![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/115063851/rectangle_large_type_2_b8b0d138a18e1c1f54e15add064b4c2c.jpeg?width=1200)
人は水のように蒸発してしまうから。
こんばんわ、Kaloです。
昨日(8月31日)は、
朝起きて「今日は1日、ダラダラしよう〜〜っ」と思い、
午前中に日々の瑣末なことをひととおり終わらせて、
さてっと、Netflixで何か面白い映画とかないかな….
って思っていたら
ピンポーーーーン。
誰か来た。
出てみると、首からかけた介護福祉士のカードを目の前にさっと出されて、「あのー…」と、女性が立っていた。
「隣のお宅の新聞がたまっていると聞いて見に来たのですが…」と。
お隣は、このオールドマンションが建った頃から住んでいて、
一緒にマンションの理事をやっていたこともあり、よく知っている、
80代前半の女性が一人で住んでいる。
でもお隣と言ってもめったに会わない。
生活時間帯が違うせいもあるし、そもそも私も引きこもり気味だし(笑)。
「最後に会って話をしたのは2〜3週間前かな???
とにかく暑い日だったことは覚えていたけれど…。」
「よく午前中におでかけされているのを管理人さんがみているので
管理人さんに聞いてみてもらった方がいいかも?」と伝えた。
ドアを閉めてから、
新聞がたまっている。って、誰が通報するのだろう?
新聞配達の子かな?すごいなぁ...。とかって、ぼんやり考えていて。
ーーー
それから30〜40分ほど経った頃に、管理人さんから電話がかかってきた。
「〇〇さんのお部屋に娘さんと見にいったら、〇〇さんが部屋の中で倒れていて、意識不明だから救急車を呼びました」
「今から僕も上(の階)に上がります」と。
そこで初めて、「わ!!!」と、コトの重大さに気がついて。
わらわらと着替えている間に救急車のサイレンが近づいてきた。
3分ほどで外に出ると、玄関先で駆けつけた娘さんが泣いていて、
見ると玄関ドアには確かに新聞がたまっていた。
救急隊の人たちが到着して、わらわらと部屋に入っていったけれど
ほどなくして、玄関先に置いた担架を持ってそのまま引き上げてしまった。
ああ。そういうことだったか。
ーーー
私は部屋の前の廊下にしばらく立ち尽くして、
何度も玄関ドアにそのままになっている新聞を見つめて
朝刊と夕刊かな。今日の分、昨日の分…。と目で数えた。
そして、多分、2日前の夕刊の分からたまっているような気がするから
29日だったのかな...。29日は、私は何をしていたかな。と。
その後すぐに交番の人と警察の人たちが来て、部屋に入っていった。
とりあえず管理人さんに「理事長に連絡しておいてください」と
言われたのでショートメールを入れて。
でも、そこで一人で廊下に立ち尽くしていても意味がないので、
自分の部屋に戻った。
29日、29日….。何していたかな。
気になってiPhoneの写真を見返していた。
ーーー
1時間ほどして、マンションの1階に降りてみると、ちょうど警察車両が、ご遺体を車に運び入れて、駐車場から出るところだった。
その場には誰もいなかったので、私はひとりで手を合わせて、見送った。
そして管理人さんに、発見した時の状況などを聞いて部屋に戻った。
ーーー
部屋に戻って、呆然となった。
うちのマンションは建った当初から数年前まで自主管理だったので、
住人同士がけっこう仲良くて、昔は家の行き来をしてご飯を食べたりお茶をしたりすることもあった。入居数年後からずっと理事をしている私は、
昔から住んでいる方々にとってもかわいがられていて。
でも、ここ数年で、ひとり、またひとり、と、何人かをお見送りをして。
それに加えて引っ越しされていく方々も多くて、2/3くらいは新しい人と入れ替わってしまった。
お隣の女性は数少ない、昔からの住人。
彼女は、私がこのマンションに引っ越してくる前からずっと住んでいたので
私にとって、この17年「隣にいてあたりまえ」の人だった。
毎日あたりまえと思っていることがあたりまえではない。
という、そんなあたりまえのことに気がつくのはこんな時で。
お隣の女性は、スッと、私の世界から
「まるで水が蒸発したように…」いなくなってしまった。
肉体という身体を脱いで天へ帰る時、
魂は素粒子のようなものになって空気中に混じり合っていって
目には見えなくなるけれど、空気中に粒子となって存在しているような。
そんなイメージが私にはあって。
それが、水が熱や空気に触れて蒸発していくさまに似ているなぁ。と。
私たちは、そもそも水のようなものかも。
そして、満月の頃、満潮の時期に天へ帰る人が多いのは
水を引っ張る月のチカラ、月の重力のせいでもあるのだろうなぁ。
と、改めて。
一生懸命生きることを「命を燃やす」と言いますが
そうして、命を燃やして、最後には粒子に戻る。
あ。六芒星は△(火)と水(▽)の重なりだわ。(だからなに?(笑)
…なんてことを、ぼーーーんやり、考えて。
ちゃんと命を燃やさないとなぁ...。って思いました。
蒸発する前に。
ということで。
まとまりなく終わります(笑
トップ画像は8月29日の夜の月。
いいなと思ったら応援しよう!
![Kalo](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/90547188/profile_d991d1835f15691969ea59b49c94238e.jpg?width=600&crop=1:1,smart)