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日本と大違い!ドボジョが目撃したフランスの鉄道工事(後編)

私は、ほぼ毎日鉄道の事を考えているドボジョです。

「前編」では初めて訪れたパリで、(日本ではあまり考えられない)大胆な鉄道工事のスタイルを目の当たりにしましたが、今回さらに衝撃を受けたものをご紹介します。

工事用足場は、そのままホームに置いちゃう!

写真① 堂々とホームに鎮座する工事用足場

 とある駅に停車した際、窓の外に突然工事用の足場のようなものが現れました。恐らく天井を補修するための工事用のゴツい足場と思われますが、そのまんま!大胆に!存置(放置?)しているとは・・・驚きです。

写真② 乗客も車内から「なんだこれは?」の表情

 おそらく、夜間に天井の補修を行い、少しずつ足場を動かしていくのでしょう。日本の都市部の駅で、ホームに工事用の資機材を仮置きしようと思ったら、必ず工事用フェンスで囲い、突起部は養生し、ガードマンを配置し、注意喚起の看板を貼り・・・という事が必要になりますが、この駅ではその類のものは一切ありませんでした。
 赤いレバーのような突起物・・アレに当たると「ウッ!」と声が出るだろうなぁーと思って観察していましたが、ホーム上を歩く方は「普通に」避けて歩いていました。

 「前編」の工事のための運転休止も含めて、パリの鉄道工事のスタンスは”スパっと割り切る”のが基本なのだろう、と感じました。

格差がはげしい!旧路線と新路線

 さて、パリメトロの4番路線は比較的古い路線のため、駅の様子は写真③のとおり。壁は剥がれ、配線むき出しで落書きされ放題。保守は必要最小限で美装化にはあまり予算はかけていないようです。

写真③ 4番路線の駅の壁はもはやアート?

 一方写真④は比較的新しい14番路線の駅ですが、ホームのタイルや天井、そしてガラス張りのホームドアなど、4番路線とは雲泥の差です。

写真④ 14番路線はホームもホームドアもピカピカ!

 同じ市内のメトロで、ここまでイメージが違うとは・・
 メンテナンスや既存駅の美装化よりも、今は新路線の建設に予算を割いているのでしょうか。ここにも”スパっと割り切る”が見られました。

 今回の旅ではパリに2日間しか滞在できず、メトロの一部しか見ることができませんでした。パリオリンピックに向けさらなる鉄道網の充実を目指し(一部は間に合わないというニュースも・・これも割り切りか?)急ピッチで鉄道工事が進められているようです。
 次に来る際は、どんな路線図になっているのか、どんな駅ができているのか、楽しい想像をしながらドボジョはパリをあとにしたのでした。

文責:N.F
毎日鉄道のことを考えているドボジョ。