ママは歯育係❤4虫歯の自然治癒について
私たちの体内には優秀な名医がついていて、骨が折れればきちんとくっつく。また指を包丁で切っても1週間もすればちゃんと元通り。じゃあ虫歯は?
虫歯に関しては自然治癒しないから、削って治さないとだめだと思っている方も多いと思います。でも、実は虫歯に関しても体はきちんと歯の中に通っている大切な神経を守ろうとして、自然治癒力が働きます。
今日はその辺りのお話を少しします☺
海外在住のママからの質問
Q;現在、海外在住です。
日本の本を購入したり、治療の相談に伺うことがすぐにできないため、失礼かとは思いましたが、メール致しました。
1歳11ヶ月と5歳の息子の虫歯について、悩み模索しています。1歳11ヶ月の息子は、上下前歯4本と上前歯両サイド2本がひどい状況です。
こちらの歯科医には、ひとまず酷い前歯1本を麻酔医同席で、根管治療または抜歯、を勧められ、他についてはマキシマムフッ素塗布をし経過を見ながら、同じ内容を提案されました。
5歳の息子は、現在奥歯から2本目の歯茎が赤くなり腫れがあり、度々痛みを訴え泣く状況です。
こちらは永久歯のために抜歯をし、抜いた箇所を永久歯の生える場所のために確保する治療を提案されました。
二人とも母乳育児、上は3歳まで1歳の息子はまだ母乳ですが、今回の件で最近夜間母乳をしています。糖質を限りなくやめるしかない、と、果物もほぼやめました。
フッ素塗布は避けていましたが、一歳には今回一度始めてフッ素塗布をしました。簡単に抜歯をすることが怖く、しかし、それしか方法がないのなら早く対応してあげなければ状況は悪くなるばかり、という心情で、セカンドオピニオンにかかったりはしましたが、意見は同じでした。
あまりに深刻な状況なのですが、このような場合でも抜歯せずに改善をはかることは可能でしょうか。
また、糖質と酸化に関する食事を考えてはみるのですが、果物は糖質面でも酸化面でも完全にカットするべき、とあったり、一方では大丈夫、とあったり、チーズと無糖ヨーグルトは大丈夫と言われても、
他でみると大丈夫なのわからなくなったり、、しております。見て頂かなくてはわからないと思いながらも、HPを拝見しメールをしてしまいました。
ご意見をお聞かせ頂けたら、大変有難く存じます。
今回の件に対してのお返事
メールありがとうございます♪確かに直接確認しなければ個人的なアドバイスは出来ませんが、一般的な見地から乳歯の虫歯の自然治癒についてのお話をさせていただきます。
虫歯の治療に関してですが、ママは歯育係❤2&3ででご紹介したように
神経に届くような深い虫歯を放置しても、神経の治療をしてもあまり結果が変わらないどころか神経を治療した乳歯の方がむしろ早くだめになってしまうケースもあります。
以下の写真は5歳の男の子が初診で来院した時の状態です。
向かって左側の乳歯は1年前に神経を抜いた後金属の被せ物をして治療しましたがそれがポロッと取れた状態です。
一方右側の歯も同じような大きさの虫歯があるので、治療しましょうと歯医者さんにアドバイスされました。
しかしながら、幸か不幸か麻酔をして神経を取る治療がもう嫌になってしまい反対側の歯の治療はせずに放置しました。
確かに右側の歯の間に虫歯がありますし、口腔内の状況は一緒なので左右で同じような深さの虫歯があったとしても不思議ではありません。
不思議なのは神経をとって治療をした方の歯は被せ物が取れた後
もう根がボロボロになってしまいました。
しかしながら、虫歯はあったけれども治療をしなかった反対側の歯はきれいな形を留めています。
違いはどこにあったのか?
歯の神経を一度取ると歯に血液が循環しなくなり栄養が途絶え
歯は枯れ木の様になりやがてかけていきます。
しかしながら、歯の神経を残しておけば歯には栄養が供給され虫歯の進行が止まり体の防御反応が働くでしょう。
勿論、一度出来てしまった穴が空いた深い虫歯が白い歯に完全に戻る症例は私まだ見たことがないのですが。。。
(名ヒーラーなら可能かも・・・笑)
しかしながら、体には防御反応が備わっています。ですから、一度出来てしまった虫歯も自然治癒力が働くことで、進行が止まる可能性があります。
以下の画像に自然治癒の要点をまとめました。
お分かりいただけるかな♪~
一番右側に歯の図がありますが、上の図は虫歯が出来た直後で
神経の部屋がまだ広い状態で虫歯は神経に近いです。
しかしながら、神経を保護しようとする防御反応が働くと第2象牙質が虫歯の下に出来てくると虫歯と神経の距離が
狭くなり神経が守られます。
食生活や歯ブラシの習慣を見直して、きっちり管理出来れば体が本来持っているこの素晴らしい防御反応が働き虫歯から神経が守られ虫歯の進行が止まります。
これが虫歯の自然治癒のメカニズムです!!やっぱり私たちの体の中には名医がいますよね💓
さて、実際の症例の写真では、赤丸と緑丸の上下の写真を比較してみて下さい。よく見ると1年後は右側の図と同じ様に第2象牙質が出来ているのが確認出来ます。
違いが分かるかな~(ゴールドブレンドじゃないけど…笑)
私達の体には虫歯も含めて自然治癒させようとする素晴らしい能力が備わっています💖その能力は使わない手はないですよね♪
本日の記事が歯育係の皆様に少しでもお役に立てたなら嬉しい限りです✨少し長くなったので、果物についてなど食生活に関しては
また次回以降の記事で書いてみたいと思います。。。
では歯育係の皆様素敵な週末をお過ごしくださいませ✨
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