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激突、切り替え|0212の日記

寝てました。


昼頃起きて、なにか食べようとしたものの、用意するのがめんどくて近所でなんか食べに行こうと思い外に出たものの、ちょうど昼時でどこも混んでおり、スーパーへ方向転換。

鮭の切り身が半額になって70円で買えたのでそれと、米炊くのめんどいからパックご飯とをかって、家で焼いて食べた。

金欠にはこれで十分よ。


『セロ弾きのゴーシュ』でご一緒した(する)楽団長の廣川さんがご出演なさっている『Crash』を観てきた。

別で知り合いが出てるというホレショのオフィーリアの百華さんとまた観にいった。

⚠️ここから先は作品のネタバレを含みます⚠️





まず作品の構成がすごかった。
シーンが変わる事に時系列が遡っていくんだけど、シーンを増す毎に状況が悪化していく。

つまりちゃんと時系列通りに行けばハッピーエンドで終われるのだが、舞台は最悪なところで終わるので凄いモヤモヤする。

時間が遡るからこそ作れる伏線も多くて、「え、なんでそんなこと思うの?何があったの?」が次のシーンで回収されていたりしてこれはこの芝居ならではの伏線の作り方だなぁと思った。

ただ、内容は最悪。リアリティが凄くて見ているこっちまでイライラしてしまった。

登場人物は 妊娠中の姉、東京で役者をしている妹、2人をおばあちゃんと親代わりに育ててきたおじいちゃん、姉の旦那、その旦那の姉。

旦那の姉は謎におじいちゃんの家(姉妹の実家でもある)に居候しているのだがこれが妙に腹が立つ。
そのリアルさが凄い嫌だった。
今すぐ舞台上に上がって殴りたいくらいには。

旦那とおじいちゃんは妊婦がいるのになんの配慮もせずゴミもほったらかして、タバコ吸って、油まみれの作業着着て呑気にテレビ見て笑ってるし。

妊婦の姉はつわりの真っ只中で辛そうだけど旦那の姉がいる以上ブチギレる訳にはいかないし、男共にはもう言っても聞かないと諦めてるし、味方であるはずの妹にキレ散らかしちゃうし。
妹はまだ夢を追いたいのに帰って来いとひっきりなしに言われるし、味方でいるはずの姉には怒られるし。


私は妊娠したこともないので当然つわりも経験したことないけど、ホルモンバランスの乱れによる情緒不安定はとても経験しているので多少は気持ちがわかるし、妹に関しては状況がほとんど私と同じなので、そこに向けられる偏見などは痛いほど理解出来て、苦しかった。


逃げ恥の新春スペシャルを観ていても思ったことだが、つわりで苦しんで周りに当たっちゃうシーンを見るととても心苦しい。
どうしようもなくて、周りに当たっちゃって泣いちゃうしかなくてみたいな。

周りから見れば身勝手なのもわかってるんだけど、気持ちがどうしてもそうなっちゃうから苦しくて。

うわぁぁぁぁぁぁ
ってなり、すごい逃げ出したくなる。


私はちょっと面白い言い回しで笑う男性客にもイラついた。
何せ、彼女たちは本気なのだ。
そこにコメディは何一つなく、真剣で切実で、何も面白くない。現実でも起こり得ることだし、誰一人として他人事では無いはずであり笑い事では無い。
こんなに苦しんでいるのに笑ってなんか居られない。

コメディとは得てして物語上の人物はみんな至って真剣で、真面目にやっている。からこそその滑稽さが面白い。
ことが多い。いわゆるギャグで笑わせるより芝居では圧倒的にこっちの方が多い気がするし、そうであるべきだとも思う。
でもこれはコメディではないし、笑えることでは無い。と私は思う。

これは私が感情移入しすぎなのか、性別の違いからなのか。

わからないけど、私は凄いムズムズしながらずっと観ていた。

かなりモヤモヤを残した状態で、観終わったが、「でも…最初のシーンはみんなで仲良くご飯食べてたからいいんだよね…?」と言い聞かせて無理矢理納得させた。

こんなに観ていて心の消費が激しい芝居は初めてかもしれない。
こう言っちゃあアレだが凄い嫌だった。
その嫌さが芝居のうまさが故のものだし、芝居自体の面白さでもあるので全然いい、というか、今回においてはそれが正解なのだけど。

終演後、廣川さんにご挨拶して、百華さんとタコスを食べに行った。

今回のお芝居のチケットにミニポテトのサービス券が付いていて、ちょっど、劇場に行く時に「美味しそうだね〜」と話していた場所だったので行った。

クラフトビールが沢山置いてるお店で、色んな可愛い缶が見れて楽しかった。飲んだのは外国っぽいジュースだけど。


普段観劇は1人でする方がいい派なのだけど、(余韻に1人で思う存分浸れるから)今回に限っては同行者がいてよかったと思った。

気持ちの切り替えがしやすいので、ずっとモヤモヤを抱えず済んだ。


帰り際になって「なんだがすげぇもの見たなぁ」とポジティブな余韻に浸ったのであった(ナガノの日記)


では。

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