『鉄鼠の檻』
みなさん、こんばんは🌕
今日で教員採用試験が終わり、漸く
読書、noteにまた励めます❄️
というわけで今回は百鬼夜行シリーズ第4弾、
『鉄鼠の檻』について話していこうと思います。
1.あらすじ
舞台は箱根。
京極堂をもって知らない未知の寺・明慧寺。
明慧寺で次々と殺される僧侶達。
冬山に現れる振袖の迷子。
冬の箱根を舞台に繰り広げる殺戮の先にあるものとは。全ての物が結界に閉じ込められたとき、京極堂は動き出す。シリーズ第4弾。
2.禅宗の知識の宝庫
今回のキーとなるのは、禅です🧘
栄西の臨済宗、道元の曹洞宗は有名ですよね。
今回の話では臨済、曹洞ともに宗派があったり
ということが事件を大きくかき乱します。
禅宗に造詣が深くなった気になれます。笑
以下、ネタバレ注意⚠️
↓↓↓
↓↓↓
↓↓↓
3.今作の〝檻〟の役割-檻に慄く看守-
今作は〝檻〟が禅と並ぶテーマです🍃
『魍魎の匣』では至る所に匣が出てきました。
同様に各所に檻が出てきます。
人々が囚わる時間という檻。
僧侶を出られなくする明慧寺という檻。
今回の事件は檻の中だからこそ起きた悲劇と言えるのではないでしょうか。
振袖の迷子の正体、松宮鈴子は時間かつ明慧寺という2つの檻に囚われていました。
犯人のあの人もまた檻で囚われ、事を起こした。
実に巧妙につくられた作品背景でした。
4.檻とは何か-檻で微笑む囚人-
檻の中ってどこ?と本作を読んで思いました。
私たちが生きる社会もまた檻なのかと。
作中の檻の中とは、明慧寺を指すのか、外を指すのか。これは視点や考え方で一変すると思います。何処で如何ように考えるかによって何が常識で普通なのかも変わってしまうんです。
私たちがもつ常識や普通なんていう尺度は、所詮柵を隔てた向こう側には通じない。個人そのものですら檻ようなものなのではないか、、、。
そんなことをふと考えてしまいました。笑
↓↓↓
↓↓↓
↓↓↓
5.おわりに
次回から2冊連続で百鬼夜行シリーズから離れます!次も長いですからね。笑
本屋大賞ノミネート作、江戸川乱歩賞作家の2作目についてお話しできればと思っています。
それでは、最後に作中の一言。
〝拙僧が------殺めたのだ〟
全ての事件は此処から始まる。
では、また次回〜👋👋