ブーメラン発言道

「ブーメラン言語とは、発言すると見返りが来る、と称される言語のことだ。その一つに【かんわ】がある」

教授は声を張り上げた。

「ある国の銀行のおえらいさんが、【かんわ】をおこなった。お金を預けていた国民は税金を引くと利息はほぼゼロ。発言されても大部分の国民にとって見返りがなかったという場合もある」

「ある国のおえらいさんが、［武器輸出制限］の【かんわ】をもくろんでいる。それが実現すれば、人殺しの武器も輸出できるようになり、死者も増える」

「ブーメラン言語は発言されると恐ろしい見返りが来ることもある。
このことについて来週までに論文を提出するように」

教授は教室を出、家路についた。

夕焼けの空にカラスが【カンワ、カンワ】と鳴いている。
フンがピシャリとメガネに落ちてきた。
この場合、ブーメラン言語【カンワ】の見返りは不運なのか
ウンがついたと喜ぶべきか。
ここをブーメラン発言道と名付けよう。教授は一人頷いた。

　　　　　　　　　　　おわり（423文字）

　たらはかにさんの企画に参加させていただきます。
たらはかにさん、お世話をおかけしますがよろしくお願いいたします　　　　　　　　　　　

このお話はチズの解釈なので、フィクションとします。(^^;

［武器輸出制限］とは、防衛装備移転三原則のこと。
今まではいろいろ制限があったけれど
政府与党は、国内の防衛産業を伸ばせる、ウクライナに武器支援もでき、
他の国と支援の面で劣っているという印象をぬぐえる、などから
もっといろいろな武器を輸出できるようにしたがっているらしいです。