【歌詞考察】サカナクション「怪獣」(TVサイズ)

考察、と言うより連想ゲームに近いかもしれません。的外れだったらすみません。

何度でも 何度でも叫ぶ
この暗い夜の怪獣になっても
ここに残しておきたいんだよ
この秘密を

  • 叫ぶ=アウトプット(主張、行動、表現、作詞)

  • 怪獣=自由やグロテスクさの象徴(異端、鬱病、孤独)

  • 残す=生きた証を残すこと、次の世代に託すこと

  • 秘密=真理(と思われるもの)、自己の内面

だんだん食べる
赤と青の星々 未来から過去を
順々に食べる
何十回も噛み潰し 溶けたなら飲もう

  • 食べる=インプット

  • 星々=世界を観察することによって得られるデータ

  • 過去=先人たちのアウトプット

  • 噛み潰す=インプットを咀嚼する

  • 飲む=自分のものにする

丘の上で星を見ると
感じるこの寂しさも
朝焼けで
手が染まる頃にはもう忘れてるんだ

  • 寂しさ=自分と宇宙を対比したときに感じる時間と空間のスケールの差

  • 朝焼けで手が染まる=?(何らかの感動を表している?)

この世界は好都合に未完成
だから知りたいんだ
でも怪獣みたいに遠く遠く叫んでも
また消えてしまうんだ

  • 未完成=人類が世界の真理を完全に解き明かすことはない(発見は次の謎を生むことが往々にしてある)、ましてや個人が世界の真理に辿り着けることはあり得ない

  • 消えてしまう=いくら叫んでも(アウトプットしても)、個人はそのうち死んでしまう

まとめ

人類と宇宙(世界)、個人と歴史には圧倒的なスケールの差がある。個人が世界の真理を解明することは不可能である。では、個人には存在意義がないのか?そんなことはない。
個人がインプット→咀嚼→アウトプットを繰り返すことで歴史は紡がれる。人類が世界の真理に近づいていく(完全な解明はないだろうけど)。
しかし、インプット→咀嚼→アウトプットは時に痛みを伴う。世間から受け入れられず不利益を被るかもしれないし、理解されない孤独から精神を病んでしまうかもしれない。それでも(たとえ怪獣になったとしても)、次の世代に何か(アウトプット)を託すことには非常に大きな価値があるはずだ。

おまけ

山口一郎は曲名「怪獣」がダブルミーニングであり、フルバージョンを聴くことでその意味が解るはずだと発言している。また、「チ。」とは別のテーマも表現すると言っていた気がする。

(2025/01/10現在、怪獣のフルバージョンは公開されていない)

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