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橋好きドボジョのつぶやき
私は「橋」が好きです。
就職してからずっと橋に関連する仕事をしているせいか、橋を目にすると無意識に目が行ってしまい、特にお気に入りの橋というのはありませんが、大きな橋を間近で見るとなんだかわくわくします。
橋の種類についてお話します。
橋にはいろいろな種類があり、構造形式、材料、機能などで分類されます。
構造形式別
桁橋、トラス橋、アーチ橋、ラーメン橋、吊橋、斜張橋、エクストラドーズド橋など
材料別
鋼橋、コンクリート橋、木橋など
機能別
陸上交通、水上交通、輸送用など
それ以外にも橋の種類は沢山ありますが多すぎてしまうので、ここでは割愛します。そんないろんな橋がある中で、私が注目しているのは陸上交通の橋で、陸上交通の橋には、道路橋、鉄道橋、人道橋(歩道橋)があります。
ここ数年で見た陸上交通の橋をいくつかご紹介します。
「名港中央大橋」
名古屋が誇る名港トリトンの1つです。
両側には名港西大橋、名港東大橋があります。開通から20年以上がたちますが、耐震補強もしっかり施された立派な斜張橋(*1)なんです。
主塔を下から見上げると巨大な制震ダンパー(*2)が設置されていますが、そんな所にはなかなか行けませんので現物を見たことは無いです。この写真はクルーズ船から撮影したものです。
*1) 斜張橋:塔から斜めに張ったケーブルを橋桁に直接つなぎ支える構造のもの。
*2) 制震ダンパー:建物の地震の被害を抑えるために、壁や柱などの接合部に設置する装置のことで、地震エネルギーを吸収して揺れを低減する役割がある。
「桜城橋(さくらのしろばし)」
岡崎城の近くにあり、竣工から1年と真新しい人道橋(桁橋)です。
この橋は架設途中と完成時の両方を見ることができました。
橋の上には屋台や移動販売の車も乗り入れできるようになっています。
橋の外観にはヒノキをふんだんに使用しているので、歩くと木の香りが楽しめます。
3つ目の橋は都市高速の高架橋
都市高速によくあるパターンです。
こちらの写真は大阪出張の時に撮影したものですが、高架橋とビル、どちらが先に建設されたんでしょうかね。ビルの間から突如現れる高架橋がとてもカッコいいです。狭いところに構造物を建設する日本の技術は素晴らしいと思います。
もう少しマニアックな橋の部品写真をご紹介します。
施工途中の橋(その1)
橋脚だけ施工済みの橋、こんな状態を目にしたことはありませんか?
橋脚天端のむき出しの鉄筋を見ていると、橋脚に使用されている鉄筋径とピッチ(間隔)は何だろうと想像してしまいます(ほとんど職業病です)。
次のステップでは何を作るのかな、梁かな、桁受かな、どんな桁が乗るのかな・・・橋脚しか無くても想像が膨らみます(ほとんど職業病です)。
施工途中の橋(その2)
桁がかかる前の橋脚を上から見ることは、あまりないと思います。
図面ではよく見ますが、現物はこんな感じなんだな~と見入ってしまいました。この後、いったいどんなタイプの桁が乗ったのか、、、気にはなりましたが博多は遠く(写真は博多です)、この先の様子を見に行くことは叶いませんでした。
伸縮装置
設置されたての伸縮装置(鋼製フィンガージョイント)です。
桁の端部に設置され、橋の伸縮を吸収してくれる装置です。触ってみると、重厚感たっぷりで、とても頑丈そうでした。
大きさの参考に自分の手を置いて写真をとりました。完成後、供用されると常に車が通っている所なので、なかなか触ることができません。
完成した橋から建設途中の橋、橋の部品とご紹介してきましたが、私の「橋が好き」という気持ちは伝わりましたでしょうか?
なんて、偉そうに言っていますが、私が関係した橋の数というのは日本にある全橋数(約75万橋/国土交通省調べ)に対してまだほんの1%にも到達していません。
日本中の橋を知ることは難しく果てしないことですが、毎年少しずつ、更新していけたらいいなと思います。
文責:H.S
建設コンサルタント会社に勤務。橋梁の設計・耐震が主なお仕事。プライベートで橋をみかけたら、必ず沓座(橋桁が乗っているところ)を見てしまう。