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性的マイノリティ向け婚活サービスのカウンセリングに行ったら地獄だった話

こんにちは。前回のnoteで私自身が性的マイノリティなのではないか?と自認するに至った話とそんな私が婚活するにあたって、性的マイノリティ向け婚活サービスの入会相談に行くまでの話をしました。

今回は実際に入会のカウンセリングに行ってみて、どうだったかというお話です。

端的に言うと地獄

カウンセリングは穏やかな雰囲気で始まりました。性的マイノリティだと自認するまでの話や、なぜ婚活を始めるに至ったか、理想の結婚観などを一通り聞かれました。その上で、実際に入会した場合にどれくらい紹介できる人がいるのかお答えしてくれました。

結果は0人

入会はお勧めしませんとのお話でした。

その理由は次のとおり

1 性的マイノリティ向け婚活サービスは子供が欲しい人が利用している

私の希望は、現時点では同居・子どもの希望無しである一方、男性側は子供が欲しくて入会する人がほとんどだそうです。結婚後すぐに子供が欲しい人の集まりなので、子どもの希望無しの人は全国でもほとんどいないとのこと。

2 女性が男性側に引っ越すのが慣例

仮に子どもの希望なしの人であっても、同居を希望している男性は、自分(男性)の居住地に相手(女性)が引っ越してくれることを前提に活動している、とのこと。
私は、実家の状況や仕事の関係で、結婚に伴う遠方への転居には消極的でした。
となると当然、私の現在の居住地近辺で、子供無し・同居婚で婚活している男性がいないとマッチングすることはない、ということになります。
ところが、現在、私の居住地には子ども希望無しの男性がそもそもゼロ!すなわちマッチングの可能性もゼロとのこと。


正直、20代で大卒専門職、年収も容姿も中の上くらいだと思っていたので0って聞いたときはマジかよ。とは思いました。
しかし、地獄だなと思ったのは紹介人数の話ではありません。地獄の理由は次のとおり。

感じた違和感

ごりごりの価値観

この令和の時代の、性的マイノリティのための婚活サービスなのだから、考え方の柔軟な方がさぞ集まるのだろうという期待もあってカウンセリングへ行きました。

当然、「サービスを利用するにあたって、お相手の男性のセクシュアリティに偏見を持たないでください。」というお話がありました。しかし、その先に続く言葉が…

「貴女は、ご自分のことをリスセクシャルとおっしゃいましたが、リスセクシャルという言葉は、最近出てきた言葉で我々にはまだ馴染みがないです。プロフィール検索したときにリスセクシャルと書かれていると相手に先入観を持たれる恐れがあるので、ノンセクシャルとしても構いませんか?」

正直、耳を疑いました……
私自身は、カテゴライズにそれほど重要な意味があると思っていないので、私自身のセクシュアリティに何と名前がついているのか、大した拘りはありません。プロフィールにノンセクシャルと記載されてもぶっちゃけどーでもいいです。しかし、偏見を持つなと言っておきながら先入観を持たれるかもしれないからカテゴリーを修正してもいいか?って提案はどうなのでしょうか…。言ってること思いっきり矛盾してるのでは…?

ジェンダーへの理解のなさ

また、世間一般において、男性側に女性が引っ越すべしという考え方が主流なのは理解しています。(この慣習ふざけんなとは思っていますが)それをここでも言うか?と思いました。
この時代、いろんな形の愛や結婚があってもいいじゃないかという考えから成り立っているサービスだと思っていたのに、思わぬ形ではしごを外されて、正直がっかりしました。既存の価値観の中で保証された法律婚の枠組みに収まる範囲での『性的マイノリティ向け婚活サービス』なのだな…と。

子どものためのシステム

カウンセリング中に何度も言われたのが「男性は子供が欲しいを思ってここへ来ている」という言葉です。確かに、性的マイノリティ向け婚活サービスを利用している女性も子どもを望んでいるのでwinwinなのだろうなとは思いましたが、子どもを希望しない私が外側から見る分には違和感しかありませんでした。人生を歩むパートナーというよりかは、子どもを育てるためのパートナーという色が濃くて、私の想像している戦友のような関係性とはかなり違うのかなと思いました。そもそも、私は男性が子どもが欲しいと気軽に言うことにかなり違和感があり(産むのは女性)、なんで相手と相談するって言えないの?と思ってしまうので、入会している男性との価値観も合わないなと思いました。

結局は世間に縛られる

世間に言う「普通の家庭」での子育てを望むサービスの姿勢に世間に縛られている窮屈さを感じたと同時に、自分もまた、世間からの「結婚」の圧力に苛まれていることを自覚して、とんでもなく暗い気持ちで家路につきました。

担当の方には「33になって子供が欲しくなったらサービスを利用すればいい」と言われましたが、子どもが欲しくなったとしても利用しないだろうなと思いました。

ストレートで恋愛脳だったらこんなに悩むことないんだろうな、とか、一人で生きられるように資格とって仕事が楽しいからこんなことになってしまうんだろうかとか、とにかくしんどいです。

なお、私が利用したサービスは
「性的マイノリティ 婚活」
で検索すると恐らくヒットすると思います。「友情婚」みたいなキャッチフレーズです。ご興味ある方は、一度カウンセリングに行ってみると良いと思います。

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