孤島の窓辺から #023「海をも越える想い」
「家族の誕生日?」
「そんなことで会社を休むなんて
お前は何を考えてるんだ!」
会社員時代。
そんなことを上司に
言われたことを思い出しました。
当時の僕は20代。
がむしゃらに働いてた頃でしたが、
病弱な母を祝うためと
有給をとって一日を過ごそうと思っていた
母の誕生日前日の出来事でした。
家族との時間を送るために
有給休暇をとることすら難しい、、、、
そんな会社員としての息苦しさも感じていました。
自分の生活のことよりも会社の業績優先。
そうした周りの状況に、
いつしか自分自身も自然に馴染んでしまい、
何事も仕事最優先の毎日を送っていた気がします。
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今日も海の風にあたりながら、
世界のニュースを眺めていたら、
ちょっと驚きのニュースに出会ったんです。
スペインで働く男性が、
今回の新型コロナウイルスの影響の中、
なんと自力でポルトガルからスペインへと
大西洋を横断してしまったらしいんですね。
なぜそんなことをしたのかというと、
家族のために。
数日後には90歳になる
父親の誕生日を迎えるために、
死ぬ気で海を渡ってきたらしい。
コロナの影響で飛行機が欠航してしまったとはいえ、
彼にそこまでさせるものは一体なんなのか。
彼と直接会ったわけでも、
話を交わしたわけでもないけれど、
文面から伝わるその情報だけで、
彼がどれだけの思いを持って今まで
家族と向き合ってきたのかが伝わってきます。
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自分は彼ほどの思いを思って、
家族や身近な人と触れ合ってきたことがあるだろうか。
そのように反省する想いも。
こうして孤島で暮らしていると、
今までそばにいてくれていた人たちの温かさや
ありがたみというものを、
身に沁みて感じることがあるんです。
身近にいた人ほど、
いつでも会えるからと、
その繋がりをおろそかにしてはいなかっただろうか。
近くにいるのに、
目を合わせて話をすることもない。
いつも一緒にいるからと、
小さな喜びを共感することも
おろそかにしていた気がします。
皆さんは大丈夫ですか?
身近な人。
大切にできていますか?