいました。
ここには名鉄で一番のローカル線と言える蒲郡線が走っています。
2両編成の電車が30分に1本、吉良吉田駅と蒲郡駅の間を往復するだけでも十分すぎるぐらいお客が少ない路線で、廃止の瀬戸際でしぶとく生き残っています。
三河湾の海沿いを走る風光明媚な路線でもあり、最近はSNSでもしばしば写真を見かけるようになりました。
蒲郡線を走っているのは、6000系という旧式の通勤電車です。
昔は名鉄のどの路線でも見られたものですが、製造から40年以上が経過してメイン路線からは撤退寸前。三河線や蒲郡線、広見線といった、ワンマン運転をしているローカル線で余生を送っています。
廃止論議が持ち上がった蒲郡線や広見線は、路線と一緒に車両も消えるかという雰囲気が漂っていたところ、先に車両の引退が見えてきたのか、登場時から一貫してスカーレット色を纏ってきた6000系に、昔の名鉄電車のカラーリングを施すリバイバル企画が2022年から立て続けに始まりました。
スカーレットに白色帯、マルーンとピンクのツートン色、黄色に赤色帯、濃緑と若草のツートン色など、全く見たことのない色もあって懐かしさよりも目新しさを感じるわけですが、こうして蒲郡線と広見線は、にわかに華やかになりました。
この日は、スカーレットに白帯の「にしがま号」とピンクマルーンと標準スカーレットの3本が動いていたので、リバイバルカラーの2編成が三河鳥羽駅で行き違う様子を撮りました。
吉良吉田行きが先に到着するパターンダイヤなので、ライトが点いている状態は運が良くないと撮れないことが分かりました。
往年の特急色を纏った通勤電車が、蒲郡線をのんびり往復する様子は、昔を知っている人からすれば「馬子にも衣装」な光景でしょう。
とはいえ、かつての支線用特急車である7700系のデザインを受け継いでいる6000系は、こうしたリバイバルカラーが似合う最後の車両でもあります。
今後も機会を見つけては、蒲郡線と広見線に出掛けたいと思います。
今日はここまで。