水上温泉 天野屋旅館
上越線の水上駅を降りて南にしばらく歩いた。
そこは水上温泉街。
ちょっとした裏路地を進むと、そこに温泉旅館はあった。
今日は少し旅人の気分になって記してみました。
旅館は「天野屋旅館」。昭和30年代に創業。山口県出身の西山勝一さんが始めた宿だ。
当時は高度成長真っ只中。連日お客様で賑わっていて、宿を出るお客さんと今晩泊まるお客さんが玄関先でごった返していたそう。
雰囲気、最高です。
さてさて、受付を済ませていよいよお部屋に伺います。
今日はお風呂から一番近い部屋、「若菜」をとってくださいました。
天野屋。名前の由来を二代目の女将さんであるエイ子さんに伺ってみました。
「初代の女将の知り合いに、やんごとなき方がいらして、末永くつぶれない繁栄の意味があるのよね」
エイ子さんは振り返る。
「昔は、恋に悩む方が一人旅で訪れて、一晩中話を聞いてあげたり、新潟で結婚式を挙げた夫婦が一泊して、熱海方面に新婚旅行に出てかけて行ったり、とても賑やかだったのよ」
と懐かしく振り返る。
今でも当時と変わらない宿の雰囲気を懐かしく訪れるお客様もいるそうな。
さてさて、気になる。お風呂に行ってみましょう。
気になる性質は、カルシウム・ナトリウム-硫酸塩•塩化物泉です。
源泉から近く、温度も適温で惜しみなくお湯が掛け流しされています。
見てください。この宿のしつらえ。
夕飯をかねて、酒と食事を探しに温泉街に出かけてみましょう。
宿の隣には老舗のお蕎麦屋さんと赤提灯。その名も湯酒屋•安兵衛。(私的には馴染みが深すぎまして^ ^いつかnoteします)
宿はエイ子さんも絶賛する三代目の女将がめでたく後を継がれ、お部屋を共同キッチンに改装されたりして長期滞在も見据えた取り組みが始まっている。
こうして温泉街の夜は更けていきました。