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世界観はブラさない
もう無くなってしまいましたがデンマークのコペンハーゲン世界最古のテーマパークで、数々の童話を世に送り出したハンス・クリスチャン・アンデルセンが頻繁に訪れた「チボリ公園」をモデルに作られたアミューズメント施設、倉敷チボリ公園というものが岡山県にありました。
入場料はディズニーランド並みの価格でしたが、せっかく岡山まで来たのだからと家族でいきました。公園内は童話の世界やウィーンをイメージしたもので頑張ってるなという感じがしました。途中途中で、公園とは関連がないもの、ジェットコースターなどがありましたが、それはご愛敬。が!しかし、ここにあってはならないものを見つけてしまったのです。それは
「岡山県物産店」です。
デンマークのコペンハーゲンに岡山県物産店はありますかー。ないですよねー。日本にディズニーランドができる前、候補地に山梨県がありました。土地の価格も安くて広い土地が手に入ります。ただ問題がありました。それは富士山です。ディズニーランドから富士山が見えてはいけないのです。富士山が見えたとたん、魔法の世界から現実の世界に引き戻されるのです。
「ああ、ここは日本なんだ」
井上にビジネスモデルについて話を聞いてほしいという人が、たまにいらっしゃいます。マーケティングについては、なるほどと納得してくれる人は多いのですが、この「世界観」については、よくわからないといわれることが多い気がします。(ここでいう世界観はアニメでよくつかわれるほうの世界観です)
世界観とは「その作品が持つ雰囲気や状況設定」(デジタル大辞泉)です。世界観は完璧に作らなければなりません。一切の間違いも許されません。ほんの少しでも「現実」が見えたらダメなのです。シンデレラは劇中にどんなことがあってもスマホをいじってはいけないのです。
あるイベントの主催者から内容を変更するんですがアドバイスをくださいと言われました。私は「それでは世界観が崩れてしまいますよ。変更しないほうが良いですよ」と主催者にお伝えしました。しかし主催者は「出展者からお金、お金、お金、お金もらってるんですよ。だから出展者の言うとおりに変更するんです!」と激怒されました。そのイベントがどうなったのかは言うまでもありません。
どうすればよかったのか。それは世界観を理解してもらえない出展者には退場してもらえばよかったのです。遠回りのようで、実はそれが成功の王道なのです。ディズニーランドがお金になるからといって園内で焼き鳥屋やたこ焼き屋をやらせたらどうなりますか。
世界観とは、あなたのビジネスの魔法にお客様を誘うことなのです。