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ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編4.5巻 考察!

どうも、フロッグで~す!
今回も、新刊 2年生編4.5巻の考察をしていこうと思います。
とても長くなっているので、見たい項目だけでも拝見して頂くとうれしいです。

Ⅰ.ホワイトルーム生の発覚と椿について

 ○Ⅰ-①5期生ホワイトルーム生について

 まずはこの4.5巻でついに発覚した「ホワイトルーム生」について。4巻で天沢一夏がホワイトルーム生の5期生であることがわかったが、今回ついに1-Bクラスの八神拓也がもう一人のホワイトルーム生であることがわかった。
 これにより、様々な伏線が回収されたわけだが、まずは無人島での伏線の答え合わせから。

・篠原グループ襲撃(4日目早朝)
→ホワイトルーム生の犯行/龍園・七瀬らを誤誘導するため、綾小路への警告
・7日目の背後に立つ襲撃者(7日目)
→倉地が、八神に誘導された宇都宮に指示を受けて。/「綾小路と争う一年生」という図を櫛田に撮らせ、交渉材料に使うため。それを見越した天沢が阻止する。
・椿の「包囲網作戦」(13日目)
→宇都宮・椿を利用し作戦を失敗させるよう調整した八神の犯行。/綾小路の手札を確認する目的。
・宇都宮と話すトランシーバー相手(13日目)
→八神の犯行。/宇都宮と八神がつながっていることの証明
・堀北に手紙を渡した人物と目的(14日目)
→八神の犯行。/堀北に情報を与え、自分にたどり着くのを楽しんでいる。
・天沢を負傷させた人物
→司馬先生/命令に背き続ける天沢に制裁を加えるため。

 こうしてまとめていると、八神が様々な人物を巧みに誘導し、ゲームを楽しんでいるのかがよくわかる。
 
 また、自由の身となった天沢は八神の動きを見ながらも、VS綾小路に関して傍観を貫く様子。
 
 無人島試験では散々だった櫛田も、何やら二学期から動き出すことを示唆する言動をしており、次の特別試験のことを知っているような雰囲気。八神はおそらく櫛田経由で様々な戦略・情報をばらまきつつ、綾小路戦に向け「お互いを敵だと認知したうえでの戦い」へと誘導していくことだろう。

 ○Ⅰ-②椿桜子について

そして、椿桜子についてだが、今回椿に関する情報は少なく未だにホワイトルーム生かどうかグレーゾーン。現状の椿は、刺客として送られてきたかどうかという描写の「肯定材料」「不定材料」が共に出てきている状態。

〔肯定材料〕
・2年生編2巻SS-「深層心理」「時間はたっぷりある」「ゆっくり深く踏み込む」という描写。→ただの退学試験参加者なら時間は限られる。
「退学しても良い」という発言。→本当に退学していい理由があるのかは不明。自爆作戦を展開している割には、上記の「時間はある」と、たっぷり時間を使うような発言をしており、作戦と言動の不一致が起きている。
「退学しても良い理由はあるが、今はまだ退学する気はない」
・椿の行動と、綾小路が想定していた「月城およびホワイトルーム生の動き」との一致。
・綾小路の入学当初の「誰かを隠れ蓑にする」行動と類似する。
 
〔否定材料〕
・今回の八神と天沢の会話で、八神が椿の包囲網作戦に介入したことが確定=椿は不穏な乱れを感じつつも、八神が介入したことに気づけていない。
→「不穏な乱れ」とは、八神が話に出した「指定エリアスルー戦略」と「好都合すぎる綾小路の指定エリア」の部分と思われる。
・櫛田の過去を知らない。→綾小路、櫛田、八神の会談を椿に見せたのも八神の誘導と見ていい。=椿が櫛田のことを問い詰める行動をとったのも誘導の可能性が高い
※目的は「櫛田を手駒として強固にするため」「綾小路退学の切り札とはなりえない櫛田という存在へ、椿らを誘導するため」と考えられる。

 そしてもう一つ、推測ではあるが否定材料になりえる事項を考えた。

〇宇都宮を介しての椿への介入? 
 まずは天沢の「椿ちゃん守りたいだけなのに」という発言から、既に「椿が退学しても良いということを知っている」ということが窺える。
 また、八神が波多野を退学させた理由が「宇都宮が不器用で仲間思いな人間だと最初からわかってた」、そして「一人退学させれば次(椿の退学)は絶対阻止したいと考える」からである。
 この発言から、八神らは波多野を退学させた時点で「椿が退学してもいい」と考えていることに気付いている可能性がある。「最初から分かっていた」という言い方から、「入学事前に情報を知っていた」と考えられる。
波多野の退学の目的として「宝泉を共通の敵とし、八神ー宇都宮が組むきっかけを作る」「宇都宮が次の退学者(椿)を出したくないと考えさせるため」のふたつ。
八神自身が仕組み、八神の良いように進める、いわゆるマッチポンプというやつである。

この流れを時系列でいうと以下の通りと考えられる。

〔時系列〕
①八神・天沢が、宇都宮(全生徒の情報)を渡される。
②その過程で宇都宮の性格、椿の「退学してもいい」理由などを知る
③椿が自爆覚悟の作戦展開をしていることを察知。
④宇都宮の性格を鑑み、懐に入るため「波多野退学」、犯人は宝泉に誘導
⑤椿の自爆作戦を知る宇都宮がその阻止のため、八神と組むことを決意。
⑥宇都宮を介して椿に介入、妨害を図った。

《結論》
 上記のように、ホワイトルーム生だと断定できるだけの強い証拠はないが、怪しい動きを見せているのも事実である。だが、八神らホワイトルーム側に退学してもいいという情報を最初から掴まれている可能性があることや、八神の誘導・妨害に気づけていない点、宇都宮や櫛田の過去を知らない様子などから
「一般生徒」と結論付けておこうと思う。

しかし、これまでの椿がすべて演技という線も捨てきれないため、情報しだいでは立場が変わる可能性は十分残っている。また、次の項目で説明する第3の施設出身という可能性もあるため、次巻以降の動向に期待だ。

〇宇都宮陸について
ついでになるが、今回の巻で「宇都宮陸」の人間像がある程度見えてきた。 
「不器用で仲間思いな人間だと最初からわかっていた」ことから、中学時代は「仲間の盾となるために暴力を奮っていた」のでは無いだろうか。「暴力=不器用」なやり方でしか守れない人間性であり、その為に何かしらの武道を用いたのではと考える。

Ⅱ.「石神京」はホワイトルーム生か否か

 次に、この4.5巻で初めて物語に絡んできた「1-A 石神京」についての考察。
 この人物は、現1-Aのリーダー的存在であるが、この人物に対し、星乃宮先生の発言と神崎の発言を受け波紋を呼んでいる。

星乃宮「うーん、なんか結構前に一度学校で見かけた気がするんだけどなー」
神崎「優秀で情に厚く実行力のある」「敵認定した相手には容赦がない」「それ以外は無関心」と具体的に述べる

 上記のように、1年生にも拘らず、新1年の入学前の段階での目撃例があり、その人物を神崎は詳しく知っている様子。
 現状、高育に部外者は入ることができず、作中でも高育に正規のルート以外で入ったものは綾小路父しかいない。
 つまりは、綾小路父と関係がない限り、高育に足を踏み入れることは不可能なのだ

また、神崎自身、綾小路父が証言者とされる「力を持っていながら、それを使わないのは愚か者のすることだ」という言葉を使ったことから、ホワイトルームと関係があるのではという説がでている。
そこで、石神と神崎がホワイトルーム生なのかどうかを考察した。

 〔前提〕
この件を考えるに辺り、ホワイトルームは一期につき1つの部屋だと仮定する。2つ以上部屋がある場合もあるが、椿が別の部屋出身であるなど無秩序な環境となるため、今回は一期につき1つの部屋とする。(ここが間違ってたらごめんね)

 ・神崎のホワイトルームの可能性
 まず、神崎がホワイトルーム生であると仮定すると、ホワイトルーム生の神崎が一方的にしろ両方にしろ石神を知っていることから、石神も神崎と同じ部屋出身という事になる
 神崎は既に高育に入学を果たしているため、最低でも「4期生より前」の人間となる(5期生以降なら最初の段階で八神らを入れていてもおかしくない)。
 仮に神崎が早い段階で脱落をしていたのなら、綾小路の認識にはなかったことも頷ける。よって神崎が4期生であることは可能である。
 そして、5期生以降では脱落者以外で綾小路とどうタイミングの段階で高育に入ることは出来ず、脱落者ならば、なんの後ろ盾もなしに年齢をごまかし入学することは不可能に近い。すでに入学を果たした神崎が5期生以降を知る術もないため、神崎がホワイトルーム生と仮定した場合当てはまるのは4期生のみである。

・神崎と石神の関係は?
 そして神崎と石神。神崎は少なくとも一方的に石神の事を知っている様子。しかし、「相手にされなかった」ことからも内情まで詳しくはない。
 表面上だったとしても、神崎は石神を知っており、堀北が石神と会話していたことに「普段見せる落ち着いたものとは違うような気がした」と描写がある。このことからも神崎は石神に対して接点を持っていることになる。
 しかし、そうなると神崎はどのタイミングで石神の能力を知ったのか疑問が残る。
 
神崎を4期生としたとき、当然石神も4期生と考えられるわけだが、脱落する前の記憶に残るような生徒なら、同期の綾小路も気づいていてもおかしくない。
 綾小路はOAAで1年の全クラスを頭の中に叩き込んだが、石神のことを触れもしなかった。石神が4期生で生き残っていたとしても空白の1年の直前まで施設に残った人間は、綾小路の記憶に引っかかるはず。
残るは神崎より後に脱落した印象に残る生徒(4期生)という線のみになる。しかも綾小路には覚えられていないという条件のみ。
また、11.5巻の月城との対話、


「魔の4期生と呼ばれ、あまりにも厳しい教育により次々と脱落していく中、たった1人だけ残り続け最後のカリキュラムまで難なくクリアした。あなたは貴重なサンプルだ」


 これは綾小路も知る所なので、真実と捉えるべきである。実際4期生がたった1人になったかは分からないが、激減してるのは確か。
さらに「施設は去っていった同期たちはどうしているのか」と言った描写からも、記憶にはある様子。そのため、綾小路が同期を覚えていないとは考えにくい。

 また、神崎は石神の事を「優秀で情に厚く実行力のある」「敵認定した相手には容赦がない」「それ以外は無関心」と具体的に述べる点からも、ある程度長い間見てきたのだと推測できる。ホワイトルーム内では4期生までコミュニケーションは重要視されていないため、ここまで詳細な性格を掴めるのか疑問が残る。
この点から、石神京は「ホワイトルーム生」ではないと考える。

だが、綾小路の父と全く関係がないとは言えない。星乃宮先生の言葉を信じるなら「結構前に1度学校内で見た」という。
 この状況に当てはまるのは現状、7巻の綾小路父が学校に訪問した際しかない。このタイミングと重なるように、SSの内容で神崎は人と会う約束があると言っている。恐らくは綾小路父或いはそれに準ずる者との接触を果たした可能性がある。この時に石神は高育を訪れたとしか考えられない。
 綾小路父しか入れないほどの力が働いたという描写があったが、具体的に「高育の敷地内には綾小路父しか入れなかった」と描写はされてはいない。敷地内に1歩でも踏み入れられさえすれば、制服に身を包んだ石神を部外者だと気づける者はいないだろう。

神崎の言う「力を持っていながら、それを使わないのは愚か者のすることだ」
この言葉を知るものとして神崎も綾小路父と接点があると考えられる
 

《結論》
まとめると、石神・神崎は
「神崎側から見ると石神を知っている」
「綾小路父と接点がある」
「ホワイトルーム生では無い(と考える)」

ことから、ホワイトルームとは接点のない、綾小路父の持つ事業からの出身、つまり
「ホワイトルームとは別の教育機関の出身」であると考えた。
 坂柳が今まで見てきたという言う「英才教育を受けてきた子供」に該当するかもしれない。
月城の言っていた「上はきな臭いことを考えている」といいう発言だが、八神・天沢がこれに従っている様子は見られない。よって、綾小路父が「きな臭い考え」を授けたのは、この石神という人物かもしれない。


Ⅲ.各クラスの動向と長所・短所

 ・綾小路の各クラス分析
 
4.5巻は、ほかの巻と比べ各クラスの総評のようなものが多かったように思える。まずは綾小路が分析した各クラスの評価を見てみよう。

〔坂柳クラス〕A
・個々に優秀な生徒が多い。
・坂柳のリーダーとしての実力も申し分ない
・ただし、坂柳陣営を何らかの形で崩せればつけ入る隙ができる
・葛城が抜けたことによる事実上の一強体制
〔一之瀬クラス〕B
・次の試験が明暗を分けるほどに正念場
・生徒の多くが一之瀬に「妄信」しており、間違いに対し指摘する生徒を欠いている
・性格のいい生徒が多く、積極的に他を蹴落としてポイントを取りに行けていない
・クラスの結束力はピカイチ
〔堀北クラス〕C
・個々に優秀な人材たちに連帯感が生まれ始めたが、未だ一つにまとまったとは言い難い
・担任含め、クラスが一つになることがこの先の戦いを勝ち上がるために最低条件
・ポテンシャルだけ見ると二年生の中で一番
・堀北と平田という二大リーダー、櫛田、軽井沢の優秀なサブ
〔龍園クラス〕D
・龍園自体の成長と、リーダーとして申し分ない実力と行動力
・龍園政権への反発が起き始めている
・葛城の加入により、学力の底上げと安定感の獲得
・代理リーダーまで用意できる布陣

 こうしてみると、各クラスの長所と短所が浮き彫りになってきた。
また、今巻でのクラス評価では、いくつかの指標があるように思えた。

①「リーダーとしての質」②「代理リーダーの存在」③「クラスのまとまり」④「間違いを指摘できる側近の有無」
この四つが指標として評価されている。これらを踏まえ各クラスの欠点が見つけられる。

①「リーダーとしての質」②「代理リーダーの存在」
③「クラスのまとまり」④「間違いを指摘できる側近の有無」

・Aクラス⇒②、④の不足
・Bクラス⇒①、②、④の不足
・Cクラス⇒①、③の不足
・Dクラス⇒③、④の不足

「『誰が』リーダーでも、間違いを指摘できる人材は必要」、これは一之瀬クラスと一緒にいる場面での描写だが、各クラスにも言えることだと感じた。
今後は各クラス、この欠点を補う動き、そして欠点をつく動きをしていくことになるだろう。

〇坂柳と龍園の契約は?
おそらく、これは上記の各クラスの欠点という部分にかかわると思われる。
代理リーダーを欠くAクラスを落とすべく、龍園は
「互いの退学を賭けた一騎打ち」
を約束させたのではないだろうか。
 ひよりが真剣に代理リーダーを探していた点からも、背水の戦いを申し込んだと考えられる。
また、龍園に負けるとは微塵も考えていない、そしてプロテクトポイントもちの坂柳が「自らの首を絞める」というのもうなずける契約内容だ。

〇一之瀬クラスは大丈夫か?
現状最も危ういクラスが一之瀬クラスである。不足しているものからも分かるように、クラスがまとまっているだけのクラスとなっている。
この状況を補える人材として挙げられるのが
綾小路清隆
鬼龍院楓花
の2人だと考える。この辺を含め、次の項目で考えていく。


Ⅳ.一之瀬クラスへの移籍

 以前から話題となっている「綾小路の一之瀬クラスへの移籍」だが、今巻で更に現実味を帯びてきた。だが、それと同時に疑問点も生まれた巻であった。まずは肯定材料、否定材料を見てみよう。

■肯定材料
・綾小路が、一之瀬とそのクラスを気に掛ける描写
・一之瀬のクラスメイトとの接触の増加
・『堀北のクラス』という強調の仕方
・『誰が』リーダーでも~という言い回し⇒リーダー変更も視野に
・一之瀬クラスのポイントプール戦略継続
・一之瀬クラスに足りないものと綾小路のフィット
・星乃宮先生の「私のクラスじゃ、Aにはなれない」発言⇒クラスの実力不足の表れ
・次の試験でどん底に落ちることがほぼ確定
■否定材料
・一之瀬クラスに足りないものの一つ「一之瀬の包容力をコントロールする人材」はクラスメイトに恵まれなかった訳ではない
・一之瀬クラスの成長が遅いのはクラスが「一之瀬に妄信」したという理由
・軽井沢との恋愛の終幕が「2~3月」だが、一之瀬クラスがその時期までに崩壊している可能性が高い
・「姫野」という「間違いを指摘できうる存在」の発見
・坂柳のいう「怖い存在」⇒一之瀬の『善』への恐怖

 上記のように「肯定材料」「否定材料」ともに挙げたが、やはり綾小路の移籍の可能性は高いと感じる。

 ○クラス移籍への懸念材料
 ただ一つ懸念を上げるとすれば、綾小路の計画上、一之瀬クラスへの移籍が行われるのが最短で2月以降になるという点
 綾小路の計画では、軽井沢との恋愛カリキュラムの終幕は「別れの季節」、要するに「2~3月」と想定される。
 また、Dクラスが上を目指すにはまとまることが最低条件と述べており、それには綾小路自身も含むとの話だ。

 つまり、綾小路がDクラスで行うべきタスクが消化してからでないと、綾小路の移籍もできないということ。
 特に軽井沢との件は、カリキュラム完了前に他クラスへ移籍を果たしたとき、軽井沢との関係が瓦解することが容易に想像できる。この件は最終的に独り立ちさせる段階まで肉体的・精神的に守る必要があるため、付き合った状態での移籍はデメリットになる可能性が高い。

 こうなると、移籍の時期も2~3月ということになるが、それまでに一之瀬クラスが崩壊しているという可能性も十分考えられる。特に、次の特別試験では一之瀬クラスにとって非常に酷な結果となるだろう。
 筆者の意見としても「今のままだと三学期まで持たない」と感じる。

○一之瀬クラスを救う手段は?
 「綾小路自身、Dクラスのタスク完了まで身動きが取れないが、完了まで一之瀬クラスが持つ可能性が低い。」

 こういった状態なわけだが、この状況になった原因の大半は綾小路自身の行動の結果だと感じる。そこで綾小路は移籍とは別の手段を用いての一之瀬クラス復活を想定しているのではと考える。
 そして個人的に、一之瀬にとってのターニングポイントになるのは「生徒会長選挙戦」だと推測する。

 現状では、綾小路の移籍が最も簡単で効果のある手段だが、別の手段も考えていく必要がありそうだ。
 
 

https://note.com/frogyouzitu/n/nddd0d8a683b9
 ※前に想定した「一之瀬クラスに移籍しない」場合の考えを共有しておく。

○一之瀬の告白への返事
 
これは個人的には「南雲がこなくても振っていた」とは思う。しかし、振るにしても「一之瀬が傷つかないように最大限配慮した言い回し」をしたと考えられる。結果的に南雲のせいで精神的ダメージを負わせてしまい、これに対する「予定とは少し違う」という描写だと感じた。
 今後、南雲がマインドコントロールの要領で一之瀬に近づくということも考えられるため、綾小路の対応も注目したい。

○鬼龍院楓花の留年はあるのか?
 2年生編で登場した3年生の鬼龍院楓花だが、綾小路に興味を持ち始め「留年制度があれば検討したところだ」とも述べている。
現状、高育には留年制度は存在しないが、ポイントでなんでも買えるのが高育。留年の権利をポイントで買うということも可能性としてないとは言えない。
 また、Aクラスでの卒業によって得る特典「どんな進路も叶える」というもの。この権限に留年が含まれていても何もおかしくはない。この特典を狙いに、鬼龍院がAクラスを目指すという展開も面白い。
 また、留年制度自体がイレギュラーなため、留年時、どのクラスに配属されるかまで生徒側が関与できるかは不明。もしも、最も賛否が起きない「留年生はD配属」というルールが設けられるとしたら、その時Dをひた走っている可能性の高い一之瀬クラスへの配属ということも十分あり得る。鬼龍院の今後の動向についても必見だ。
(というかもう1年残ってくれ!)


Ⅴ.次戦の特別試験の内容と展開

 ○次戦の特別試験について
 4.5巻の教師陣の会話で登場した次の特別試験。まずはその詳細についてまとめてみる。

・11年前に開催された試験。内容は「クラス内投票」と類似のもの
→退学者が出ることが当たり前のような試験
→強制的な退学では無い

・一見、他愛のない内容だが選択を誤れば難題と化す。
→茶柱が誤った選択をした結果、Aでの卒業を逃す
→勝つつもりで挑むなら、退学者の出る覚悟
→人の醜さ、弱い心を浮き彫りにする
→クラスポイントの増減も関わる
→一之瀬クラスは「悪い意味」で難なくクリア=仲間を守ることを第一に考えるため。

・茶柱と星之宮の関係悪化の最大要因
→星之宮は「鬼」になってもクラスポイントを撮ることを主張するが、茶柱は相手を「守る」ことを選択。=恋愛と関係あり
→茶柱・星之宮両方の想い人が標的?

上記の説明からわかることとして、

○「わざわざ茶柱と星之宮の想い人を人柱にする必要があった」
○「現2年生は、まだ先が長いことを考慮し、この試験でクラスポイントを取らない選択もある」
○「ただしクラスポイントの増減は大きなものの様子」
○俗に言う「囚人のジレンマ」のようなもの

※囚人のジレンマとは、みんなでクリアすると平等に少しの報酬だが、抜け駆け或いは相手を切るような選択をした結果の方がよりハイリターンな報酬を貰えるというもの。

この事から
🔴『学校側から指定された生徒の進退を選択する特別試験』

🔴『生徒1人1人に「クラスポイント」の価値が設定され、その生徒を脱落させることでポイントを獲得する特別試験』→価値はその人間自身に関わるものから判断?

このような試験内容が考えられる。

また、これらに加え、判断材料となる「情報」が学校側から開示され、それにより「疑心暗鬼」「醜い心」を揺さぶることになるといった展開になることも十分あるだろう。

 そしてこの試験、十中八九一之瀬クラスにとって「酷な試験」になることだろう。
 退学者を出さないとクラスポイントの差が絶望的になり、退学者を出すとこれまでのスタンスが崩れ、クラス崩壊を招く。どちらに転んでも絶望的な状態に追い込まれる。この状況でクラスが機能するのか、また綾小路がどう関わっていくのか必見である。

○学籍番号と次戦特別試験とは関係ある?
 
学籍番号の重複は、重複者同士のクラスを入れ替え、その環境の中での試験をすると推測していたが、今回の試験とは関係がないと考える。
 今回の試験は「無人島試験で退学者が出なかったから」実施されることが決まったものであるが、学籍番号の重複は入学当初から仕組まれていたものだ。おそらく、学籍番号が絡む試験が実施されるのなら「今までにない新しい特別試験」という名目で実施されるだろう。
 
 余談だが、綾小路の番号が誰かと重複していて、その相手が一之瀬クラス(現状浜口辺り?)であるなら、一之瀬クラスの立て直しもできて面白いと考えた。

https://note.com/frogyouzitu/n/ne023a0a40e0d
 学籍番号についてまとめた記事も貼っておく。


Ⅵ.まとめ

 今回の4.5巻も、歴代の「.5」の中で最も内容の濃い巻になっていました。正直無人島試験より楽しめました(笑)。無人島までの謎が一気に解明したり、逆に椿や石神などの謎が深まったりと、まだまだ考察しがいがある作品だなと感じます。あとはアニメ続編が来れば万々歳なんですけどね(-_-;)

 この記事を読んで頂きありがとうございました!
また何か考察記事を上げると思うのでその時はまた読んで頂けると嬉しいです!

 それではまたいつか~

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