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第8回 もうひとつの『おとうさんはぜったいにしなない』vol.2
こんにちは!今日の #あさおようは電気毛布の夢を見るか は先月に引き続き5/21発売の新刊『おとうさんはぜったいにしなない』の制作秘話。
もうひとつの『おとうさんはぜったいにしなない』vol.2をおおくりします。
先月のお話はこちらから。
ある日突然はじまってしまった、4歳の息子の「おとうさん天国で見守っててね」の大ブーム。お父さんである筆者は、ことあるごとにこの言葉を言われてしまいます。
百均で買った「すぐ飽きるかな?」というオモチャをあげたときも
何でもない一日の公園で一緒に遊んだ帰り道などなど・・・
そう言われる度に
「だいじょうぶ。おとうさんは絶対に死なないよ」
「キミが大人になって、お父さんがいなくても幸せに暮らしていける。ってなるまでお父さん、死ぬつもりはないよ」
と伝えるのですが、「でも、でも(それでも死んじゃうことって、あるんでしょ?)」と涙目になって、全然納得してくれません。
自分も最初は特に深刻に考えていなかったのですが、あまりにも
「おとうさん 天国で見守っててね」の連発に
「あれ?気づかないうちに、自分の身体悪くなっているのかな?」とか「死なない。死なない。と言っていて もし、何かの拍子に死んでしまったら、この子はお父さんのこと、絶対許してくれないんだろうな」とか考えるようになっていました。
その当時の自分は、絵本作家を目指して奮闘中。
絵本作家としてデビューするのには、いろいろな方法があるとおもいます。
しかし、地方在住の自分にとっては児童書の出版社が携わっている絵本コンペに入賞することが、一番現実的におもえ、様々な絵本コンペにチャレンジしていました。
しかし、現実は厳しいもので
絵本コンペにだしてもだしても
箸にも棒にもかからない日々。
そんな中でも
自分が手作りした絵本を、子供たちはとても喜んでくれました。
そしてそれが、当時の自分をとても励ましてくれていました。
↑手作り絵本『キラキラのすきな トナカイ メルー』
息子たちに人気だった絵本です。
↑手作りした絵本たち
そしてある日
「お父さん、またダメだったよ~。○○君(息子)この絵本好きだったから、あげるよ」と絵本を渡したら
息子は、このいつものセリフを言ったのです。
「おとうさん ボクこれずっと大事にするからね。お父さんが死んじゃっても天国でボクのこと見守っててね」
その時に「このままではイカン!」と直感でかんじた筆者(雰囲気にのまれそうになっていた)は、息子とある約束をしました。
「キミがなんで‟お父さんが死んじゃう”っておもいこんでるのかは、お父さんには分からない。
でも、お父さんがたとえ隕石が降ってこようが、ドラゴンに襲われようが〝ぜったいに しなない おとうさん”の絵本を作ってあげる。
だからもう お父さんが死んじゃう!
って考えて、泣きそうになるのはやめなさい」
その約束から
息子が「お父さんが死んでも」と言うことはなくなりました。
ただ、それから月日が経って、筆者自身も生活が変わり
フレーベル館から『トカゲのともだち』でデビューが決まり、
絵本作家として本格的に活動するようになっても
息子は「〝おとうさんがぜったいにしなない”絵本はいつできるの?」
「ぼくはとっても楽しみにしているんだ」といつも言っていました。
あの約束から4年。いつのまにか息子は小3。
やっと出版できたのがこの
『おとうさんはぜったいにしなない』です。
(文字デザインは息子に筆ペンでかいてもらった字を加工してます)
お父さん(お母さん)が死んじゃったらどうしよう?
その答えは、各ご家庭でちがうとおもいます。
正解なんてないのかもしれません。
子供にわざわざご両親(大切な人)が亡くなったらどうする?なんて考えさせる必要は、ないとおもいます。
うちの家庭だけのことをいえば、お父さんが「お父さんが絶対死なない絵本を作ってあげる」と言うのが正解だったんだろう。とおもいます。
でもそれだけじゃ、絵本を出版する必要はきっとないですね。
絵本を作るとき、いつも考えるのは
自分の顔も、名前も、何もしらない人が
あの時の、自分や、自分の息子と同じ気持ちで
今を生きているんじゃないかな?ということです。
あの時自分が絵本作家を目指していなかったら、当時の自分には息子の悩みを解決できなかったでしょう。
でも今なら「こんな絵本があるよ」そう言います。
子供と一緒に絵本を読んで
「ほらね『おとうさんはぜったいにしなない』でしょう?だから何も心配しなくていいんだよ」
そう言える絵本ができたんじゃないかな。
そうだといいな。
↑『おとうさんはぜったいにしなない』最終ラフより
【告知】
『おとうさんはぜったいにしなない』(フレーベル館)は7/30までフレーベル館児童書公式youtubeにて期間限定読み聞かせ動画配信中です。
https://www.youtube.com/watch?v=wlhWXUP_Big
読み聞かせ下さったのは
NHK沖縄でも活躍中のフリーアナウンサー宮城杏里さん!
皆様是非ご覧ください