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横浜のビール坂は、ビール坂史上最も急な勾配!?

坂好き、勾配フェチの副偏集長の外山田です。ビールが極上に旨く感じる季節に呼応するような坂の小ネタ「ビール坂」を3回連続でお届けする2回目は横浜のビール坂です。

前回の東京・恵比寿のビール坂はこちらです。

横浜は坂のまち!?

これぞTHE横浜!

「横浜」のイメージは、きっと上の画像のような「海・港」を思い浮かべる人は多いと思います。他には、中華街のような「繁華街・歓楽街」とか、赤レンガ倉庫のような「おしゃれスポット」とか、都会的な観光地としてのイメージが多くを占めているんじゃないでしょうか。

中華街も横浜らしさの顔ですね

そんな横浜に他県から引っ越してきた人は坂道の多さに驚く。というのが横浜あるあるでもあって、特に保土ヶ谷区や西区、中区はなかなかの勾配を持った激坂たちがひしめく坂の宝庫。横浜って坂のまちなんです。

国土地理院の地理院地図より

坂が多い=高低差がある。という地形が全てなのですが、地理院地図を見てみると一目瞭然ですね。多くの人が抱く横浜のイメージを形成している横浜駅や桜木町駅、関内駅周辺は平坦なのに比べて、周辺は丘陵地のように隆起しています。この高低差が多くの坂を生み出しているわけですが、そんな坂の激戦区に「ビール坂」はあります。


スペックと由来

https://goo.gl/maps/hjUTBJu4UaYMWu3x5

google mapにも「ビール坂」の表記がありますが、保土ヶ谷区桜ヶ丘1丁目を坂の下にして、南西方向に登っていき、月見台の交差点を坂の上とした長さ390mほどの坂です。1983年頃に横浜市が坂の途中に標識を設置したほど、公的にも名称が認められた坂と言えます。勾配が約20%の急坂で、左右に屈曲しているのが特徴。 近くに湧出する清水を利用してビールを製造していた大日本ビール会社(明治39年=1906ごろ設立)が坂の下にあり、この清水へ通ずる坂道であったところから名づけられたというのが通説です。

坂の下にあるT字路の交差点は「ビール坂下」と表記されている

かつてのビール工場は現在、横浜ビジネスパークとよばれる施設があります。

ビール坂の写真たち

坂の下から見上げたビール坂

坂の先にある丘の上の住宅あたりがこの坂のゴール地点です。なかなかの勾配が想像できますよね。

左右にくねくねしながら、この勾配を登ります
勾配フェチにはたまらないこの角度!

実は、このビール坂はスクールゾーンにもなっていて、子供たちが毎日通学しながら上り下りしている坂でもあります。これは丈夫な足腰が鍛えられそうですね。この猛暑の中を歩いた私は、滝汗でした。サランラップのようにTシャツが張り付くあり様で(汗)。

坂を登り切った月見台は五叉路でした

月見台というネーミングはまさにお月見に適した高台。愛知県名古屋市千種区には、月見坂町と呼ばれる町名があるくらいなので、「月見坂」と呼ばれる坂が全国にたくさんありそうですが、坂の先が五叉路というのはかなり珍しいのではないでしょうか。アシスト付き自転車が必携品の街ですね。

坂の上から横浜市内を望む

もしかしたら、横浜の意外な一面だったかもしれません。でも、激坂たちがひしめく坂の宝庫こそが横浜のもう一つの姿なんです。坂の上から見下ろす横浜の姿も一見の価値があります。ぜひ横浜でお気に入りの激坂を見つけてみてください。

文責:副偏集長 外山田洋
フリーの編集者 兼 ライター/デザイン制作会社のプロデューサー/ラジオパーソナリティ・MC などと、落ち着きのない仕事感をごちゃっとカバンに詰めて、雨のちハレの精神で生きる人です。趣味はトレイルランニングと農業。土木は門外漢。