スクール運営者が勧める「仕事を爆速化させる」“新必修”Webスキル
フリーランス協会の会員特典である、オンライン学習プラットフォーム『IBM SkillsBuild』。フリパラでは「フリパラSkillsBuild特集」として、その活用方法やおすすめ講座を紹介しています。
今回は、Webスキルに特化したオンラインスクール『デイトラ』を運営する、株式会社デイトラ代表の大滝昇平さんにインタビュー。
大滝さんは昨年末、『IBM SkillsBuild』についてツイートしたところ、リスキリングを求めていた人たちに注目され、大きな反響がありました。
そこで今回の記事では大滝さんに、『IBM SkillsBuild』について魅力に感じている点や、これから押さえておくべきWebスキルが学べるおすすめ講座について聞きました。
講座の豊富さはもちろん、選びやすさが魅力
──まずは大滝さんについて教えてください。どのようなきっかけから、オンラインスクール『デイトラ』を立ち上げたのですか?
僕は会社員としてJavaのエンジニアをやっていたところから2015年ごろフリーランスに転向し、自分で勉強しながら徐々にWeb制作に移行しました。
その過程で、これからWebを学ぼうとしている人たちのスキルアップ支援を目的に、「Twitter上で30日間連続で課題を出し、それをこなせば副業で月5万円ほど稼げる力が付く」という企画をやったことがありました。同時に学習用のコミュニティを立ち上げたところ、2日間で1200人の方が参加してくださり、それが『デイトラ』を立ち上げる最初のきっかけとなっています。
──まさに「学ぶ」ことを事業にしているわけですが、大滝さんから見た『IBM SkillsBuild』の魅力は何でしょう?
講座の豊富さはもちろん、選びやすいのがいいなと思いました。まずは適性診断を受け、そこから自分に合った講座を選別し、提案してもらえる。
実際に僕も適性診断を受けてみたところ、向いてる職種の一番が「教師」、二番が「エンジニア」でした。僕の今の仕事はまさに「教師×エンジニア」ですから、精度も高いのではと思います。
僕は主に『Udemy for SkillsBuild』を受けていますが、『IBM SkillsBuild』で『Udemy(※)』のほとんどの講座が受けられるのは大きな魅力。海外のクリエイターが最新のテックトレンドや注目のツールに関する講座を次々出してくれるので、最近は話題の『ChatGPT』に関する講座を受けるなどしています。
フリーランス協会の会員特典として無料で受講できますから、非常にお得ですよね。
※Udemy for SkillsBuidのアクセス有効期限は「権限付与から6ヶ月間」になります
全ての人におすすめのWeb系講座
1. ノーコード関連
──Webスキル関連でおすすめの講座はありますか?
職種や業界を問わず、全ての人におすすめなのは、ノーコードに関する講座です。
ノーコードとは、文字通り「コードを必要としない」もの。従来はプログラミングができなければ作れなかったシステムが、コードを書かなくても直感的な操作で作れるようになりました。
『Notion』をはじめさまざまなツールが出ていますが、それぞれどのような使い方ができて、実際にどのような業務改善や効率化につながるのか。フリーランスや会社員といった働き方に関係なく、基本的な知識や操作方法を理解する必要性は高まっていくと思います。
──ノーコードツールで、具体的にはどのようなことができるのでしょう?
一例を挙げると、当社ではノーコードツールを活用して、毎月の請求書の一連の工程を自動化しています。
具体的には『Airtable』を使ってフォームを作り、PDF化した請求書を添付してもらうことで、その後の処理を「あとは振り込むだけ」のところまで自動化。一人一人とメールでやり取りをすると抜け漏れが生じるリスクもありますが、システム化してしまえばその心配もありません。
また、『Notion』にマニュアルをまとめれば、請求書のやり取りをする相手にリンクをシェアするだけで簡単にやり方を伝えることもできます。
『デイトラ』の受講生の累計は1万7000人になりますが、実は運営メンバーは10人以下。少ない人数でも運営が成り立っているのは、まさにノーコードツールを活用し、業務を効率化しているからこそです
2. デザイン関連
あとは、デザインについて基礎的なことを学ぶのもおすすめです。
SNSに投稿する際の画像作成や、『メルカリ』などで商品を販売する際の商品画像の加工など、デザイナーでなくてもデザインスキルが必要な場面は増えています。ノーコードツールを使用する際も、デザインスキルがあればより質の高いものが作れますしね。資料作りにも生かせますし、日常的に役立つスキルだと思います。
Web系の仕事をしている人におすすめの講座
──すでにWeb系の仕事をしている人に向けた、おすすめの講座についても教えてください。
1. 『Shopify』関連
『Shopify』について学ぶといいと思います。カナダの会社が開発・運営しているECサービスで、誰でも本格的なネットショップを開設することができます。『アマゾン』に次ぐサービスとして欧米ではすでに有名で、「アマゾンキラー」とも言われています。
カナダ発なので日本語で最新情報が入ってくるまでにタイムラグがあり、情報のキャッチアップがしにくいのですが、『Udemy for SkillsBuild』には関連講座がタイムリーに上がります。
英語にはなってしまいますが、字幕が付きますし、画面上で実際の操作をしながら説明をしてくれるので、多少わからなくても理解はできると思います。日本で実装される前の新しい機能の解説動画などを早々にチェックできるメリットは大きいですね。
2. ディレクション関連
Web系の制作やデザインをしている人でステップアップを考えている方は、ディレクションに関する講座をチェックするのもいいですね。上流工程に携わるにはディレクションスキルが必要ですから、スケジュール管理のノウハウやマネジメントスキルを学ぶのは有効です。
また、ディレクターになると、場合によっては売上の管理も求められます。マーケティング系の講座もたくさんありますから、関連して理解を深めるとより市場価値は増すと思います。
実践を通じて「知っている」から「使える」スキルに変える
──独学で学ぶコツを教えてください。
正直、動画を見て一人でコツコツと頑張るのは挫折しやすいと思います。ベタですが、周囲に「これを学ぶ」と宣言し、やらざるを得ない状況をつくりつつ、SNSで励まし合うなど、仲間を作るのがポイントでしょうね。
『ココナラ』や『クラウドワークス』などでメンターを探すこともできるので、わからないことを聞いたり、学んだスキルで何かを作った時にフィードバックをもらったりと、メンターのサポートを得るのもいいと思います。
──そうやって学んだことを仕事に生かすにはどうしたらいいと思いますか?
学んだことを生かして、実際に仕事をしてみるのが一番です。同じカリキュラムを10回復習するよりも絶対に学びは多いはず。
最初は勇気がいると思いますが、みんなが通る道です。クラウドソーシングなどを使って、ぜひ案件に応募してみてください。
──とはいえ、仕事としてお金をもらってやるからには責任も発生しますよね。「できなかったらどうしよう」と思ってしまう人もいそうです。
まずはできることと、できないことを明確にしましょう。
あくまで仕事を依頼するかどうかを決めるのは発注元。今の自分ができることと制作物をポートフォリオにまとめ、それを見た上で依頼をしているということは、今の自分のスキルでできる業務だと判断されたということです。そうなったら、あとは頑張るだけですよね。
その際にやってはいけないのは、できないことを「できる」と言ってしまうこと。案件を取りたいからとスキルを盛るのではなく、「ここまではできるけど、これ以上はできない」をはっきり伝える。そうすれば「引き受けたのにできなかった」といった事態は避けられると思います。
そして、受注金額は度外視しましょう。まずは実績を作らなければ次につながらないので、最初は金額にこだわらず、極端に言えばタダ同然でもいいと思います。
──「稼ぐ」ではなく「実績をつけるためにやる」という目的をしっかり意識することが重要ですね。
新たな教材を買って理解を深めることを考えれば、ただ同然であっても実際の案件を体験した方がより高い学習効果が得られるわけで、後者の方がコストパフォーマンスは高いはず。
もちろん自分で学んでスキルを高めることも必要ですが、ある程度の学習を終えたら実践を通じて「知っている」から「使える」スキルに変えることを意識するのが重要だと思います。
※「IBM SkillsBuild」についてはコチラから!
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