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カナダ人映像作家による長編ドキュメンタリー『日本人とは』

*この記事は2021年7月10日に投稿したものです。

友達のGreg(グレッグ)さんは 日本のことを英語で発信しているYouTuberだ。
2021年6月時点で登録者数は146万人。

Gregさんのかわいいお子さんが日本の朝ご飯を紹介するカジュアルなビデオから、

https://www.youtube.com/watch?v=zRIDcCLxdRI

日本のホームレスを取材した社会派ビデオまで、非常に興味深い内容の動画を制作している。

https://www.youtube.com/watch?v=eK--oCVP18A

地方自治体の観光課から外国人観光客向けの動画を作って欲しいという依頼も多い。

https://www.youtube.com/watch?v=B37THlDrosw

さて。そんなGregさんが3年の歳月をかけて制作した長編ドキュメンタリー、「日本人とは Being Japanese」が7月16日にVimeoにて販売公開となる。価格は2,200円。購入ではなくレンタル希望の方は8月13日から可能。

Gregさんはカナダ人である。
日本人女性と結婚していわゆる「ハーフ」のお子さんが二人いる。「ハーフ」ということは日本人として十分じゃないってこと?「日本人」とは言えないの?そもそも何をもってしたら、どういう定義なら日本人なんだろう?という彼の疑問からこのドキュメンタリーは始まった。

ハーフはもちろん、アイヌにルーツを持つ人、沖縄にルーツを持つ人、日系人、帰国子女、在日コリアン、日本に帰化した外国人など多岐にわたりたくさんの人にインタビューをして出来上がったドキュメンタリーだ。

私の姪は日本人だが、商社勤務の父親の赴任先チリで生まれ、チリとカリフォルニアで育った。今はフランスの大学で勉強している。日本に住んだのは幼稚園から小学1年生の4年間だけ。日本とチリのパスポートを持っている。
彼女にとって、チリにいてもアメリカにいてもフランスにいても自分は「外国人」。スペイン語も英語もネイティブレベルで、フランス語もできるけれど、言葉の問題ではないということだろう。
コロナ以降、欧米でアジア人差別が横行し、日本に一時帰国した姪は「少なくとも日本では自分の見た目を気にせず歩ける」と少しホッとしていた。
しかし、それでも、彼女は日本にいても違和感を感じるのだ。日本人ではあるものの、ほんの小さい頃に数年しか住んでいないわけだから。

日本は移民がとても少ない国だ。多くの人は両親も祖父母も曾祖父母も日本人だろう。日本にルーツを持っていたり、日本人に見えないけれど日本人であったり、私の姪のように、日本人だけど違和感や所在なさを感じてしまったりする人たちの心のうちを知ることはあまりないと思う。
Gregさんは誰よりもそういうごくごく一般の日本人にこのドキュメンタリーを見てもらいたいと言っている。
日本って、決して単一民族国家じゃないんだな、と気づきがあるはずだ。

https://vimeo.com/ondemand/beingjapanese