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一年のサイクルに、名探偵コナンの映画が欠かせなくなっていた話

幼い頃から、あまり年中行事に興味のあるほうではなかった。

もらうものはもらっていたけれど、もらえなくなったら、意識する必要もないから、どうでもいい。人に誕生日を祝われて、思い出すこともあった。10代の頃から誕生日がきらいで、聞かれなければ教えることもないし、リアルタイムで「誕生日いつ?」のLINEを未読無視しつづけて二週間くらい経つ。ぐっすり眠ったまま年越ししたことだって何度もある。花粉症だから花見もしない。桜なんて通学路で見飽きた。パスポートを取ってからは、可能なら、春はどこかちがう国で過ごすようにしている。だいたい、イベントごとっていう概念が好きではないのだ。やりたい時に、やりたいことをする。それでいいじゃないか。ああ、クリスマスについて書くのをすっかり忘れていた。そういえば、そんなイベントもあった。

そんな、すくなくともイベントごとに関していうなら“冷めている”わたしが「ああ、今年もこの時期がやってきたなぁ」としみじみ思うものごとがふたつある。

ひとつが、金木犀の花が咲く季節。
死ぬまでのあいだに、あと何回このにおいと出会えるだろうといつも思う。

そしてもうひとつが、映画館で名探偵コナンのチケットを購入するときである。


この形式だと、どうにもだらだらと書いてしまっていけない。

とにかく、いつもなら劇場で今年のコナンを観て、そのままのテンションでテレビシリーズ含む過去作品を見返して、そろそろコナン見まくるのも飽きたな……となってる季節がこの時期なのに。
映画が公開されないまま過去作を見ていたら、一年の延期が決まった。

だから、この一年で名探偵コナンについて考えたり、思ったりしたことの断片をここにかいていけたらいいなと思い、noteを始めることにした。
まあ三日坊主だから、最初のこの記事を書けただけえらいってことで。

以下は、簡単に「『名探偵コナン』を好きな人」におけるわたしの立ち位置のようなものを自己紹介も兼ねて置いておきたいと思います。

読まなくてもいいし、なんなら、あんまり自分のことを深掘りされるのは好きじゃないんだけれど、なにかを熱く語っている文章に出会ったとき、自分だったら「どういう人がこの文章を書いているんだろう」って気になってしまうので、そういう人がもしこの先ひとりでも現れたときのために、置いておきます。


コナンのことは好きだけど、他のオタクハマりしたアニメやら漫画やらと比べると、コナンに対してはかなりのコナン一般人だと思っている。

子どものときに、金田一とコナンを月曜19時台に見て、そのあとは世界まる見えを見ていた、わりと普通の小学生だったと思う。犬夜叉は最終回だけ見た。コナンが19時半から19時に移動したら、世界まる見えを見るために、そのまま10チャンネルにしていた。親に連れられて『時計じかけの摩天楼』を劇場で観た記憶はあるが、二作目以降を劇場で観た記憶はない。

単行本は、なぜか17巻だけ買っていた。
おこづかいに余裕ができれば、『ドラえもん』の単行本に回していたから、コナンに割く余裕はそこまでなかった。なにより死体が描いてあって怖いし。
ちなみに、初めて買った『ドラえもん』も17巻で、特に17という数字に深いこだわりはない(はずな)のだが、自分でもどうしてなのかよくわからない。

そして小学校高学年のとき、近所に住む子から、色々縁あってたまたま、当時のコナンの既刊全巻を譲り受けた。ありがたく頂戴したが、例の山荘包帯バラバラ事件の載っている5巻と同じ屋根の下に暮らしているという事実が怖すぎて、中学生になって行動範囲が広がるとすぐにトラウマ巻を売り、そのお金でちがう漫画を買った。

東京に引っ越してからも、土曜18時に“家にいれば”コナンを見ていた。

自分の意思で劇場で観たコナン映画は、『漆黒の追跡者』から。
なんか、当時ネットで「今年のコナン映画が黒の組織ですごい!」みたいな記事を見て、「へえ、そんなになんかすごいんなら見にいくか」と当時家から徒歩圏内に映画館があったこともあり、軽い気持ちで観に行った。
倉木麻衣さんの主題歌がとてもすてきで、「うーん、なんか知らんが今年のコナン映画が黒の組織ですごい!」と思ったのだろう、以来、毎年劇場でコナンを観るようになった。

『漆黒の追跡者』が公開された2009年末ごろから旅行することが多くなってきて、となると新幹線や飛行機での移動時間も多くなる。なのでそのあいだの暇つぶしとして、コナンの単行本が出ていたら買うようになった。
だから東京駅や新大阪駅、羽田空港や伊丹空港といった場所でしかコナンを買ったことがない。

単行本の巻末で「次巻!! ミステリートレイン!!」なんて予告が載っていたら「うおおおおお!! なんかこれはたぶん黒の組織ですごい!!」とテンションがあがるくらいにはすっかりハマっていた。

とはいえ、真剣に読んでいるわけでもないから、旅行の間隔が短かったりすると(近年では圧倒的に続刊の刊行間隔が長いのだが)読んでいる途中で「あれ? この話読んだな」となり、旅先から帰ると赤い服を着たコナンが水族館の水槽の前でドヤ顔してる表紙が家にもうひとつあったり、なんてこともあった。

働くようになった頃にはもうコナンのアニメからは離れていて、土曜18時に“家にいて、たまたまコナンを見ようと強く思ったら”一年に一度あるかないかの頻度で視聴する程度になっていた。

お酒が飲める年齢になった頃から、どうにも男女問わず褐色で髪の色素の薄いキャラクターに魅力を感じるようになり、男キャラの場合は垂れ目で碧眼だったりすると最高なのだが、子どもの頃から家族同然の距離感で付き合ってきた作品だからだろう、2016年も2018年もとくにピクリともせずに、淡々と映画を鑑賞した。
ちなみに、好きなお酒の種類はジンとバーボン。それから芋焼酎。

好きなキャラについては、おいおい飽きてなければ書きたいと思う。

国内は全都道府県を訪れ、海外は40カ国ほどを訪れた(たぶん)。
好きな地域は東南アジアで、シンガポールも何度か訪れている。
土地勘を把握している場所がコナンの映画になったことが嬉しくて、だいたいは年中行事的に一度だけで済ませる劇場での鑑賞だけれど、『紺青の拳』は何度も繰り返し観た。

そして去年の7月、ささやかな金額ながら宝くじに当選し、Kindleとコナン全巻を購入し、いまに至る。

書きたいことはこの次の記事からなので、これくらいで終わっておこうと思う。

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