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空間系(ディレイ・リバーブ)の音作りのキモは低域にアリ

空間、してますか?

―薄いディレイでギターソロに花を。
――深いリバーブで壮大な空間を演出。
―――ファズも足しちゃって轟音。

ありとあらゆる時代、ジャンルにおいて、空間系エフェクトは、常にギターを彩ってきた相棒と言っても過言ではない。

本日は、空間系のロー(低域)を適切にカットするだけで、みんながハッピーになれるというお話。音源制作、ライブの生音、どちらにも有効な技です。

リバーブやディレイをたっぷり使いたいのに、響きが濁ったり、バンドから浮いてしまったりしていませんか?憧れの整理された美しい轟音との差、ここで見つかるかも…


美しい花にはトゲがある

空間の演出に必要不可欠なエフェクト、リバーブとディレイ。しかしタダで簡単に空間を支配できる…なんてムシのいい話はないのかも………

アンサンブルの中でディレイやリバーブを使用するときは必ず、他のパートへの影響まで気を配ってみてください。

ディレイやリバーブの効果をしっかり聞かせながら、他のパートの邪魔をしないのは、意外と難しかったり。

  • バンドに馴染まない…

  • 他のパートが聴こえなくなる…

  • コード感が濁ってしまう…

  • かと言って効果を下げる(減らす)とエフェクトが聴こえない…

それもそのはず、空間系のエフェクトにはオーバードライブやワウといった他のエフェクトとは決定的な違いがあるからです。

特に、ボーカル、バンド、すべての何かしらの楽器と一緒に演奏(アンサンブル)しているそこのあなたは、空間系を使用するリスクについて知っておくべきだ!

空間系エフェクターもバンドメンバー。

「空間系の何が特殊なのよ?」それはズバリ、

「新しい音を足す」エフェクトであるということ。

例えばオーバードライブやディストーションは基本的に「元の音(原音)を加工する」エフェクトであるのに対して、

リバーブやディレイは、「原音を基に残響音を生成し、原音と一緒に出力する」エフェクトです。

音が「変わる」のではなく「増える」

ちょっと大げさですが、ディレイやリバーブといった空間系エフェクトも、「音を鳴らしているバンドメンバー」だと思って接してあげてください。

空間系のローはカットせよ

空間系もメンバーとなれば話は早い。バンドアンサンブルを整理する上で常に大切なのは、

「楽器間の周波数帯域のすみ分け」

です。手っ取り早い話…

「空間系のロー(低域)成分が、他のパート、なんなら原音に被りまくっている」

ことが一番多いです。

どうやって調整すればいい?

まずは、お手持ちのリバーブ、ディレイなどの空間系エフェクトに、EQ(イコライザー)として作用するコントロール、ツマミがないかどうか、ぜひ見てみてください。

  • TONE(トーン)

  • CUTOFF(カットオフ)

  • LOW(ロー)

  • BASS(ベース)

なんて名前のものがソレ。

デジタルの場合、ツマミに出ていなくても設定できるコマンドがあることも多いので、取扱説明書までチェックしてみてください。

発見できたら、いざ、思い切ってロー(低域)を削っちゃいましょう。

TONEやCUTOFFは右に回していくと、BASSやLOWは左に回していくと、低域が削れていく機種が多いです。

ここで重要なのが、さじ加減。どれくらい削ったらいいのか?という点です。削りすぎると、迫力がなくなったりなど、想定する空間の演出ができない可能性もあります。

バンドであればできればスタジオで他の音を合わせながら、迫力はなくならないが、アンサンブルが濁らない、ギリギリのポイントを探ってみてください。

実はコレ、ミキシングでは常識のテクニックだったり。

結論

空間系のロー(低域)を削ってやると、他の楽器とぶつかりにくくなり、空間を保ったまま、全体の響きをクリアにすることができる。

ガンガン削っていきましょう。


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