【リタイアメント入門】リタイア後の生活費の目安は?
リタイア後、生活費の水準はどのくらい?
生活スタイルによって人それぞれなのですが、目安として紹介される金額が、こちら。
夫婦二人で老後生活を送るうえでの「最低日常生活費」:月額22万円。
「ゆとりある老後生活費」:月額36万円。
リタイア後の生活設計を考える際に、よく見聞きする金額です。
根拠としてよく引用されるのが、生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」。最新版となる令和元年度版には、平成5年から令和元年までの調査結果がグラフで掲載されています。
まずは「最低日常生活費」。
改めて眺めてみると、過去10年間、若干の変動はあるものの、概ね月額22万円前後の平均値で、推移していることがわかります。
そして「ゆとりある老後の生活費」はこちら。
こちらも過去10年、概ね月額36万円前後で推移。
「最低日常生活費」からの上乗せ額は約14万円。これを「旅行やレジャー」「趣味や教養」「日常生活費の充実」などに使いたい、とする回答が多いようです。
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2020年総務省家計調査年報「65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の家計収支」にも調査結果があります。
こちらも「消費支出」の額は月額約22万円。
なので、リタイア後の基本生活費は、月額22万円くらい、というところを目安として押さえておいてよさそうです。
上記の家計調査には、グラフにあるとおり、消費支出の費目別割合も出ています。
そこで、22万円をベースに、消費支出の費目別金額も算出してみました。
これを見ると、一番大きなウェイトを占めるのは食費。一か月あたり約6.7万円。次いで交通・通信費の2.7万円。
このあたりも一つの目安にできそうです。
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一方で、生活費はその人の生活スタイルによって異なるもの。
なので、退職前の生活費の約7割程度を目安にする、との考えもあります。
リタイア直後から、これまでの生活を大幅に変えてしまう・・・というのも、あまり現実的ではありません。こちらも併せて参考にしたいところです。
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このところ、物価の上昇が話題になることが多くなってきました。
消費支出の全体や費目別にどんな影響が出てくるのか、継続的に観察していきたいと思っています。
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