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わかデザのはじめの一歩と見据える未来vol.1|プロダクトのデザインも事業のデザインも

「わかデザのはじめの一歩と見据える未来」と題して、若手デザイナーの過去と現在と未来を深掘ってみるシリーズ!「デザイナーを志している方の参考になればな〜。」、「デザイナーとして活躍している方の新たな出会いの場になればな〜。」とそんな想いでスタートしています。

第1回は、株式会社RelicのPdMのけいいちろう。


エンジニアだから気づいたデザインの重要性と事業家視点

なっちゃん:わかデザの第一回参加者から、まさかの運営に、そしてまさかまさかのわかデザの第一回オウンドメディアの主人公にということで。
今日はよろしくお願いします!

けいいちろう:よろしくお願いします!(笑)

なっちゃん:早速ですが、今はどんな仕事をしているんでしょうか?

けいいちろう:今はプロダクトマネージャーをやっていて、新規事業開発に携わっています。案件の幅は広くて、今関わってるのもtoBとtoCどちらもありますね。
開発支援も自社プロダクトもどちらもあるんですが、今はインハウスのPdMではなくクライアントワークでやっています。各プロジェクト大体PdMが1人いてデザイナー1人がいてエンジニアがフロントとバック2人ずつみたいなチーム構成ですね。

なっちゃん:なるほど、今どんなことされているのかがクリアになりました!
今回、「わかデザの最初の一歩」ということで、今はPdMですが、最初はデザイナーだったと伺いました。

けいいちろう:実は、大学ではもともとエンジニアをやっていて、そこから3年生くらいの時にデザインの重要性を感じてデザインの領域に入りました。エンジニアとしての最初は、コロナ禍で暇だったからとりあえず勉強するかっていうのがきっかけで、やってたらまあそこそこ書けるようになってしまったんです。(笑)そのあと、エンジニアとしてプロダクトを自分で作ってリリースしながら、単純にデザインにもっとちゃんと力入れた方がいいなと思って、勉強し始めました。
ユーザーとの接点となる、もっとユーザーに近いところでプロダクトを作りたいなっていうのが多分最初の思いでしたね。あとは、時代の流れ的にもデザインの価値が相対的に上がっていたことも関係しています。

なっちゃん:エンジニア視点でのデザインの重要性への気づきが、デザイナーとしてのスタート地点だったと。
ちなみにどれくらいの期間デザイナーとして仕事されていたんですか?

けいいちろう:大学3年の終わりくらいから始めてインターンとフリーでやっていて、ついこの前2024年の1月までは、肩書きはデザイナーだったので、期間は2年くらいです。
学校は通わず、独学で始めて、自分でプロダクトを作ってみたんですが、そのあとちゃんとインターンで実務を学ぼうと思ってインターンやってましたね。それと並行で個人で案件を受け始めました。

なっちゃん:行動力がすごい(笑)
仕事にするまで続けられたってことは、めちゃくちゃ楽しかったんですね!

けいいちろう:もちろん楽しいのはありましたが、単純に「自分これできるな」っていう感覚が生まれたことが大きかったです。
意外とこれで食っていけるとかというよりも、今後のキャリアの全体も考えてまずファーストキャリアはデザイナーにしようと思ったんです。デザインの価値が高まっていること、それに“ものを作る現場”をちゃんと理解したいなと。

苦手な発信と得意な逆算

なっちゃん:ものを作る現場を理解しようという考え方、素敵だなと思いました。
しかも、その考え方はデザイナーからのPdMというキャリア変遷にも繋がっているのかなとも思ったのですが、デザイナー就活をして1年後今に至る経緯も聞きたいです。

けいいちろう:デザイナー就活はしたのですが、ずっとデザイナーでやりたいとは思っていなかったんです。そもそも今の会社に入った理由が、”デザイナー”と”事業を作れる”という2つのベン図が重なったところだったからで、入社後もずっと事業目線でデザインできるという視点で会社選びをしていました。
キャリアとしてPdMにはいずれはなりたいなって思っていたので、研修が終わった直後からメンターとかマネージャーにその意向は伝えていて、晴れて入社10ヶ月でPdMになったという感じですね。

なっちゃん:すごい。「自分の意思を発信し続ける」という書いてもらっていた内容そのものですね。

けいいちろう:そうですね。「自分の意思を発信し続ける」には色んな意味合いがあって、まずは会社の人に自分がやりたいことをちゃんと理解してもらった上で、例えばそれがマネージャーとかに伝わったら、自分のキャリアに合った案件は考慮しながらアサインしてもらえたりと、必然的にチャンスが増えること。そして、「声に出して言わないと叶わないな」っていうのは自分の中であったので、半分は自分に言い聞かせるためみたいなところもありました。

なっちゃん:自分から発信すること、意思表示することが重要だなと思う原体験みたいなのがあったんですか?

けいいちろう:特別なにかあったわけじゃないけど、今までの20何年間で普段からそんな喋るタイプじゃないことを自覚していたので、そこは変えなきゃと思っていた気がしますね。

なっちゃん:でも面白いです、エンジニアからデザイナー側に行く人ってそんなにいないんじゃないかなと。
しかも、4年とかのスパンでエンジニア→デザイナー→PdMと幅広く視点持たれていますが、周りにいますか?

けいいちろう:会社でいうと、独立とか起業とかを考えている人が同期でも4人くらいはいると思いますが、特にキャリアチェンジしてる人とかはいないですね。
会社中の先輩とかを見渡しても見たことないです。そもそもデザイナーからやキャリアチェンジしている人もいないので(笑)。
”独立したい”が一旦のゴールだとして、それに必要なのってなんだろうって考えたときに、自分がものを作れる、現場のことを知ってるっていうところがまず必要だったので、エンジニアとデザイナーをやって、全体を見た上でプロダクトとか事業を作っていくっていう意味でやはりPdMはやりたいなと。結局経営とかになってくると、さらにそれらの集合体みたいなイメージなので、自分の中での道筋はちゃんと持っているんです。

なっちゃん:なるほど。しっかりちゃっかり逆算型思考ですね!
最短距離で到達するために事例とか関係ないという考え方が素晴らしいなと思います。

"一人一人の人生"を豊かにするための仕事を

なっちゃん:その先、「わかデザの描く未来」の方に接続されると思いますが、具体的にどういう世界か聞いても良いですか?

けいいちろう:”世の中や世界ではなく一人一人の”というところについてまず話しますね。同期には”世界を変える”とか、”日本を変える”みたいな大きな主語で話している人ばかりで。それはもちろん素晴らしいことだけど、僕は世界を変えるっていうより一人一人の人生が少しでも豊かになってくれたらいいなと思っているんです。じゃあ、例えば今、”世界が変わりました”ってなった時に、その中にいる人って結局どうなん?っていう。結局大事なのは、その世界に暮らす一人一人がどう感じるかじゃないの?って思っていて。
社会がどうなるか次第だけど、人の生き方というと広いけど、働き方とかにアプローチできるっていうようなことはしたいなと思っています。

なっちゃん:主語が大きすぎない方がいいというエネルギー源のあり方に気づけているのがすごい良いですね!
ちなみに、”働き方”というワードがありましたが、そこへのこだわりもありますか?

けいいちろう:大学の時もインターンや個人で人材系のことをやっていたので、そこにより着目しているんですが、やっぱり原体験がないと、事業やプロダクトって作りにくいなと思っているのもありますね。
インターンしてた時なんかも働きづらさとか居心地の悪さを感じていたんですが、他の人も同じことを思っていても上に何も言わないみたいな。でもそれって別にその会社だけじゃなくて、別にいろんなところで起こっている状況だと思うんです。自分がやりたいことを真っ直ぐやった方がいいけどそうじゃない人っているし、なんならほとんどの人がそうだったりする。だからそういう人々や、その人たちが暮らす世の中のあり方って、本来あるべきものとは違うよなと思って、そういう人たちにアプローチしたいなと思っています。

なっちゃん:先ほどの”日本”とか”世の中”が主語であることへの相容れない考えと矛盾しているようで、一貫性があるエピソードですね!
“誰に”は理解できたのですが、”どうやって””どのように”変えたいんですか?

けいいちろう:一人一人が幸せになってくれたらいいよねっていう、結局そこなんですが、働く上での豊かとか幸せが何かは、正直まだわからないです。
この1年実際入社して自分でもよく分かんなくなってきたところもあります。何をしたいかは、もうちょっと向き合って考えてみても良いかなって。

なっちゃん:一気に世界が広がりすぎたり、現実が見えすぎたりすると、元々考えていたことがちっぽけに思えたり、中身が伴っていなくてふわふわしてるなと思うことってありますよね。

けいいちろう:そうですね。人に与える前に自分が幸せじゃないと周りの人を幸せにはできないので、まずは自分が満たされないといけないな、みたいな感じに一周回って戻ってきました(笑)

これからのキャリアデザイン

なっちゃん:そんな中でPdMとしての現在地から、先ほど独立っていうワードもありましたが、この先の未来について考えていることはありますか?

けいいちろう:キャリアのことに絞って言及すれば、次はもうそのまま独立してもいいなとも思っているし、もう一つ挟むとしたら事業会社でもありだなと思うし、デザインファームでクライアントワークでもありだなと思うし、こういう未来を作りたいっていうのはありますが、そこの手段は全然決まっていないですね。
今の仕事としてはコンサルに近い事業の支援をしているので、デザイナーとして事業会社の人が持っているスキルセットと俺が持っているスキルセットは別物だと思っています。だからこそ自分が持ってない部分をどう補うかということも考えてますね。もしくは事業を作る方を突き詰めていくかのも選択肢としてあると思っていて、こちらの方が優先度は高いです。

なっちゃん:なるほど。まだまだなんでもできるからこそ、ご自身でおっしゃっていた「自分がやりたいことを真っ直ぐやった方がいい」という自分のやりたいことに忠実に選択していけることを楽しみにしています!
社会人1年目のリアルな心の動きと、未来に対しての解像度が伝わる時間でした!ありがとうございました。


わかデザでは、デザインの未来を担うジュニアデザイナーの価値観を交差させるために、定期的にイベントを開催したり、noteなどで発信したりしています。

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