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異次元クラスの優遇ポケモン サーフゴー

現在ポケモンは1000種を超え、様々なキャラクターが世の中に現れた。1996年の赤緑を皮切りに増え続け、9世代SVで遂に4桁の大台突破を達成した。そんな1000番目のポケモンとして選ばれたのはサーフゴー。黄金に輝くサーファーみたいな見た目でインパクト抜群のポケモンだ。
そんなサーフゴーだが、1000番目ゆえなのかゲーム内では恐ろしいくらいの特別措置を受けた。その強さはランクマで暴れ散らかす程。
今回はそんな成金野郎、サーフゴーについてご紹介。


サーフゴーとは?

全国図鑑No:1000
たからものポケモン
はがね・ゴーストタイプ
特性:おうごんのからだ
進化条件:コレクレーのコインを999枚使用

記念すべき1000体目。進化条件が歴代屈指の面倒くささであり、落とし物であるコレクレーのコインをカンストさせる必要がある。コレクレー自体特定のスポットにしか現れない上に出すコイン数は50-100と渋め設定。稀に777枚とか出すが、期待しない方が定石だ。昨今は色違いが出るレイドも開催されたが、コインが出ない仕様でファンが狂乱する始末になった。故に、1体作るまでの難易度が最高クラスに高いポケモンと言える。

種族値

H87 A60 B95 C133 D91 S84 計550

なんと種族値550族。C以外はずば抜けた数値が無く、これだけ見ると微妙なステータスに見える。が、そんな理由が通るなら厨ポケとして評価されていない。サーフゴーが強い理由は、特性とタイプにある。
まず、タイプが鋼・ゴーストタイプと、かつて3DS時代に大暴れしたギルガルドと同タイプ。SVではサーフゴー固有タイプである。このタイプは半減9無効3と耐性が多く、弱点となる炎、地面、ゴースト、悪はサザンドラやカイリュー等の悪、ドラゴン系統でカバーできる。シーズン1でサザンサフゴが流行ったが、それはこの二匹でタイプ相性補完が可能だからである。また、現在もカイリューサフゴの並びが強く、役割・タイプ・共に優秀な性能故ベストマッチなのだ。構築を組む際、サーフゴーを入れれば相性補完は楽にできるポケモンという事であり、タイプの一貫を防ぎたいならこいつを入れろ、と言っても良いだろう。

それ以上に特性、黄金の体がサーフゴーの強さを示している。この特性、なんと「相手や味方から、自分を対象に仕掛ける変化技全てを無効化する」というチート特性。挑発やアンコール、毒々とか全部ダメ。搦手でこいつを防ぐ事が不可能という受け戦術殺しのポケモンである。幸いフィールドに関与する技(ステロや撒菱)は効くので何もできない訳じゃないのはありがたいか。変化技を主体に戦うポケモンとして、グライオン・キノガッサ・モロバレル等がいるが、サーフゴーがいるだけでこいつらの選出抑制ができる(グライオンだけは抜け道が存在するため普通に投げられる)。こいつの存在によって、受け戦術は減少する事になったのだ…
ママンボウが台頭するまではね 

一方で種族値が微妙という点から、極端に高い攻撃や素早さに対する耐性が薄いという弱点を抱える。変化技での搦手には強いが、シンプルなゴリ押しには弱い傾向にあり、カイリュー・ガチグマ・ウルガモス・ガブリアス・アシレーヌといったアタッカー系統に押し負ける事はしょっちゅうである。これがサフゴ攻略の鍵でもあり、鉢巻や眼鏡を持たせたアタッカーを入れるだけでも充分な対策となる。サフゴを倒すだけなら案外簡単なのである。

サーフゴーの技紹介。攻撃、変化共に使い勝手の良い技が揃っている。

攻撃

主力は「ゴールドラッシュ」「シャドーボール」「10まんボルト」「たたりめ」「テラバースト」「きあいだま」辺り。タイプ一致打点に加え、格闘と電気も打てる。
ゴールドラッシュは専用技であり、威力120命中100の安定技。反動でC1段階ダウンがあるが、持ち物や技次第でいくらでも打てる強力な鋼打点である。全体技なのでダブルでも有効だぞ!
ゴースト技のシャドーボール・祟り目は、ミラーも含むゴースト相手に使う。ノーマル、悪タイプ以外に半減されないかつ、このタイプで環境トップ層にいるのがガチグマぐらいなため入れ得である。基本は威力安定のシャドボだが、状態異常と組み合わせる場合は祟り目となる。という事は面倒くさい変化技を覚えるという訳で…これは後述。
タイプ不一致では10万ボルトがよく使われる。アシレーヌ、ママンボウ、アーマーガアと飛行・水タイプが沢山いるので、サブウエポンとして大体仕込まれてる技だ。現レギュHでも採用率20%程と高め。次に気合玉。先にも挙げたガチグマへの弱さを克服するため採用されている技である。命中不安という課題さえなんとかなれば役割破壊に期待出来る。これを恐れて格闘テラバーストにしている人もいる。格闘打点は他で賄う人が多いのか、サーフゴーに仕込む人はそこまでいない印象。

変化

続いて変化技。搦手のオンパレードである。
主力は「でんじは」「トリック」「わるだくみ」「じこさいせい」の4つ。少ないがどれも厄介極まりないし、特性のお陰で挑発やアンコールを気にせず脳死打ちできるのが強い。
祟り目と組ませて電磁波採用のケースは一般的。この2つはセットと考えて良い。悪巧みは貴重な積み技。これによってゴルラ(ゴールドラッシュ)を連発できるサーフゴーも作れる。C2段階ダウンならまた評価も違ったんだけどね。
自己再生は回復技。受けに寄ったサーフゴーなら標準搭載していて、数値受けも狙っていける。現在は採用率47%程と半々であり、このサーフゴーは回復するのか?と考えて動く技術が求められている。
そしてトリック。持ち物を入れ替える技であり、スカーフや眼鏡を持たせて相手の役割破壊を仕掛ける型がメジャー。起点作成やチョッキ持ち等に仕掛けて拘らせるだけでも充分な効果が発揮でき、相手の戦法を崩すのにうってつけ。アタッカーによく仕込まれていて、3ウェポン+トリックのこだわりアイテム持ちはランクマトップメタ枠だと思う。私も愛好家です。

次は型紹介。主に3つある。努力値やテラスタルはパターンが多すぎるので割愛する。

アタッカー

①臆病or控え目:こだわりメガネorスカーフ:トリック・ゴールドラッシュ・シャドーボール・@1:鋼or飛行テラス
※臆病スカーフの場合は努力値204以上推奨

レギュH現在最も流行している型。筆者も愛用している。トリックによってこだわりアイテムを押し付け、相手の受けやチョッキ型等の役割を崩壊させる強みを持つ。スカーフの場合は調整次第で130族以上の素早い相手にも上から攻撃できるので、現環境だとドラパルトやマスカーニャに対抗可能。ゴースト・鋼の通り自体が良いため、トリックをせずに突っ張っても役割遂行がしやすい型である。あまりにメジャーすぎるため、露骨にトリックを仕掛けると受け出しされてしまう点には要注意。ママングライと呼ばれる受けループ軸の天敵でもある。努力値もCSベースに割けば良いので調整しやすい。3つまでは技固定となり、最後はお好みとなる。自分は10万ボルトにしているが、こだわり押し付け後の場持ち意識で自己再生、気合玉でガチグマ意識をする組み合わせにしても面白いだろう。

②臆病or控え目:おんみつマント:自己再生・ゴールドラッシュ・シャドーボール・わるだくみ:基本鋼テラス
次は積みアタッカー。こだわり系特有の外した後のリカバリーという難点をカバーできない人向け。先述のこだわりトリックが流行りまくっている中なので、意外と悪巧みゴルラで通せる場面が増えてきている印象。悪巧み1回でゴルラを3回以上打てる事、回復技で場持ちもできる事から、カイリュー等と異なり連戦性能が高いのが魅力である。天然持ちのドオーとかを投げれば一応対策になる。
火力意識で鋼テラスがほとんどだが、起点対象であるキョジオーンがじわれを放つ可能性があるため、飛行にするのも良い。


耐久型

図太い:たべのこしorゴツゴツメット:自己再生・電磁波・@2:水か飛行テラス
耐久に回して物理系を見るサフゴも存在する。HBベースに調整してカイリューやオオニューラ等に有利を取るタイプである。実はサーフゴーの種族値は、優秀な部類ではあるものの極端に振り切ったステータスが無いため、アタッカー調整をすると耐久面が薄くなるという弱点がある。その弱点を補うべく、耐久に回したサーフゴーが使われているのである。電磁波を搭載しているサフゴはおおよそこの型であり、回復と祟り目を活かした戦法でじわじわとなぶってくる。同じ事はハバカミでも可能であるが、自力で回復する手段の有無という点で大きく差別化が取れている。また、この型はガチグマに対して滅法弱いため、命中不安だが抜群で大きく削れる気合玉を4つ目の技として入れる人が増えてきている。

また、余談であるが先制の爪を持たせた型もおり、当初はネタと思われていたが、普通に需要があった事から採用率が上がってきている。採用理由であるが、最速グライオンのループ崩しが主な目的。種族値の関係でサフゴが最速グライに先制する手段が皆無なため、技を固定されるorトリックした途端上を取れなくなるリスクを抱えるスカーフよりも、読まれにくく一定確率で上から殴ってループ崩壊に繋げられる爪の方が良いと考えた人による新たな勝利の方程式である。
しかし、近頃はグライオンも地震から地獄突きや叩き、毒々玉投げつけるといった型に変貌している事から、爪サフゴがグライの対策になるかと言われたら、現在は微妙と評価せざるを得ない。

補完枠

サフゴ単体のタイプ・特性の良さから、様々なポケモンと組める。ここではよく組まれているポケモンをいくつか紹介。

カイリュー

十八番・いつもの・日常と揶揄されるレベルで組まれている。互いの弱点を補い合えるし、型もお互い豊富なため相手の予想を覆す多種多様な戦い方ができる。多くはカイリューを積みアタッカーの切り札として温存し、サフゴはスカーフ等で無難に攻めていくタイプだが、そう考えていると足元を掬われる。この2体は努力値調整・技・テラスタイプ・持ち物パターンが無限に存在するため、こちらの最適解が常に変化するのである。ゆえに、想定し得るパターンのほぼ全てに対応できる構築作りが必要となる。こればかりは数をこなすしか方法がないだろう。幸いアシレーヌ・ガチグマ・ガブリアスといったある程度の一貫性を通せるポケモンがいるため、これらを使って対策を立ててみると良いかもしれない。

ガチグマアカツキ

カイリューと組み合わせた「ガチカイサーフ」という並びがレギュHのトレンド。タイプ・種族値・火力どれを取っても申し分なく、これらに対処できるポケモンは単体だと指で数えられる程度。ガチグマの弱点である格闘、サーフゴーの弱点であるゴーストをカバーし合えるため、一貫性を極力減らしていける。理論上この3体に勝るのはアシレーヌ・マスカーニャぐらい。この2体もランクマトップ層であり、壮絶なメタり合いが繰り広げられている。

総括

長くなりそうなのでこの辺りで締めさせていただく。レギュHで開催の2024秋・冬シーズンはサフゴに悩まされる期間になりそうである。期間は短いが、どんな型が覇権を握るのか楽しみである。

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