
私に還る旅 #7 〜そして、ジュピタリアンヒルへ
純度の高いエネルギーは静かに優しく人を包み変容する
#7 そして、ジュピタリアンヒルへ
イトナミダイセン藝術祭のメイン会場である「てまひま」を8:30ごろに出発する予定が、しほちゃんから「もう少々お待ちくださーい」と連絡が入ったので、すでに庭でくつろがれていたまみーたさんにドリップコーヒーをいただいて、シンちゃんに「梨があるよー」と聞いてテーブルに置かれていた梨を小さく切って一切れいただき、そのあとシンちゃんと展示を見て回ってから、9時すぎに出発しました。
車で20分ほどでジュピタリアンヒルに到着。
ちなみに、ジュピタリアンヒルは、「木星人の丘」。
木を愛する木製作品の作家、山之内さんが住まわれ、作品を創っていらっしゃるいる場所です。
そう、そういえば、前の晩、古代の丘公園で出会ったホーポーのお父さんが茅葺き職人さんで、彼(お父さん)と会って話しているときに「ジュピタリアンヒル(で演るの?)、あそこもまたすごいエネルギーですよ〜」と話してくれていました。
ジュピタリアンヒルには縄文土器を作られている真由美さんという方も住まわれていて、行くまでは、おふたりがどんな方々だかわからず、よく考えたら勝手に「行きたーい」と言って会場をお借りすることになったけれど、真由美さんは化学物質過敏症でいらっしゃるし、もしかしたら、ご迷惑だったのではないか?とも思い、ちょっと心配していました。
車を停めて、敷地の中へ歩いていくと、会場となっている建物の前で
真由美さんにお会いしました。ご挨拶をして、さっそく中へ入らせていただくと、その中は、よくわからない、これまで感じたことのないような、繊細な空気に包まれていて「ふぅわぁ…」と声が出てしまいました。
会場の建物の真ん中の床には、数千年前の縄文杉が埋め込まれています。
その杉を触らせていただきながら、なんともいえない感覚になりました。
今思い出しても全身の細胞が反応します。
シンちゃんと会場の設置をどうする?とくるっと見回していたところ、
真由美さんが山之内さんを呼んできてくださって、すでに山之内さんが、私たちのプログラムに合うように手作りの木の椅子を配置してくださっているのがわかり、そのお気持ちがとても嬉しくなりました。
山之内さんの椅子は「てまひま」でも展示されているのですが、本当にひとつひとつが生きているようで、座るとその木の魂に包まれるような感覚がするのです。その椅子に、みなさんに座ってもらい聴いていただける。
もう嬉しさしかありません。
そして、山之内さんは、クリスタルボウルを床に広げるために、最初はゴザを用意してくださり、私がそこに用意してきた白い布を上から敷き、ボウルたちを並べていると、ゴザが両端から少し見えているのをみて、私は気にしていなかったのですが、「あ、これは見た目がよくないなぁ」と、山之内さんが手織のちょうどいいサイズの絨毯を持ってきてくださいました。(涙)
そして私たちの立つ位置の両側には、真由美さんの作品の縄文土器を飾ってくださっていて「これから花をいけますね」と、その土器に花を生けてくださいました。黄色くて優しい、多分このジュピタリアンヒルに生息していた花を連れてきてくれたのです。
私が会場の中でひとり、クリスタルボウルをケースから出していると、真由美さんが横に来て花をいけてくださりながら、「クリスタルボウルが喜んでいますね〜」と言ってくださり、しばらく話をしていたら、なぜか涙が出てきてしまって…。
真由美さんと言葉を交わすたびに、うるっときてしまうのです。
そして、いつもだったら、行った先の場所で波動が馴染むように、クリスタルボウルを鳴らして場を整えるのですが、まったくそんな必要もなく、むしろこちらが浄化されていく感じです。試しにクリスタルボウルを鳴らしてみると、本当に聞いたこともないくらい美しい音色が響いて、会場は自然のものしか使われていない建物なので、この場所すべての自然と共鳴しているのがわかり、「あ、これはこの場所でしか出ない音だな〜。」とすぐにわかりました。

会場の中、山之内さんの椅子とドアは手漉き和紙、床の真ん中には縄文杉が埋まっている。
宇宙と繋がるような天窓から優しく日の光が差し込む。
そして、今回のプログラムへは、遠方から千尋さんと麗子さんが駆けつけてくださり、他にもEMPのメンバーがご夫婦で大阪から来てくださることになっていて、さらには来る予定になっていなかったEMPのメンバーの女の子が
急に思い立って大阪から高速バスに乗って、まさにシンクロだけに委ねて、この会場まで来てくれていて、めちゃびっくりしました。それ以外にも、地元の方々も来てくださって、会場はすぐに一杯になりました。
そして本当に、ただただ優しい場所、優しい空間と優しい人たちに囲まれて
全く緊張することもなく、ただただ夢中でクリスタルボウルを奏でていたら、あっという間に1時間半のプログラムを終了しました。
本当にこれまで一度も経験したことのない体験。感覚。
この場所、自然、宇宙、と繋がったような夢のような時間で、
私自身がこの場所にただただ癒されていくような感覚で、
言葉にできないほどのなにか大きなものを身体が感じ取っていました。
最後にクリスタルボウルを鳴らし終えたあと、ふぅ...と安堵して床に目を移すと、私の目の前に、カマキリくらいの大きさの真っ黒い、でもとても美しい虫が歩いてきていました。それを見て誰かが「ありがとうって、挨拶に来たね」と言ってくれました。
そうして無事終わった後、こんなすごい体験をさせていただいて、あらゆるすべてに、もう感謝しかない。という感覚に包まれながら、床に埋まった縄文杉の上に、持ってきたレムリアンクリスタルを置かせてもらい、
ひとりゆっくりとクリスタルボウルを片付けさせてもらいました。
全てのボウルをケース詰めた頃、演奏会場の奥にある山之内さん手作りの茅葺き小屋たちをみんなと見に行っていたシンちゃんが戻ってきて、「終わった?じゃあ見にいく〜?」と、「うふふ」っとした笑みを浮かべて私をいざなってくれました。
外に出ると、会場の斜め前に山之内さんと真由美さんの作品が置いてあるギャラリーがあって、そこにちょうど真由美さんがいらしたので、ひっとつひとつの椅子やテーブルを見ながら、しばし作品についての話を伺いました。
そうして真由美さんと話していると、本当に話の内容とは関係なく涙が出てくるのです。何故だか、わからないけれど。
それから、敷地の奥に建つ、小屋のひとつひとつにシンちゃんが「ここからね〜」と順番に案内してくれて、中に入りました。中はどこも囲炉裏のように真ん中で焚き火ができるようになっていて、上から煙がちゃんと逃れるような作りになっています。素敵すぎる。


そして小屋の何番目かで、右の写真の三日月型の小屋に辿り着き、中に入って、ふたりでしばし、そこに寝転んでボーっとしました。
ほんの1〜2分です。
なのに、もう、えも言われぬ?というのでしょうか、
これまた、感じことのない、なんとも言えないエネルギーに包まれて
ふたりで「わ、すごい、なにこれ、すごい」と、ただただ「すごい」を連発(笑)するくらいの、もう何かを超えちゃっているエネルギーを感じて。
でも強烈さとか、派手な感動ではないのです。
ただただ澄んだ、透明な、純度の高いエネルギーが降ってくるような感覚。
初めての体験でした。
この記事のトップ画像がその三日月小屋の天窓です。
そのあと、その奥のこれまでよりも少し大きめの小屋へ行くと、中にこうもりさんが吊る下がって寝ていました。
こんなに間近でコウモリを見るのは初めてで「2匹住んでいるらしいよ」とシンちゃんが教えてくれて、まじまじと見ていたら起こしてしまい、パタパタと飛んで場所移動してしまいました。 ごめんね、起こして。
その場所で、「少人数でクリスタルボウルできますよ」と帰り際に山之内さんが言ってくださり、「寒くない季節にまたいらっしゃい。」と言ってくださいました。なんと「冬が本格的になると雪が積もって膝までくるんですよー」と真由美さんが言っていたので、温かい季節に、ぜひあの場所で贅沢な少人数の演奏会をやりたいなぁ〜。と本気で思いました。
そうして帰り際、おふたりにお礼をお伝えしつつ、いろいろ話していて、
真由美さんが化学物質過敏症であること、それを伝えることについて、「ひとりひとりがそれを知ったうえで、何かを考えるきっかけになってくれるといい。」と、話してくれました。
山之内さんが「本当に大変だと思う。」と言うと
真由美さんが「いや、本人はもう反応が出るので仕方がないと割り切れるんです。むしろ近くにいる人の方が大変なんです。なので、山之内さんは本当大変だと思います。」と言われ
山之内さんがそれを受けて「いや、(何かを最初に伝える)パイオニアは本当に大変ですよ、それこそ身体を使って命懸けだから」と。
私はシンちゃんと車に乗って「ありがとうございましたー」と手を振って、窓を閉めたら、我慢していた涙があふれました。
えーーーーーん!!!
まるで、見たことのない美しいものに全細胞が触れて、震えるような。
それも、とても静かに。
この自然の、この場所のすべての、この素晴らしさは、
このおふたりが在ってこそ。
ここは、このおふたりは、しほちゃんが話していた、
「純度100%」だと。
そうして、もう溢れる感謝でいっぱいになって、
ジュピタリアンヒルを後にしました。
どうもありがとう。本当にありがとう。
プログラムに参加してくださった千尋さんも、このおふたりや、しほちゃんや大山の人たちに触れて感じた素敵な記事を書いてくださっています。
ぜひ、こちらもぜひ、お読みください。
(つづく)
ーーーー
イトナミダイセン藝術祭、11月13日まで開催しています。
このジュピタリアンヒルは私有地なので、予約をしないと現地へは入れません。また、入る際は、通常の洗剤や柔軟剤で洗った衣服では入れません。
化学物質は何度も洗わないと落ちませんので、詳しくは化学物質過敏症でググってください。
ちなみに私はもう10年以上、通常の洗剤は全く使用していません。
さらにここ3〜4年はマグネシウムのみで洗っていますが
そうすると、洗剤が必要ないものだってことが、わかります。
そして昨今の洗剤の匂いがどのくらいスゴイか、その異常さが、
私でもわかります。
いいなと思ったら応援しよう!
