トレード分析(2) ヒストグラムで自分のトレードを見える化する
ヒストグラム(度数分布表)を使ったトレード分析について紹介します。
さっそくですが、ヒストグラム(度数分布表)とはこんな感じのやつです。
学校で習いましたね?
データを一定の範囲(階級)に分け、それぞれの数(度数)を棒グラフで表すものです。
データ分析の基本で、全体の傾向をつかむのに適しています。
これをトレード損益に適用します。実現損益の一覧を眺めているのとは違い、図解化することでたくさんの発見がありますよ。
実例 私のヒストグラム
こちらが、爆損系トレーダーだった頃の私のヒストグラム(実物)になります。。。
終わってますね・・・。どうすんだこれ。
大きくマイナス側に振れているトレードがありますね。
最大の損失は-33,720円です。
それに対し、最大の利益は9,120円で10,000円超えのトレードはありません。
これは1ヶ月間の結果ですが、この月は
マイナス83,360円
という悲惨な状況でした。
大損失があることは自分でも分かっていましたが、こうやってグラフで表現されると、ショックも大きかったです。
ホント、何やってんだか・・・と自分が嫌になりました。
見るべきポイント1 大損失はどの程度あるのか
それでは、ヒストグラムでのチェックポイントを紹介していきます。
まず始めに見るところは、グラフの最も左側の部分です。大損失、大負けがあるかないかです。
もし、左側にぽつんとしたたんこぶのような棒グラフがあれば、超重要課題があると思ってください。まず何より優先して解決しないといけません。
さきほどの私の場合・・・思いっきりあります・・・。
金額でいうと、
-16,050円
-24,140円
-33,720円
の部分です。
なによりまず、こういったトレードを撲滅しなくてはいけません。大損失トレードは、一回で何回もの利益トレードを台無しにしてしまうからです。
対策:大損失を防ぐとっておきの考え方
合計がマイナスになっているヒストグラムを見るのは辛いですよね。
しかし事実は事実。これが自分の現在の能力と受け入れて、改善することにフォーカスしましょう。
もし大損失がある場合、対策はただ一つ、早めの損切りをすることです。
そんなことは分かってますよね。分かっていてもできないのが損切りです。
そんな方のために、私が見つけた大損失を防ぐ考え方を紹介します。それは
損失が大きい順に並べ、いくつのトレードが
”もし無かったら”
損益がプラスになっていたか考える
ということです。
もちろんこれはただの妄想です。タラレバの皮算用です。こんなことをしてもトレード結果は変わりません。
しかし私の場合、
早く損切りをすれば全体がプラスになる
と自分自身に納得させるのに効果的でした。
さきほどの例では、
・合計124トレード
・損益マイナス83,360円
という状況でした。ここから、”もし大損失が無かったら”と順に考えていくと、
ワースト1 -33,720円
ワースト2 -24,140円 合計 -57,860
ワースト3 -16,050円 合計 -73,910
ワースト4 -6,330円 合計 -80,240
ワースト5 -5,910円 合計 - 86,150
ということで、5つのトレードがもし無かったら、月の損益はプラスになっていました。
124トレードのうち、たった5つです。
もし仮に、来月も同じような相場だとして、この5つをすばやく損切りできるのであれば、勝ちトレーダーになることができます(厳密にはゼロ付近になります。)
どうですか?損切りできそうな気がしませんか?
こまめに損切りしていれば、他のトレードが損失を埋め、利益を出してくれます。
極論ですが、爆損系トレーダーはまず
損切りさえしていればいずれ勝てる
と思えるようになってください。
まとめ
ヒストグラム分析の見るべきポイント1を紹介しました。ヒストグラムにより自分のトレード結果を視覚的に理解できると思います。
人間、頭では分かっていてもなかなか行動に移せない、というのがあります。
それは人間には
頭の納得と心の納得
があるからではないでしょうか。
ヒストグラムを作り自分を冷静に分析することで、心の納得を高めることができると思います。
この方法は私個人に効果があった方法ですが、損切りできない人、月の損益がマイナスな人への助けになれば幸いです。
次は見るべきポイント2を紹介させていただきます。
参考:Excelでヒストグラムの作り方
Excelでヒストグラムの作り方を知りたい方のために、ざっと紹介します。
1.トレード損益の一覧を用意する
損益のリストを作ります。証券会社からCSVファイルをダウンロードしたり、webページからコピペして作りましょう。
2.各階級の上限値のリストを作る
どれくらいの細かさでヒストグラムをつくるのかのリストを作ります。
私は1000円単位で区切っていました。利益も損失も最大10,000円内に収まっているのであれば、以下のようになります。
-10000
-9000
-8000
-7000
-6000
-5000
-4000
-3000
-2000
-1000
0
999
1999
2999
3999
4999
5999
6999
7999
8999
9999
この幅はご自身の損益の幅によって見やすい粒度を作ってもらえば良いと思います。
3.アドインを追加しヒストグラムを作成する。
ファイル>オプション>アドイン>設定 から分析ツールを追加します。
データ>分析ツール からヒストグラムを選択します。
・入力範囲に損益のリストを指定
・データ区間に階級値のリストを指定
・出力先に結果を表示したいセルを指定
・グラフ作成 にチェックする
OKボタン
はい!でました! これがあなたのトレードのヒストグラムです。
分析してる感たっぷりですね。
このグラフはめちゃめちゃあなたのトレードの癖を表しています。
繰り返しになりますが、グラフとしては簡単ですが、ここから学ぶことは非常に多いです。
ご自身のヒストグラムを見て、何か気づくことがありませんか?
ぜひ3分ほど眺めてみて、何かを感じ取ってください。
もしサポートいただければ、投資家やトレーダーの交流(オフ会など)に活用させていただこうと思います。