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【リタイアメント入門】リタイア後の生活費の目安は?

リタイア後、生活費の水準はどのくらい?
生活スタイルによって人それぞれなのですが、目安として紹介される金額が、こちら。
 
夫婦二人で老後生活を送るうえでの「最低日常生活費」:月額22万円。
「ゆとりある老後生活費」:月額36万円。
 
リタイア後の生活設計を考える際に、よく見聞きする金額です。

根拠としてよく引用されるのが、生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」。最新版となる令和元年度版には、平成5年から令和元年までの調査結果がグラフで掲載されています。

まずは「最低日常生活費」。

生命保険文化センター 令和元年度「生活保障に関する調査 第Ⅲ章 老後保障」
より抜粋(緑〇印筆者)

改めて眺めてみると、過去10年間、若干の変動はあるものの、概ね月額22万円前後の平均値で、推移していることがわかります。

そして「ゆとりある老後の生活費」はこちら。

生命保険文化センター 令和元年度「生活保障に関する調査 第Ⅲ章 老後保障」より抜粋(赤〇印筆者)

こちらも過去10年、概ね月額36万円前後で推移。
「最低日常生活費」からの上乗せ額は約14万円。これを「旅行やレジャー」「趣味や教養」「日常生活費の充実」などに使いたい、とする回答が多いようです。

◇ ◇ ◇

2020年総務省家計調査年報「65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の家計収支」にも調査結果があります。

2020年総務省家計調査年報「65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の家計収支」より抜粋(黄〇印筆者)

こちらも「消費支出」の額は月額約22万円。

なので、リタイア後の基本生活費は、月額22万円くらい、というところを目安として押さえておいてよさそうです。
 
上記の家計調査には、グラフにあるとおり、消費支出の費目別割合も出ています。
そこで、22万円をベースに、消費支出の費目別金額も算出してみました。

2020年総務省家計調査年報「65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の家計収支」の数値を基に筆者作成

これを見ると、一番大きなウェイトを占めるのは食費。一か月あたり約6.7万円。次いで交通・通信費の2.7万円。

このあたりも一つの目安にできそうです。

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一方で、生活費はその人の生活スタイルによって異なるもの。
なので、退職前の生活費の約7割程度を目安にする、との考えもあります。

リタイア直後から、これまでの生活を大幅に変えてしまう・・・というのも、あまり現実的ではありません。こちらも併せて参考にしたいところです。

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このところ、物価の上昇が話題になることが多くなってきました。

消費支出の全体や費目別にどんな影響が出てくるのか、継続的に観察していきたいと思っています。

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